ドクター転職ショートストーリー

継承から一転 転職を選択した想い(上)

2017年01月15日 コンサルタントM

A先生とは、1年ほど前に「e-doctor」を通じ、ご転職のご相談を頂いた事がきっかけで、コンサルティングをさせて頂きました。

ご相談内容は、「それほど急いでないが、2,000万円を超える求人が有れば提案して欲しい。」との内容の下、ご面談の機会を頂きました。

A先生は、実家が開業医であり、ご自身も実家の診療所を継ぐことを前提で、医師になられたとの事でした。
関西圏の医学部を卒業後、消化器内科医として18年もの間、医局人事により関連病院で手技を磨かれたあと、実家の診療所にて副院長職で診療に従事されていらっしゃいました。
お人柄は、診療スキルを前面に誇示するのではなく、腰が低く、控えめながら、チーム医療の重要性と診療に対する熱い思いをお持ちの先生でした。

弊社にご登録をご希望された理由としては、親子で診療をしているケースによくありがちな話ですが、親子間の診療の方針に少しずつズレが生じ、徐々にその溝は深まる状況が続くようになってきたとの事でした。
診療所へ勤務当初は、親御様も当然の如く、ご子息であるA先生に診療所を継承するつもりでしたが、深まる溝のせいで、現状では長女に継承の話を持ち出している始末であるとの事でした。

面談には奥様も同席され、大学医局を退局し、実家の診療所を出る事に対し、夫婦で不安を抱えられていることが伺えました。
お子さまも進学を控えており、何かと物入りである事を切に訴えられる表情は、「それほど急いでいない」という状況とは真逆のように感じ取れました。

先生のご希望は、「週4.5日勤務 クリニック勤務 外来中心で訪問診療少な目 年俸2,000万円以上」という内容でした。
正直、診療報酬改定により、訪問診療を中心とした勤務であったとしても、年俸2,000万円を超える求人は少なく、ましてや、外来中心となると尚更ご提案出来る求人が限られてしまうため、現状の相場をご説明し、初回のご面談は終了しました。

翌日、表に出ている求人ではA先生のご希望の年俸には到底届かない医療機関に片端から架電し、消化器系の専門医をお持ちであること、内視鏡スキル、お人柄等、現時点ではA先生と特定できないギリギリの情報を医療機関にご説明し、あるクリニックから一度お会いした上で判断したいとオファーを頂きました。
早速、A先生にこの医療機関の特徴及び条件面をお話し、先生も非常にご興味をお持ち頂きましたので、即面接の運びとなりました。

しかし、面接前日にA先生より連絡が入りました。内容は、今回の面接だけではなく、転職相談自体をキャンセルしたいという内容でした。

次へ続く

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