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公益財団法人東京都医療保健協会
練馬総合病院

病院の特色


1.外科

 練馬総合病院外科は一般外科と消化器外科をメインに、充実した医療を行っている。

 「224床の病院で、5つもの手術室を完備しているところは珍しいのではないでしょうか。手術は良性腫瘍も悪性腫瘍も行っています。特に多いのが胃がん、大腸がん、乳がんですね。もちろん、肝臓や膵臓の手術も少なくありません。腹腔鏡下手術にも積極的に取り組んでいます。」

 2006年に内視鏡室を内視鏡センターと改名し、2007年からは新病院で診療を行っている。2012年からは地域の医療機関との医療情報の共有、予約システムを目的とした「練馬医療連携ネットワーク」を開始した。これにより、件数は右肩上がりになり、2013年には年間5000例以上の件数を記録している。
 内視鏡検査の内容は上部消化管検査、下部消化管検査、胆膵検査、気管支鏡検査のほか、ピロリ菌検査となっている。

 「患者さんや地域の要望に応えられる内視鏡センターの設立を目的に、患者さんが安心して検査が受けられるように、また地域の医療機関の先生方が安心して患者さんをご紹介くださるようにと心がけてきました。自動患者監視装置や電子カルテと直結した画像ファイリングシステムを導入しています。」

 また、創傷センターの存在も特徴である。創傷センターは6カ月以上治らない慢性創傷を専門に診るセンターで、創傷の原因を明らかにし、専門医を中心にしたチーム医療で診療にあたっている。

 「当院は糖尿病の診療に力を入れてきたこともあって、創傷センターで糖尿病性足壊疽や足潰瘍の方を中心に診ています。ほかの病院で下肢切断するしかないと言われた患者さんの7割の方が下肢切断せずに温存できました。創傷センターは外科のみならず、内科や眼科の医師や看護師が軸になっていますが、非常にいい連携が取れています。」



2.内科

 内科では一般内科でのプライマリケアのほか、糖尿病の診療が特色である。糖尿病の患者さんは全国的に増えており、国も5疾病5事業の一つに指定しているが、練馬総合病院では10年ほど前から糖尿病の診療に注力してきた。そして、2007年の新病院開院と同時に、糖尿病センターを立ち上げた。糖尿病センターでは食事や運動の指導、教育をはじめ、糖尿病のコントロールやあらゆる合併症に対応できる体制を構築しており、糖尿病教室、糖尿病教育入院、外来栄養指導、外来インスリン導入を行う。また、「練馬ラディッシュ会」という患者さんの友の会活動も盛んである。

 「糖尿病センターでは診療の質を評価して継続的に改善し、地域の皆さんや医療者に向けて成果を公表できるようにするのが目標です。」

 内視鏡センターにおいても、内科の医師が活躍している。

 「内視鏡センターでの検査件数はこのところ非常に伸びています。地域連携が円滑で、地域の病院や開業医の先生方からのご紹介も多いですね。」



3.循環器内科

 循環器内科での検査は、心電図、ホルター心電図、心臓エコー、ABI検査(血圧脈波)、冠動脈CT、大動脈・下肢動脈CTのほか、各種のカテーテル検査や電気生理学的検査などが挙げられる。
 治療としては、経皮的冠動脈形成術、経皮的腎動脈形成術、下大静脈フィルター留置術などの各種カテーテル治療、恒久的ペースメーカー植え込み術を行っている。

 「カテーテルは当院で毎日のように行っています。慶應義塾大学病院や帝京大学医学部附属病院などと連携しており、バイパス手術や弁置換術の手術に関してはご紹介しています。」



4.整形外科

 5人の常勤医師のほか、6人の非常勤医師が在籍している。最近では、腰椎椎間板ヘルニア、腰部椎間板症、腰椎脊柱管狭窄症、腰椎変性すべり症、腰椎変性側弯症、腰椎分離すべり症、後弯症、転移性脊椎腫瘍、感染などの胸椎・胸腰移行部病変、脊椎圧迫骨折、転移性脊椎腫瘍といった疾患に対して、脊椎脊髄低侵襲手術を数多く行っている。
 治療としては、経皮的冠動脈形成術、経皮的腎動脈形成術、下大静脈フィルター留置術などの各種カテーテル治療、恒久的ペースメーカー植え込み術を行っている。

 「ほかの病院ではできないような難症例の手術も行っています。また、手・肩の外科の専門医もおりますので、手の外科の症例も多いですね。」



5.皮膚科

 皮膚科は2人の常勤医師が在籍し、アトピー性皮膚炎、接触皮膚炎、乾燥性湿疹、蕁麻疹をはじめ、瘭疽、蜂窩織炎、丹毒、単純ヘルペス、帯状疱疹、いぼ、水虫などの感染症、良性または悪性の皮膚腫瘍、外傷、熱傷、尋常性乾癬、白斑、自己免疫性水疱症、膠原病に伴う皮膚症状などを幅広く診ている。
 光線外来、乾癬外来などの特殊外来も行っている。また、帯状疱疹、下肢の蜂窩織炎、皮膚腫瘍などの場合は入院も受け入れている。

 「皮膚科は症例数が豊富ですね。また、学会発表も活発な診療科です。」



6.泌尿器科

 練馬総合病院での結石治療数は増加の一途をたどり、2011年はESWL治療数は約230件、硬性鏡、軟性鏡を用いた内視鏡結石治療数も140件以上となり、全国1613施設中の10位にランクされた。このため、2012年に結石センターを設立した。
 結石センター設立の際、新しくESWL治療装置を導入したことで、衝撃波エネルギーが増大し、破砕力が上昇した。2012年の手術総数は内視鏡手術、開放手術の合計で約690件、ESWLは約210件、総数で900件となっている。

 「泌尿器科も当院の特色の一つですね。膀胱がんや腎臓がんなどでは内視鏡手術も行っています。また、尿失禁の専門医がおりますので、特殊外来を開設し、最新の尿失禁手術も導入しました。」



7.産婦人科

 周産期医療、生殖医療などの産科と、子宮鏡下手術などを行う婦人科が両立している。婦人科の診療内容は良性腫瘍、悪性腫瘍、子宮内膜症などの腫瘍、粘膜下筋腫、子宮内膜ポリープ、子宮中隔などの子宮内膜病変、細胞診、組織診、コルポ診、CT、MRIなどのがん検診、骨盤内炎症性疾患、クラミジア感染症、膣炎などの感染症、月経異常、卵巣機能不全、機能性出血などのホルモン異常となっている。また、性器脱や更年期障害、骨粗鬆症といった中高年層の健康維持も行っている。

 「最近は腹腔鏡下手術が増えてきました。慶應義塾大学病院の冨永英一郎医師やがん研有明病院の金尾祐之医師にも来ていただいて、手術を行っています。」



8.漢方内科

 練馬総合病院では珍しい漢方内科外来を行っている。担当の中田英之医師は防衛庁医官として産婦人科診療に携わってきた中で、漢方医学に出会ったという。練馬総合病院では漢方医学センター長のほか、健康医学センター長も兼任する。
 まずは現代西洋医学的な病態把握を重視しており、病状によっては西洋医学的治療を優先することもある。漢方医学的治療の病態把握では伝統を重視しているが、既に西洋医学の治療を受けている場合には併診態勢での治療となる。

 「漢方内科では研修会やテレビカンファレンスを行っています。中田医師のもとで勉強したいという内科医師のほか、当院の薬剤師や地元の調剤薬局の薬剤師も参加しています。」

2015.01.01 掲載 (C)LinkStaff

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