医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

#81 皮膚科医になるための資格はある?

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皮膚科医は湿疹やかぶれ、かゆみといったあらゆる皮膚疾患を診療し適切な薬を処方するのが主な仕事ですが、求められる役割はそれだけではありません。皮膚科医とはどのような仕事なのか、資格の有無やスキルアップに必要な知識を紹介します。

皮膚科医になるための資格はある?

皮膚科医の使命

患者が皮膚科を訪れるのは皮膚に何かしらの異常が見られたときです。皮膚は体全体を覆っていますから、皮膚科の診療範囲は手足、顔、耳、鼻、口などほぼ全身といって良いでしょう。皮膚に付属する爪や毛髪の疾患も皮膚科で取り扱うことになります。全身に関する幅広い知識を持っていなければ皮膚科医になることは難しいのです。そのため、他の診療科に比べると皮膚科医の数は決して多くはありません。
皮膚科医は診療以外にも皮下にある腫瘍の検査や手術を行うことがあります。病気の知識だけではなく手術で必要な縫合といった技術も求められます。外来診療のみを行っている皮膚科では診療が主ですが、救急病院では縫合できる医師が重宝され老人ホームなどでは褥瘡(じょくそう)に対処できる専門的知識を持つ皮膚科医が必要不可欠です。
皮膚科医は皮膚とそれに付属する部位の疾患すべてに対する知識が求められます。皮膚疾患と皮膚疾患を及ぼしているあらゆる原因に対処し、患者の悩みを解消することが皮膚科医の使命です。そのためには、皮膚科医として自身のスキルアップも必要になってくるでしょう。

皮膚科医になるまで

皮膚科医になるには他の診療科の医師と同じように、国家資格である医師免許を取得しなければなりません。医師免許を取得すれば、どの診療科でも医師として従事することが可能です。医師免許を取得するためには、大学にある医学部で最低6年間医療全般について学んだ後、医師国家試験を受ける必要があります。試験に合格すれば医師免許が取得できますが、その後2年間は卒後の臨床研修が必要不可欠です。大学病院や臨床研修病院などで研修医として基本的な診療能力を身につけていきます。内科や外科、救急部門などを1年目に学んだあと、小児科や産婦人科、精神科、地域保健・医療といった分野も学ぶのが一般的です。知識と技術だけではなく、医師として求められる対応力や態度なども学びます。2年間の臨床研修が終わったのち、医局で皮膚科医を選択すれば皮膚科医になることができます。

皮膚科医を極めて専門医になる

日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医制度を利用すれば皮膚科医としてさらなるスキルアップを目指すことができます。この資格を取得するためには、医師免許を取得していること、5年以上継続して医師として従事していること、5年以上皮膚科の臨床研修を行うことなどの条件を満たしていなければいけません。この他、認定前研修実績において所定の単位が取得できているか、皮膚科の診療に今現在携わっているかなどの条件も加わります。専門医の認定を申請するためにはこれらの条件にすべて該当している必要があります。書類審査が通れば認定資格を与えられ、認定試験の合格者のみ日本皮膚科学会の承認を得ることが可能です。
専門医資格の認定期間は5年間なので、5年ごとに更新の申請手続きを行わなければなりません。更新手続きをしなかったり更新が認められなかったりという場合には専門医資格が喪失してしまうので注意してください。
皮膚科には皮膚科医と皮膚科専門医の2つの医師がいます。皮膚科医でも一般的な診療は行えますが、皮膚科専門医は認定を受けた指導医のもとで5年以上臨床研修を行い、専門医として知識と技量が認められた医師です。多くの患者を救うためには専門医を目指してスキルアップを図ることが重要といえるのかもしれません。医師を目指している人や医師への転職を考えている人、皮膚科医としてさらに技術を磨きたいという人は専門医制度の利用を頭に入れておくと良いでしょう。

2022.6.20 更新
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