医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

生命維持に大事な消化器内科の役割と年収推移!

消化器といっても、緊急の手術に追われる外科とちがって内科は平穏な印象がありますが、本当のところはどうなのでしょうか。実際にはがん系が多く、患者や家族と真摯に向き合わなければならない医科です。専門性が高いだけに年収も気になるところです。

大事な消化器の専門家の大切な役割とは?

大事な消化器の専門家の大切な役割とは?

消化器とは口から肛門までつながる食べ物が通る管で、その長さは9mにも及びます。消化器内科ではその消化器と唾液腺や肝臓、すい臓、胆のうなどの広い範囲の病変を取り扱います。
腹痛や下血、吐血、黄疸、貧血、だるさなど、やってくる患者の症状は多岐にわたりますが、自覚症状がないとしても調子の悪さを訴える患者の多くが何らかの消化器の病気を抱えています。死因の上位にのぼるがんでも、半数以上が消化器のがんです。胃がん、大腸がん、肝がん、膵がん、胆道がんなどがそれにあたります。がんも内視鏡などの検査で早期発見できれば外科手術を行わなくても投薬治療で治せる可能性が高まります。死に直接関わってくる病気から患者を開放するのは消化器医の大きな使命です。命に関わらなくとも嘔吐や便秘、過敏性腸症候群などは生活の質の低下を及ぼします。それらから患者を救うことも意義のあることです。

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消化器内科はどうすればなれる?

医学の進歩には目覚ましいものがありますが、消化器領域の診断・治療においても技術は日々新しいものが取り入れられています。消化器疾患の多くでは診断、さらには治療においても消化器内視鏡が活躍します。そのため内視鏡の技術を磨くことは必須事項です。胆膵の疾患でも内視鏡を駆使した砕石術やステント挿入術は今後もより需要が高まると思われます。肝がんの治療ではラジオ波での焼灼療法などは、腹部超音波の技術の習熟が求められます。肝内腫瘤性病変が疑われる場合には、診断で高度な超音波診断を行わなくてはなりません。
消化器内科医としてスペシャリストを目指すならば、こうした高度な技術を習得するために日々の研鑽が求められます。

消化器内科の年収推移!他科と比べてどう?

消化器内科の平均年収はおよそ1500万円です。年収2000万円に届く人もいますが、目指すことは無理ではないもののその数はわずかです。そのような場合、勤続年数が長かったり最新の医療技術を有していたり、臨床経験が豊富という例がほとんどです。
消化器内科は患者数も多く、大きな病院であればなくてはならない科です。そのため、消化器内科医の数が足りていない病院であれば、相場よりも高くしても人材が欲しいために高めの年収を提示することがあります。そのため、他の科よりも平均して高めの年収が望めます。ですが、都会の医療機関では医師が集まりやすいため、給与を高くする必要がありません。都会ほど年収水準が低くなる傾向があります。

ワークライフバランスを考えて勤務か開業を選ぼう!

消化器内科の分野は日本がリードしている技術が多くあります。世界でも最先端の分野で、患者の数も多くやりがいのある医科です。診断から治療まで一貫して関わることができ、予防についても貢献することができます。直接かかわることで患者から感謝してもらえることも消化器内科の大きな喜びの1つです。
実際の働き方をみても、一般の病院をはじめ健診期間や老健施設、リハビリテーション病院など勤務先はバラエティに富んでいます。ワークライフバランスを考えるならば、当直やオンコールがないクリニックが向いています。大病院でがん患者を担当すれば、抗がん剤の投薬や鎮痛のコントロールといった指示管理を行う必要があります。患者や家族への説明や話し合いも重要な役割です。患者を看取ることもあり精神的にもハードです。ある程度技術を磨き経営のことを学んだのならば、開業という選択肢もあります。自分で仕事と生活のバランスをとりやすく、患者とゆっくり向き合えるのは開業というスタイルならではのものです。

2018.6.20 掲載
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