医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

#80 眼科の医師になるには資格が必要?

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眼科医は眼のプロフェッショナルとして働く、極めて専門性の高い医師です。それでも、眼科医にはさらに高みを目指すための専門医の資格があるのです。それはどこで認定していて、どのようにすれば取得できるのでしょうか。

眼科の医師になるには資格が必要?

眼科医が対応する病気やケガ

眼は単独の器官であっても、さまざまな組織が存在するため疾患も多岐にわたります。
網膜硝子体疾患では、網膜剥離や失明の原因となる糖尿病網膜症、加齢黄斑変性症などがあります。加齢が原因のことが多い白内障も、糖尿病やアトピー性皮膚炎などの病気や外傷から引き起こされることもあります。進行してしまうと手術を行うしかありません。進行しすぎると手術が難しくなり合併症が起きやすくなります。40代以降に増えてくる緑内障は視神経にへこみが生じ視野が欠けてくる病気です。自覚症状がほとんどないので放置すると気が付かないうちに視野が狭まってきます。早期発見・治療が必要です。
単なる眼の充血や痛み、かすみ、視力低下にも病気が隠れていることがあります。虹彩、毛様体、脈絡膜からなるぶどう膜に炎症が起きるとぶどう膜炎となります。ベーチェット病、原田病などが要因となっていることがあるので、全身の詳しい検査が必要となります。
小児に発見されることが多い斜視や弱視では、検査が困難で発育に伴った視能訓練が数年も続きます。地味で根気がいる仕事です。
多くの人がお世話になるのが近視や遠視、老眼でしょう。そのほかにもドライアイ、結膜炎なども眼科の領域です。また、まぶたの腫れや裂傷、角膜への傷などといった外傷の処置も行います。

眼科医になりたい人が進む道

この先ますます高齢化が進み、白内障や加齢黄斑変性などの眼科疾患は増えていくと思われます。また、糖尿病網膜症など、生活習慣病に絡んだ疾患も多く存在します。さらに、パソコンやスマートフォンの普及により日常生活での目にかかる負担も増していくと思われます。そのため、今後も眼科医は必要とされるでしょう。
眼科医といっても、その進む道は4つに分かれます。まずは大学で研究や教育、臨床に携わる道です。大学教授などがそれにあたります。次に、臨床を優先したいならば市中の病院で勤務する道です。急患も少ないのでワークライフバランスがとりやすいといえます。そして、独立開業する道です。最後は民間の企業などに在籍して研究を進める研究職です。新しい治療法の研究や病因の解明などより多くの人を救う道です。
このように、眼科医といっても目指す道は一つではありません。自分の適性ややりたいことを考えて進路を決めましょう。

眼科専門医になりたいなら

眼科を目指すのであれば、専門医を目指したいところです。日本では医師免許を持ってさえいれば好きな診療科を標ぼうできます。また、いくつでも複数の科を掲げることもできます。そうはいっても、あれもこれもと手を出していたのでは、1つのことに集中して取り組むのは難しくなってしまいます。とりわけ眼は脳の出先器官とされるほど高度に複雑な組織です。眼科に特化して病気に取り組むためには、眼科専門医の資格認定を受けるもの一つの方法です。
眼科専門医とは日本眼科学会が認定するもので、眼科の知識と技術が既定の水準を満たしているという証になります。認定されるには日本眼科学会が定めた研修施設で決められた期間、必要な研修を受けて終了するほかに研究成果を論文発表するなどの条件を満たすことで初めて認定試験を受けることができます。試験は眼科に関する知識を問う筆記試験と口頭試験となっています。
高度な専門性を有するという証明にはなりますが、これにより診療報酬が上がるということはありません。眼科専門医は認定されれば終わりではなく、5年ごとに更新する必要があります。更新の条件としては診療を続けていること、学術集計への参加などがあります。日々の勉強で知識向上に努めることが求められます。

2022.6.20 更新
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