「医師として」メインタイトル
前回のあらすじ
「リハビリテーション」分野の60代医師。
在職期間が短い医師の転職活動とは?
 

第十九話
リハビリテーションを究める60代医師。(後)

 三 面接を受ける
面接には、先方医療機関の院長先生、事務部長が参加されました。
当初は和気藹々とした雰囲気でお話が進みましたが、院長先生の方から、回復期リハ病棟の患者さん約30人を診て頂くあたり、プライマリーケア的な内科を診てもらうこと、できれば外来週2枠は入って欲しいとのご要望がありました。
B先生の表情は一瞬、曇りましたが、双方、後日結果を連絡するということでその場は終了しました。
 四 これまでの医療機関を退職された理由
面接終了後、最寄駅までの約徒歩10分の間で、B先生に感触を確認しましたところ、先生ご自身は、「内科診療や外来は一切やりたくない。リハビリテーションに特化した仕事でないと今回は難しい。」とのお答えでした。
今までご勤務されてきた病院でも途中から同じような要望が病院上層部から話があり、それが医療機関を退職された理由であったようです。
 
回復期リハビリテーション病棟では、医師は在宅復帰を目標とする患者さんに携わりますが、疾患は大腿骨頸部骨折や脊椎圧迫骨折、脳梗塞や脳出血の方が多く、合併症では高血圧症や高脂血症の他、循環器疾患、呼吸器疾患なども患っている方が非常に多いのが現状です。
従いまして、殆どの回復期リハビリテーション病棟では、ある程度の内科的なお仕事を医師にお願いすることは良くあることです。
また、本業が脳外科や神経内科等の先生方が、やむなく回復期リハビリ病棟を運営している場合も珍しくありません。
 五 ご希望にそえる医療機関を再度検討
ご希望にそえる医療機関を再度検討
帰社後、B先生のご希望にそえる医療機関はどのようなところがあるか、あれこれ思案した結果、回復期リハビリテーション科が独立して存在する医療機関が良いと考えました。
当社ご登録医療機関の中で、調べていたところ候補として、先生のご自宅からお車であれば通勤の便が良い473床を有する、施設基準 回復期リハビリテーション病棟入院料2のY病院を候補と考えました。
 六 院長先生、医師採用責任者の方との面接
院長先生、医師採用責任者の方との面接
翌日、Y病院の医師採用担当者に連絡を入れましたところ、当初、心配しておりました年齢的なことも問題にならずに面接に至りました。Y病院の面接当日にはX病院と同様に、院長先生、医師採用責任者の方が同席されました。今回はまずB先生の職務に対する前述のようなご希望を話していただきましたところ、院長先生は特に問題ないとのお答えでした。
Y病院の院長先生は元々のご専門は救急医療でしたが、リハビリテーション科がこれからの日本の医療事情において非常に重要な分野の一つであることを理解されており、また、B先生が、日本リハビリテーション医学会リハビリテーション科専門医の資格をお持ちであることを高く評価され即採用ということになりました。
 七 ほぼ満足のいく転職条件!
Y病院は65歳定年制を設けられていますが、それ以降も一部給与手当ては削減されますが、継続勤務は可能とのことでした。また、一般内科常勤医師も同科に配属されており、先生ご自身の机は医局ではなくセラピストの方々と同じお部屋に設置していただきたいという達てのご希望もかなえていただき、ほぼ満足のいく転職となりました。
 
地域医療においては、高齢者、障害者のための医療を実践するリハビリ医のニーズが爆発的に増加している現実があります。
60代であってもB先生のような「リハビリマインド」持っている医師を採用され、B先生のご要望を寛大に受け止めていただいたY病院の院長先生ならびに他科の先生方、事務サイドの方々には頭が下がる思いでございます。
 
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