医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

目まぐるしく変化する時代の医師の将来性は?

医師の主な仕事は病気の早期発見とその治療だといわれています。しかし医療の在り方が問われる昨今、医師の働き方にも変化が訪れ始めています。ここでは目まぐるしく変化する時代における、医師の将来性についてまとめてみました。

医師の現在の待遇、職場環境は?

医師の現在の待遇、職場環境は?

現在医師の年収は1000万~2000万の層が最も多く、他の職種と比較しても安定した仕事となっています。また医療のスペシャリストである医師は社会的貢献度も高く、人々からの信頼も厚い仕事といえるでしょう。
しかしながら、その職場環境はあまり良いとはいえません。特に医師不足が深刻な地域では一人当たりの負担が大きく、過酷な労働条件の中働いている医師も少なくありません。
また開業医か勤務医かによっても待遇や職場環境が大きく異なってきます。開業医の場合は診察時間を自由に設定できるため、比較的プライベートとの両立がしやすい傾向にあります。一方の勤務医は規定の時間より長く働くケースがほとんどです。中でも救命や外科、産科などに勤務している医師は、自分の時間を犠牲にして患者のために治療を行うこともあります。このように「医師」とひとまとめにいっても、専門科や勤務形態によって、その働き方は多岐に渡っているのです。

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医療業界を取り巻く環境の変化

医療業界は今、大きな変化のときにあります。特に過疎地域での医師不足や、過度なストレスによる医師自身のうつ病発症などは深刻な問題となっています。そこで医師の待遇を改善するための政策なども積極的に行われています。
ここでは代表的な2例を紹介していきます。1つ目は病院以外の勤務先の増加です。これまで勤務医となる場合は特定の病院に所属し、そこで働くことがほとんどでした。しかしながら現在は企業に所属する「産業医」、介護施設に所属する「常駐医」など新しい働き方が増加傾向にあります。病院という組織にストレスを感じている医師にとっては、こういった選択肢が増えることで医師としての将来性が広がります。
そして2つ目は予防医学の進歩です。予防以外は今注目されている医療分野となります。これまでは身体に不調が出てから治療をする「後追い」の医学がほとんどでした。これではどうしても後手後手の対応しかできず、症状の改善・完治まで時間がかかったり、場合によっては治療が間に合わないケースもありました。それに対し予防医学では「健康診断」や「人間ドック」などで、事前に健康状態をチェックし、悪くなる前に対処できるよう取り組みます。そうすることで患者にとっても、医師にとっても負担を軽減した治療を行うことが可能となるのです。

変わっていく医療!未来の医師に求められること

予防医学に注目が集まっている今、医師に求められることも少しずつ変化していくでしょう。例えば今の病院診療では「不調の症状」から「薬の処方」などを行うケースが一般的です。
けれども予防医学では「個人のライフスタイル」の中から、不調の要因になりそうな項目を洗い出し、指導をしていくことを求められるのです。例えば世間での認知度の高い「メタボリックシンドローム」は致命的な病気ではありません。しかしメタボリックシンドロームは「心筋梗塞」や「脳梗塞」といった重篤な病気を引き起こすリスクのある症状です。
一度「心筋梗塞」や「脳梗塞」になってしまうと、その後の治療は患者にとっても医師にとっても長く険しいものになります。そこで「メタボリックシンドローム」の状態を改善するため体質改善を行うのです。これは双方にとって大きなメリットとなります。
メタボリックシンドロームに限らず、こういった「病気の予測とその対策」がこれからの医師には求められるのです。血液検査やレントゲン検査といった比較的簡単にできる検査や患者との会話から、病気を予防につながる指導をすることで、医師としての将来性はグッと広がることでしょう。

2022.6.20 掲載
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