医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

#58 放射線科医の仕事内容とは?年収はたくさんあるの?

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放射線科医とは、レントゲンやCTなどを使った検査や、放射線を使ったガンの治療などを専門に行う医師のことです。がん患者の増加に伴い、そのニーズも高まっているといわれています。そこで、放射線科医の仕事内容や年収についてご紹介いたします。

放射線科医の仕事内容とは?年収はたくさんあるの?

放射線科医は不足している?その仕事内容とは?

厚生労働省の調査によると、アメリカと日本における人口あたりの放射線科医の人数を比較した場合、日本ではその人数が圧倒的に少ないことが分かっています。その理由は、がんの治療に放射線を用いる患者がアメリカに多く、日本ではまだまだ少ないためと考えられています。しかし、がん患者が増加する中で、放射線治療を選ぶ人も増加することが予測されています。そのため、放射線科医はこれから需要が大きくなることでしょう。
では、放射線科医の仕事内容にはどのようなものがあるのでしょうか。まずは画像検査です。主なものにはCTスキャンや超音波検査、血管造影、MRI検査などがあり、画像から患者の病気を診断します。
放射線による治療も放射線科医の仕事です。がんがある部位に体の外側から放射線を当てて治療する「外部照射」や、放射線を出す物質の入ったカプセルを体内に入れ、直接がんのある場所に作用させる「内部照射」といった治療方法などを行います。
IVRという治療も放射線科医が行う治療方法で、これからニーズが高まることが予想されています。IVRとは体内に細い管や針を入れ、画像を見ながら臓器などの治療を行う方法です。開腹手術に比べ、患者の体への負担が少ないことなどがメリットとされています。

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放射線科の専門医になる方法とは?

放射線科専門医になるためには、まずは医科大学や医学部に入学し、医師免許を取得しておく必要があります。免許取得後は「スーパーローテーション」と呼ばれる、いろいろな診療科に研修医として勤める経験を積む期間が2年間あります。放射線科専門医の試験は、スーパーローテーションを経た後に、学会が認定する研修施設で放射線治療や画像診断などの研修を3年以上積むと受けられるようになります。この試験に合格すると、晴れて放射線科専門医です。
「放射線治療専門医」や「放射線診断専門医」になるには、ここからさらに研修を受けて試験に合格をする必要があります。この2つの専門医の研修内容はそれぞれ違いますし、放射線治療専門医と放射線診断専門医の資格を同時に保有することはできません。どちらの専門医になりたいか、しっかり検討してから認定試験を受けるようにしましょう。放射線治療専門医や放射線診断専門医の試験を受けるために必要な研修期間は、それぞれ2年以上となっています。

他科と比べてどうなの?放射線科医の年収推移

勤務する病院や勤務形態にもよりますが、放射線科医の平均年収は約1000万円といわれます。年代別にその推移を見てみると、20代後半が約710万円、30代前半が約780万円、30代後半になると約890万円です。40代前半で約1000万円となり、40代後半になると約1120万円、50代前半で1200万円とピークを迎えます。
他の科と比べた場合、外科医の平均年収が約1159万円、内科医が約1350万円であるため、放射線科医の年収がある程度高めであることが分かるでしょう。また、勤務医の場合は都心よりも地方の病院、公立よりも民間の方が高くなる傾向があるようです。

放射線科医の注意すべき点と長く務める方法

放射線科医が注意すべき点は、被ばくを受けるリスクがあるということです。そのため、放射線を扱うときには患者はもちろん、看護師などのスタッフや自分自身にも被害が及ばないように十分に気を付ける必要があります。放射線科医に勤めるスタッフには、定期的な健康診断を受けることが義務づけられています。
また、放射線科医は勤務先によっては患者との接触が少ないことがあります。それゆえに、放射線科医にコミュニケーション能力はあまり必要ないと考える人もいるようです。しかし、放射線科医はドクターズドクターと呼ばれるほど、他の科の医師との連携が求められる職種です。放射線科医にはコミュニケーション能力も必要、ということを忘れないようにしましょう。
一方で、放射線科医のメリットはオンとオフがはっきりしていることです。緊急の呼び出しなどが少ないため、オフの時間にリフレッシュをしたり、勉強をしたりと充実した時間が過ごせるでしょう。放射線治療は日々進歩しており、新しい医療機器が導入されることも珍しくないため、長く務めるためにも日々しっかり勉強をすることが大切です。他に、自分のライフスタイルに合った職場を選ぶ、といったことも長く務めるために欠かせない要素でしょう。

2018.6.6 掲載
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