ドクター転職ショートストーリー

故郷の病院を救う(上)

2018年04月15日 コンサルタントY

今回、ご紹介の70代のドクターは地元の病院を救う救世主になったドクターのお話しです。

お話しの始まりになったのは、医療機関から弊社への1本の電話からでした。「〇〇病院です。お世話になります。実は当院の院長が体調不良で勤務継続が難しくなりまして。。至急で申し訳ありませんが入職していただける医師を探して欲しいんです。」という依頼でした。

この病院は地方にある小規模の病院で、親族2人で切り盛りしている状況でした。院長が勤務できなくなり代わりの医師がいないと閉院も検討しなければならない切羽詰った事態だったのです。

その依頼を受けたものの弊社への登録医師数が少ない某県だったため、正直、ご紹介は厳しいと私は思っていました。そんな思いを感じつつ、その夜から限られた数の登録医師にメールでの求人案内を送り始めました。メール送信後、2日経っても3日経っても、医師からの返信はありませんでした。やっぱり難しいか。。と思った5日目に1人の医師から返信がありました。「妻と旅行に出ており、返信が遅くなりました。まだ募集は継続されていますか?可能なら一度お話を聞いてみたいと思います。」予想だにしない返信内容でした。

早速、その医師にメール返信のお礼も兼ねて電話を入れました。この医師は、来年70歳を迎え、現在はゆとりのあるアルバイトのみの勤務で奥様と余生をゆっくり過ごしている方でした。お話した感じは少し冷たい話し方で淡々と進めるような印象でした。まだまだ話を聞いてみる段階でしたが、見学も兼ねて翌週に面談の予約ができました。
この時はまだ、この医師が人情味があって粋に感じる人だということは知る由もありませんでした。

次へ続く

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