「医師として」メインタイトル
医師は生涯勉強し続けるもの。
今回は、今もなお新たな領域への挑戦
意欲を持つ66歳医師の転職の実話。
 

第十二話
66歳、飽くなき挑戦(前)

 66歳、飽くなき挑戦
66歳、飽くなき挑戦
私が担当したK先生は66歳。当時の勤務先病院の事務長からお電話をいただいたことがきっかけでした。「常勤医師が退職するため、転職先を紹介してあげてほしい」とのことで、K先生のお名前と連絡先をご紹介いただきました。

ご依頼いただいた当日の夕方、K先生のご勤務終了後に早速お電話したところ、大変丁寧な話しぶりで腰の低い方という印象を受けました。メールやSNSなどのご経験がないとのことでしたので、詳しいご希望条件は、面談にてご相談させていただくことになりました。

面談は、その週末の金曜日、勤務終了後の17時30分にお勤め先の病院にて行われることになりました。
 一 被災で失われた医師免許証
被災で失われた医師免許証
実際にお会いしたK先生の印象は、お電話と同じく物腰が柔らかく、とてもやさしそうなお人柄でした。はじめに、ご勤務先での面談であっても医師免許証をはじめとした身分証明書をご提示いただくことになっているのですが、そのお願いにも快くお返事をしてくださいました。

しかし、K先生は医師免許証の原本を紛失されていらっしゃるとのこと。その理由は、阪神淡路大震災でご自宅が被災されたためでした。私は求人のご提案と同時進行で、医師免許証の再発行の手続きもサポートさせていただくことになりました。
医師免許証の再発行には再三にわたる手続きが必要ではありますが、K先生がその都度迅速にご対応してくださったので、手続きをスムーズに進めることができました。

しかし、こちらがいかに早く対応しようとも、なかなか再発行されることはありませんでした。手続きをしたのは2月のこと。この時期は新しい医師が増える時期であり、医師免許証の発行はそちらが優先されてしまうのです。止むを得ず、再発行の手続きと並行しつつ、求人作業を優先的に進めていくことにいたしました。
 二 希望条件は「私を受け入れてくれるならどこでも」
希望条件は「私を受け入れてくれるならどこでも」
K先生は、元勤務先に10年契約でご入職し、3年契約を延長していらっしゃいましたが、66歳という年齢でさらに延長するのは厳しいと感じ、転職をご決断されたとの事です。

当時の勤務条件は週4.5日勤務で外来を週3コマ、病棟を主治医として25名ご担当。加えて、訪問診療も行われており、居宅へ月に2回程度訪問されていらっしゃいました。当直は医局派遣の非常勤医師が担当するため常勤医師であるK先生は免除、オンコールについてもファースト対応の看護師、セカンド対応の当直医師でまかなわれることが多く、ほとんど対応されることはなかったそうです。

K先生はご自身の年齢を気になさっており「こんな高齢の私でも受け入れてくれる医療機関であれば、病院、クリニック問わず検討します」と遠慮がちにご希望を伝えてくださいました。

・週4.5日勤務
・年俸は現状維持以上
・休日は日、祝祭日、ほか平日1日と半日休みは問わず
・外来、病棟管理、訪問診療は可能
・当直は体力的に厳しい
・オンコールは、療養型のコールは頻繁でないため対応可能

というものでした。
 三 立ちはだかる年齢の壁、そして飽くなき挑戦
立ちはだかる年齢の壁、そして飽くなき挑戦
私はK先生のご要望にお応えするべく、求人を探し始めましたが、立ちはだかるのは年齢の壁。「60代前半まで」という条件が多く、理想に叶う求人探しは困難を極めました。
しかし、「K先生にご満足いただきたい」という思いで合計15件の求人をご提案することができました。すると、K先生は3件の病院にご関心を寄せてくださり、それぞれの面接を設定することができました。

なかでもK先生の目に留まったのが、回復期リハビリ専門の病院でした。療養型の病院にお勤めでリハビリ経験が乏しかったのですが、志の高いK先生は「新たな挑戦をしてみたい」と仰られたのです。
 
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