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大事な臓器の専門科!循環器内科の役割や年収は?

一般の人にとって、循環器科はあまりなじみのない診療科かもしれません。しかし、生命維持に重要な役割を果たす循環器を一手に引き受ける循環器内科はなくてはならい存在です。内科の中でもどのような位置付けで、収入面はどのくらいのものなのでしょうか。

循環器内科の大切な役割とは?

何か重大な病気にでもかからなければお世話になることがない診療科かもしれません。まず、循環器とは何を指しているのでしょうか。これは、全身に血液を行き渡らせるために管とポンプの働きをしている血管と心臓のことです。心臓が苦しい、心拍が乱れている、息苦しいなど、全身の血管や心臓が起因して起こる症状に対応します。
循環器内科が他の内科と異なる点として特筆しておきたいのが、カテーテル技術です。血管を通すカテーテルを駆使することで血管の狭くなった箇所をバルーンで広げたりステントを入れたりという治療を行うことが可能です。さらに、心臓ペースメーカーを埋め込むことも循環器内科の領域です。こうした技術が使えることで、内科的な治療から一歩踏み込むことができるのです。
心臓の具合を診るにしても、心電図、心エコーからさらにカテーテルを入れることで心室内心電図もとることができます。心不全の診断ではレントゲンだけではなく、直接カテーテルを入れて心臓の圧を計ることもできるのです。一般内科では分からない病気を見つけ出し治療することで、生死にかかわる重症患者を救うのが循環器内科が求められている崇高な役割です。

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どんな心構えが必要?循環器内科の注意点!

循環器内科で扱う具体的な病気については、心臓に関連する心不全や狭心症、心筋梗塞などのほか、血管にまつわる大動脈解離、動脈硬化、血栓症などがそれにあたります。これらについても、循環器内科と循環器外科のそれぞれで専門分野があります。胸を開けて行わなければならないような手術は循環器外科に回ります。循環器内科が扱うのは投薬で治療できるものやカテーテル手術などが主になります。
そうはいっても、総合病院などでは病棟の入院患者の急変がつきものの科です。担当外来や病棟での担当があれば、患者の容体によっては勤務時間通りに帰れるとは限りません。それだけに、過酷で自分のプライベートな時間が取れないのではないかと飛び込むには勇気が必要かもしれません。

循環器内科の年収は他科よりも多いの?

循環器内科医の年収の相場は1000万円から1500万円あたりとなっています。患者数の多い大病院であれば2000万円程度の求人もあります。その場合、カテーテル治療の実績を問われることがあり、心臓をはじめ広く件数を多く扱ってきた経験豊富な医師が高待遇で迎えられています。

患者のQOLと医師のQOLのバランスが大切な循環器内科

医科の中でも脳神経外科、心臓血管外科と並んで循環器内科は特に激務だとされています。循環器内科に送られてくる患者は生死にかかわるような重篤な状態の場合が珍しくなく、状態が急変することもしばしばです。さらに、循環器内科では、他の外科よりも患者数が多いのです。血管と心臓に疾患を抱える患者は途絶えることはありません。各種検査も立ち会う必要があるため、常に忙しく動いています。それでも、診療技術は日々の激務の中で実践的に鍛えられていきます。これは医師にとって代えがたい財産となります。転職する際にも、問われるのは実績です。
心臓や血管の不調は急に現れるものではありません。日々の不摂生が徐々に積み重なり起きるものです。患者に対しても定期的に検査を行いながら改善を図る必要があります。もちろん、患者としっかり向き合っていくためには医師自身も自分自身の生活をおろそかにはできません。病院によっては医師のQOLを重視して体制を整えているところもあります。自分の人生を充実させることは、患者と長いスパンでかかわっていけることにつながります。納得のいく勤務先を探しましょう。

2018.6.20 掲載
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