医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

嗅覚、聴覚、味覚に影響する!耳鼻咽喉科の医師の仕事内容とは

人が持つ味覚や嗅覚、聴覚に関する症状に対応する耳鼻咽喉科。高い専門性がありながら、比較的早い段階で技術を身につけることができる分野でもあります。ここでは、耳鼻咽喉科の医師の仕事内容について詳しく解説します。

耳鼻咽喉科が専門とする病気や症状

耳鼻咽喉科が専門とする病気や症状

耳鼻咽喉科は、鎖骨の上から脳と眼を除いた場所の症状全てを診察する科になり、耳と鼻、喉に現れる症状を治療していきます。
診察をする代表的な耳の病気としては、耳の痛みとかゆみ、耳だれなどの症状が見られる外耳炎や中耳炎。耳鳴り、難聴を引き起こす突発性難聴などが挙げられます。
鼻の病気には、鼻水、くしゃみ、鼻づまりなどの症状が見られる風邪やアレルギー性の鼻炎。顔の痛みや痰、膿性の鼻水が出る副鼻腔炎があります。
さらに、喉の病気としては声枯れの症状が現れる喉頭炎や声帯ポリープ。飲食物の味を感じない味覚障害などの治療をします。その他にも、頭頸部の腫瘍といった重度の症状に関しても対応するなど、幅広い分野で活躍できるという魅力があります。
小さな病気から、患者の生死に関わる大きな病気まで耳鼻咽喉科が担う役割は大きいといえるでしょう。

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内科と耳鼻咽喉科はどこで区切る?

耳鼻咽喉科と内科では、同じ病気の診察をすることがあります。例えば、風邪や花粉症などが挙げられます。どちらの症状も、耳鼻咽喉科と内科で対応してはいるのですが、現れた症状の場所によっては受診先を変えることが多くなります。
例えば、風邪や花粉症で耳や鼻、喉、気管などに何かしらの異常がある場合は、耳鼻咽喉科の医師が診察することになります。一方、同じ病気でも体全体に何かしらの症状が発生しているのであれば、内科の医師が診察をします。つまり、症状が現れているのが体なのかそれとも耳や鼻、喉なのかで同じ病気でも担当が変わってくるのです。

耳鼻咽喉科に必要な技術や人間性は

耳鼻咽喉科の仕事で必要なのは、高い技術力です。取り扱う部位は耳や鼻、喉だけでなく、食道、気管、甲状腺などあらゆる部位の異常に対して対応することになります。特に、耳鼻咽喉科が専門にする部位は人間の生活に欠かせない機能を備えた場所でもあります。したがって、全ての症状に対応できる高い専門性と新しい医療の変化を取り入れることのできる柔軟性が求められます。病気を治療するだけでなく、いかに患者の生活の質を保つ治療が施せるかも考えなくてはなりません。
また、耳鼻咽喉科では幅広い年代の方の診察をすることになります。したがって、どんな方でも親身になって話ができるコミュニケーション能力は必須といえるでしょう。耳鼻咽喉科は、診断から治療までを全て行うことになりますので、常に患者さんの気持ちを尊重できる献身的な人間性も持ち合わせなくてはならないといえます。

大きな病気が見つかることもある耳鼻咽喉科の責任

耳鼻咽喉科では、風邪や花粉症などの一般的な病気を主に診察することになります。ただし、中には生死に関わる重大な病気が潜んでいる可能性もあるのが耳鼻咽喉科の仕事の難しさでもあります。
もし、喉に異常を感じる患者さんがいた場合、なぜそのような状況になっているのかを総合的に判断する必要があります。通常、喉に違和感を訴える患者さんはウイルスや細菌による炎症が原因になるケースが多いですが、その形跡が見られない時は何らかの重大な病気の可能性が疑われます。例えば、食べ物が飲み込みにくく、体重減少が見られる場合は食道や下咽頭に癌があることもあります。また、心筋梗塞の初期には、喉に何かがつっかえているという症状が見られます。
このように、患部に異常を感じている原因が他の病気のことがあり、なおかつ重大な病気を抱えているケースも少なくありません。診察に来られた患者さんの体調の変化には十分注意を払わなければなりませんから、責任は重大です。

2022.11.1 掲載
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