医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

呼吸器内科の多岐にわたる役割と年収!重要ポイントも!

内科のひとつの科である呼吸器内科は、名前からも想像される通り肺などを中心とした呼吸器を扱っています。風邪などの軽い病気が多いですが、ほかにも多様な疾患の患者を診ます。そんな呼吸器科医の仕事内容と収入について探ります。

風邪から肺がんも!呼吸器内科の役割とは?

風邪から肺がんも!呼吸器内科の役割とは?

どちらかといえば仕事内容のイメージがつかみやすい呼吸器内科です。呼吸器の疾患として数が多いのは風邪や肺炎といった軽微なものですが、乳幼児や高齢者にとっては油断すれば危険な病気です。軽い肺炎や気管支炎であればかかりつけ医を受診し治療してもらうでしょうが、重度になった場合に回されてくるのが呼吸器内科です。そのほか、インフルエンザを含む感染症や息切れに苦しむ肺気腫、気管支喘息などがあります。血痰などの症状があれば肺がんが疑われます。重篤な病状の患者ほどやってくることになるので、より専門性を高めておくことが求められます。
呼吸器内科のほかに呼吸器外科もありますが、この違いは内科と外科の関係と同じと考えてください。内科では投薬で治療しますが、外科では手術を行います。呼吸器についても、結核や肺炎、喘息などの投薬で対応できる病気については呼吸器内科の範ちゅうです。それに対して、肺がんなどは基本的に呼吸器外科の担当となります。

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重要な臓器!呼吸器を診る心構えとは?

呼吸器という器官の専門医といっても、その内容は幅広いものになっています。まず肺をとってみても、効率良く体内に酸素を供給するための形態は非常に精細なものです。肺は換気や拡散、血流といった働きも担っています。そのため、呼吸器の疾患を診断するためには呼吸器の働きや機能もあわせて診療する必要が出てきます。
例えば肺だけでも、悪性腫瘍、自己免疫疾患、アレルギーもあれば感染症もあります。検査にしても肺の組織を検体として取ることも簡単ではありません。それだけに、初めの診断において経験や知識、患者の様子や話から読み取れることすべてを総動員して想像する力が必要です。
また、診断においては気管支内視鏡検査や胸部CT画像を使う場も出てきます。検査手法や画像診断についての習熟も心がけたいものです。

他科とも比較!呼吸器内科の年収推移

高齢化社会が進むこれから、呼吸器内科の未来は明るくなっています。開業する場合でも患者をさまざまな角度から診ることができるのは医師としてやりがいのあることです。まずは勤務医としての年収を見ていきましょう。
呼吸器内科医の平均年収は約1500万円となっています。求人で掲げられている年収を調べていくと多いのは1400万円から1800万円のゾーンです。一部には2000万円を提示しているところもありますが、この場合は経験豊富で特別な医療技術にたけているなどの特殊な人材であることが多く、不可能ではありませんがハードルの高いものとなっています。

トラブルも未然に回避!呼吸器内科のポイント

高齢者にとって死亡の原因ともなる肺炎1つとっても、その原因は単純なものではありません。一般にはインフルエンザ菌などが主要な引き金となりますが、ほかにもマイコプラズマや過度の喫煙が要因となることもあります。これが幼児の場合になると、マメや玩具などを誤って吸い込んでしまい、その異物が原因となるケースもあります。また、いびきなどで悩まされる人が抱えている睡眠時無呼吸症候群も呼吸器内科の領域ですが、これは肥満や生まれつきのあごの形やのどの狭さなどが原因となっています。このように、個人の特性によっても引き起こされる病気が変わってきます。患者が訴える病状だけではなく、患者全体を診ることも診断のポイントとなります。
また、呼吸不全の急患や肺がんなどの重症な疾患も扱います。その際、特にがん患者などにおいては治療とともに痛みを和らげることもおろそかにしてはなりません。呼吸器内科医が診るのは病気そのものだけではなく、暮らしの質も高めてあげられるような心がけが大切です。

2022.6.16 掲載
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