「医師として」メインタイトル

第8話
使命~自ら選んだ医師の世界~
(前編)

 三 価値あるまわり道
先生には苦しい時に助けてもらいました
持参した病院を一通り見終えた先生が座席に深く座りなおし私に対してご自身の経歴、医療に対する思い、医師としての思いを話し始めてくれました。

「私が医者になったのは今から20年前の44歳の時ですわ。その前は普通の大学の経済学部を卒業して一般の企業に入りましてん。その会社で16年勤めた後、38歳で医学部に入りなおして今があるんですわ。だから卒後で言うとまだ20年なんですな。ストレートに医学部に入って卒後20年でしたら44歳でしょ? 私はその44歳の方々と同じような働き方を望んでますねん。しかし大病院で、キャリアの浅い歳だけ取っている私が、若手を指導する事は出来ませんし、それは先生方に失礼ですわな? だからって言う訳や無いですけど、私が医師として出来る事は100床前後の病院でしっかり外来をして、高齢者含め、皆さんの役に立つ事やと思うんです。」

私は先生のこの思いを聞き、事前に先生のプライオリティをつかむことが出来ず悩んでいた自分が恥ずかしくなりました。同時に先生の思いが叶う病院の提案をしなければこの度の先生との面談が無駄になると心に強く言い聞かせました。

先生とはその後、医療の事からプライベートな事まで楽しく話をさせて頂きました。当時の私の年齢が、偶然にも先生が医学部に入りなおした38歳だった事、先生の年齢が私の父親と同じである事。そう言った事まで話せる程、先生は非常に話しやすく、人柄も明るい方でした。
 
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