医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

内科医の仕事内容は?気になる収入やキャリア

医師にはさまざまな分野がありますが、その中でも特に数が多いのが内科医です。実際、医師を志望する人たちの中でも内科は圧倒的な人気を誇っています、しかし、内科医の具体的な仕事内容やキャリアプランなどについては案外知らない部分も多いのではないでしょうか。そこで、仕事内容や年収など、内科医とはどのようなものかについて解説をしていきます。

扱う範囲が広い内科の仕事内容とそれに伴う専門分野!

扱う範囲が広い内科の仕事内容とそれに伴う専門分野!

内科医は体の外部からメスなどを入れたりせず、薬物療法などによって内側から病気の改善をサポートするのが主な仕事です。そして、治療を正しく行うために検査などによって病状を診断するのも重要な役割となります。
ただ、内科は扱う範囲が広いため、一般内科、呼吸器内科、神経内科、血液内科などといった具合に専門分野が細かく分かれており、それぞれの科によって仕事内容も少し変わってきます。その中でも代表的な存在といえるのが循環器科と消化器内科です。前者は死亡率の高い病気を診ることが多い科で単に心臓病だけでなく、高血圧や糖尿病なども治療の対象となります。また、循環器系は人間の生活環境にも左右される病気であるため、生活習慣のアドバイスも重要な仕事のひとつです。一方、消化器内科は胃や腸といった消化器官の他にも肝臓などの臓器も診療の対象となります。
さらに、病院によっては小児向けの内科小児科、あるいは小児内科が設置されているところがあります。基本は通常の内科と同じなのですが、似たような症状でも子どもと大人ではその原因となる病気が異なる場合があるので、子ども特有の病気に詳しい医師が必要となってくるわけです。ちなみに、内科小児科には急病による時間外対応が多くなるという特徴があります。

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一般よりかなり高い収入が期待できる!内科医の給与とボーナス

収入に関しては内科医だけの正確なデータはありませんが、厚生労働省の平成27年賃金構造基本統計調査によると医師の平均月収は96万円ほどになっています。また、勤務医に関しては一般企業と同じように、給与の他にボーナスが支給されます。同データによると平均賞与が94万円ほどあるのでこれがボーナスの額と考えてよいでしょう。これらを合計すると医師の平均年収は約1250万円になります。医師全体の3分の1を占めるといわれる内科医の収入を考える際にはこのデータはある程度の目安となるはずです。
ただ、平均年収の数字に達するのは40歳前後だと考えられ、若い間は当然この数字よりも低くなる可能性が高くなります。研修医期間の平均年収は400万円程度といわれているのでそこからキャリアを積み重ねて徐々に収入を増やしていくわけです。そして、年齢を重ねるごとに収入は増える傾向にあり、55歳~59歳の男性医師の場合は平均年収約1800万円にも達しています。女性は男性と比べると収入は低い傾向にあるのですが、それでも50代になると平均年収は1500万円を超えるので他の職業に比べれば収入はかなり高いといえます。さらに、開業医になると、年収2000万円、3000万円といった具合により多くの収入を得ることも可能です。

大きく二つに分かれる選択肢!内科医におけるキャリアアップの道筋

医師のキャリアアップには大きく分けてふたつの道筋があります。まずひとつは大学の医学部を卒業し、医師国家試験に合格した後、その大学の医局でキャリアを積むという道です。この場合、最初の2年間は初期研修医として大学の医局のさまざまな診療科を回っていきます、たとえば、1年目は救急、外科、内科、麻酔科を回り、2年目では小児科、産婦人科、精神科、地域保健などを回るといった具合です。なお、研修期間はそれぞれの診療科で最低1カ月は必要で、さらに、覚えることの多い内科に関しては半年以上の勤務が望ましいとされています。その後、後期研修医として2~3年勤務し、内科医なら内科で専門の知識と経験を積んでいくわけです。さらに、研修医を終えた後は大学院に進学し、博士号を取得して大学の関連病院に医長として出向というのが一連の流れです。かつてはほとんどの医師がこのコースを歩んできました。
しかし、2004年に初期臨床研修制度が制定された後は、初期研修医となった段階で大学病院以外の病院を選んでそこで研修を行い、そのまま一般の病院に就職するというもうひとつの選択肢が可能となったのです。ふたつの道にはそれぞれメリットとデメリットが存在します。医局に残っていれば給与は比較的安めですが、安定したキャリアアップが期待できます。一方、医局を出て一般病院に就職すると、どれだけ高い役職や収入を得られるかは努力次第です。ただ、技術力が大きく問われる外科医とは異なり、内科医は患者との対話能力も重視されます。したがって、単に医師としてのスキルだけではなく、コミュニケーション能力を高めることもキャリアアップのためには欠かせません。
また、40歳前後になると独立開業を目指す医師が多くなります。40歳前後といえば気力体力も充実し、医師として最も価値が高くなってくる頃なので、重大な決断するのにはふさわしい時期だといえるでしょう。

重い責任と大きなやりがい!地域の人々の健康を守る内科医の仕事

病院にはさまざまな診療科がありますが、一般の人にとって最もなじみの深いのは内科でしょう。体調がすぐれない時は多くの人がまず内科に向かうからです。そのため、内科医は単に病気を治すだけでなく、生活改善指導などを通して発病や病気の進行を防ぐ役割も期待されています。それだけに重い責任も伴いますが、地域の人々の健康を守る大変やりがいのある仕事でもあります。そのことをよく自覚して患者の日常に寄り添える医師を目指していきましょう。

2022.7.5 掲載
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