HOSPITAL INFO - 寺田萬寿病院の病院の特色

1．内科

　寺田萬寿病院の内科はいわゆる総合内科となっている。

　「内科にはそれぞれの専門の医師がいますが、それをトータルするような総合内科に力を入れています。それでは総合内科とは何かと言うと、明確な定義はありません。呼吸器、循環器、消化器という専門性のバックグラウンドを持った医師が診療するにあたり、特に高齢の患者さんに対しては総合内科という形で診る工夫をしています。私もそこまで多くはありませんが、外来の枠を持っています。」
 

　寺田萬寿病院の強みは介護老人福祉施設などの施設も有していることにある。

　「いわゆるキュアからケアへという流れに変わりつつある現在の日本で、総合内科と在宅医療、そして関連施設での特養や介護サービスへ連なっていくところが特徴です。当法人では介護の制度上に存在するほぼ全てのサービスが揃っており、介護サービスのデパートの様相を呈しています。まずは医療の場で患者さんとお会いし、治療がある程度、進んだあとでケアや支えることが必要となったときには介護サービス事業の中で最も適したものを提供しています。」
 

　また、寺田萬寿病院の特徴の一つに院内処方も挙げられる。

　「あえて院内処方にしているのは在宅医療や訪問診療で薬を提供するうえで効率的だからです。服薬指導に加え、生活指導にあたっても自前の薬局ですと、患者さんの利便性が高くなります。当院では在宅医療や訪問診療で必要な検査についても外注せず、ほぼ自前で行えるようにしています。」
 

2．消化器内科

　消化器内科では内視鏡検査のほか、救急対応も行っている。

　「消化器救急へ繋がる形での対応が中心で、手術を要するところまでいかない患者さんをお受けしています。内視鏡検査は上部、下部ともに多いですが、そうしたファイバーをせずにCTで診ることもあります。」
 

3．呼吸器内科

　呼吸器外科の名医であった井内敬二医師が専門性の高い診療を行っている診療科である。

　「当院には医療療養病床が150床ありますが、そこへの入院患者さんの内訳は難病の方、脳血管疾患の方、腎臓疾患の方が中心です。その中で難病の方に必要な処置が呼吸管理であることが多いので、井内医師にリードしてもらっています。」
 

4．循環器内科

　循環器内科では地域の急性期病院との連携を密にしている。

　「循環器内科も専門医が在籍し、心不全や不整脈を中心に診ています。PTCAなどの急性期の対応が必要な場合は市立岸和田市民病院や岸和田徳洲会病院にお願いしています。当院の循環器内科ではそうした紹介の以前とそれ以後の患者さんを診療しています。」
 

5．外科系

　外科系の外来では小外科や処置を行っている。また眼科では手術にも対応している。

　「総合内科で気管切開が必要だったり、胃ろうを造設するときは外科系の医師に協力してもらっています。眼科の手術は白内障がメインです。日帰り手術の患者さんもおられますが、高齢の患者さんの場合はご自宅で点眼が難しいこともありますので、あえて1泊入院というシステムにしています。」
 

　手術は整形外科でも行っている。

　「単純骨折などの外傷が多いですが、力を入れているのはむしろリハビリテーションです。整形内科的な領域ですとリハビリテーションが不可欠ですので、スタッフ50人体制であたっています。」
 

6．新型コロナウイルス感染症への対応

　2020年は新型コロナウイルス感染症が流行し、それぞれの医療機関が対応に迫られている。寺田萬寿病院も例外ではないが、2020年12月の時点でクラスターはもちろん、医療療養病床で感染患者さんを一人も出していない。

　「新型コロナウイルスに感染された方の診療は専門の医療機関がされていますが、当院はその治療後に療養が必要な方の受け入れをして、在宅に戻れるように療養継続ののち、退院としています。また、当院ではコロナ禍での役割を担うべく、PCR検査も行っています。当院では病棟の区別を厳しく設定しており、重症の方はお受けしていません。ただし、感染の疑いのある方のための病棟を1棟、作っています。まずは急性期病棟でPCR検査で陰性なのか、陽性なのかの判定をします。目標は療養病棟内に感染患者さんを出さないことです。医療療養病床は長期入院だったり、ご高齢だったり、何らかの病的な問題を抱えている方のための病床です。その中で感染が発生するとクラスターとなり、院内感染が広がって、かなり重篤な状況になるでしょう。それを防ぎたいのです。」
 

　この対応は医療スタッフを働きやすくしている。

　「最近、新型コロナウイルスに感染した患者さんを受け入れている医療機関ではスタッフが疲弊していたり、収益の悪化でボーナスがカットされたりといった話を聞きます。しかし当院では安心して働いていただけるという表現は適さないのかもしれませんが、院内感染のリスクを極力減らす環境を作っていますので、ある意味で安心して応募していただければと思っています。」