ドクター転職ショートストーリー

医師が選ぶ道(上)

2019年10月15日 コンサルタントY

今回、ご紹介する小児科ドクターの結論はこれまでもこれからも全く予想ができないお話しです。

そのドクターとの出会いは、当社が運営するサイトからの問い合わせメールが最初でした。早速、お問い合わせのお礼も兼ねてお電話し後日、会えることになりました。遠方だったので社用車での移動となり約束の時間の30分前に着いてしまいました。

来られるまでにまだ時間があると思い、待ち合わせのお店の中で待とうとしていたところ、約束の15分前にも関わらず、その医師は来てくれました。50代の小児専門の方ですが、身なりや髪型もキッチリ整っている真面目そうな印象でした。

さっそく席に着き、転職の動機や状況をお聞きしたところ、開業していた小児医院を廃業されたばかりとのこと。原因はスタッフ同士のトラブルでした。医院廃業の理由としては珍しくないものでした。それでも引き続き小児科医としての就職を希望されており、またチャンスがあれば開業されたいというお考えでした。その時の話しぶりで、この医師は子どもが好きで小児科という職に対しての熱い情熱が伝わってきました。

翌日からさっそく、小児科限定での求人探しが始まりました。もともとどのエリアでも小児科の募集は少ないもので、県内で希望に近い求人は3件しか見つかりませんでした。1件は通勤には遠く没。2件目は給与条件は低すぎて没。最後の1件は給与が高く、その医師の興味のある分野ではあるが通勤に1時間半かかる場所でした。

どれもなかなか決め手が無く、新たな求人が見つからず、その医師も条件やエリアを譲歩しようと思われ始めたとき、1件面白い求人が突然挙がってきました。私は提案するのを迷いました。なぜなら関心を示してくれるか、お叱りをうけるか紙一重の求人内容だったからです。

次へ続く

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