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優しさのあふれる病院をめざして

院長メッセージ

 例えはあまり適切でないかも知れませんが、若い医師の中でいわゆるブランド病院に勤務したい人は、高級フレンチやイタリアンのシェフになりたい人と似ています。そして、ブランド病院の患者さんは高級レストランの顧客に通じるところがあります。しかし、一般大衆はラーメンや牛丼を食べているのです(笑)。若い時から高級レストランの顧客ばかりを相手にしていると、偏った医師になってしまいます。都心の病院は専門分化が進んでおり、あの病院だとこの分野といった具合に疾患がステレオタイプになる傾向があります。それを専門にしようとする医師には良い環境ですが、そうした病院は、日本の地域全体からみた人口構造からいうと、不自然です。私も大学病院に長くいましたので、高級レストランの顧客のことを分かってはいますが、若い時は地域の病院を回って、経験を積んできました。だからこそ、都会に片寄らない、標準的な病院で幅広い疾患を診ることが大切だといえるのです。

 当院の症例は幅広く、色々な患者さんがいらっしゃいます。この疾患しか診ないというのはあり得ません。外傷のほか、合併症のある患者さんも数多く診ますので、若い医師には非常に勉強になる環境です。これは当院で初期研修を行った多くの医師が言っていることです。

 深谷市は都会でもなければ僻地でもありませんので、日本全体で均すと、標準的な地域基幹病院といえます。したがって、発展途上の若い人には、当院での勤務がいい経験やいい財産になるはずです。都会を卒業したいという人もいいですが、幅を広げたいという方をお待ちしています。

 一方で、アカデミックマインドを持った方も大歓迎です。私は初期研修医への教育として、英文抄読会を主宰しています。アカデミックマインドや最先端のエビデンスを持たず、経験だけで診察していると、進んでいる周囲から遅れをとってしまいます。『鏡の国のアリス』に“If you want to get somewhere else, you must run at least twice as fast as that!”とありましたが、周りに置いて行かれないためには、2倍の速度で努力することが大切だと思います。

2020.03.01 掲載 (C)LinkStaff

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