医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

後期研修医は外勤やアルバイトもできる!その年収は?

研修医は、大学の医学部を卒業し、医師免許を取得して初めてなることができるものです。医師としての輝かしい未来を手にしたように見えますが、実はここからが本番です。研修医には初期研修と後期研修があり、それぞれに学び方や内容が異なります。後期研修医の働き方や年収はどのようになっているのでしょう?詳しくご紹介します。

後期研修医とは?初期研修とどうちがうの?

後期研修医とは?初期研修とどうちがうの?

晴れて医師免許を取得した医師のタマゴは、その後2年間、研修医として病院で実地の研修を受けます。この2年が終わると勤務医として働くことができるようになるわけですが、実際はさらに3年間の研修を受け、専門分野を学ぶ研修医が多くいます。研修期間は合わせて5年になり、最初の2年は初期研修、残りの3年は後期研修と呼ばれています。
初期研修は、医師の第1ステップとして基本を学ぶ研修です。内容は各病院によって違いがありますが、一般的に内科、外科、小児科、産婦人科などの科をローテーションしながら研修していきます。
後期研修は、より専門的です。ローテーションを採用しているプログラムもありますが、自分が将来進みたい専門科を選び、そこで研修を受けるようになります。初期研修のみでは不十分だった研修を補い、さらに専門分野の高度な知識と技術を身につけていきます。初期研修医とは違い、後期研修医は立派な戦力とみなされる場合がほとんどです。

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研修医の心構えとは?優秀な医師になるには何が必要

研修医の心構えとは?優秀な医師になるには何が必要

研修中といっても医師免許を持っているのが研修医です。学生気分でいてはとても続けられません。研修医としてのしっかりとした心構えが必要です。
まず忘れてはいけないのが、自分が命を扱う立場であるということです。患者は1人の人間であり、真剣に向き合わなければならない存在です。そのため、指導医や先輩医師による指導は厳しく、時には叱責を受けることもあるでしょう。耳に痛い言葉も自分の中に受け止めるか、聞き流してしまうかによって成長できるかどうかが変わってきます。さらに、指導医の厳しさに深く落ち込むことがあっても、前を向く強い精神力も必要です。相手の話にきちんと耳を傾けられるということは、患者とのやり取りにも求められます。コミュニケーションは患者やその家族との関わりの中で大変重要なものです。コミュニケーション力を養う努力を怠らないようにしましょう。
そして、やはり必要なのが体力です。ハードな研修をこなし、強い精神力を持つためには健康な体と体力が欠かせません。医師として成長するためにあらゆる面で自分を豊かにしていくように努めましょう。

外勤やアルバイトもOK!年収アップも可能

外勤やアルバイトもOK!年収アップも可能

後期研修医と初期研修医の違いは、給与面にも表れます。研修医の年収は、非常勤か常勤かによって変わり、非常勤なら500~700万円、常勤なら1000万円ほどといわれていますが、これは大学病院などからもらう給与のみの金額ではありません。後期研修医は初期研修医とは異なり、アルバイトをすることが可能なので、給与にアルバイト代が加わっています。後期研修医は、本業に支障が出ない範囲で兼業許可が下りた場合に副業としてアルバイトをすることができ、このアルバイト代が後期研修医の収入を大きく占めているのです。しかし、アルバイトといっても飲食店やスーパーで働くわけではありません。後期研修医のアルバイトとは、勤務先の病院以外での医療機関で働く「外勤」のことをいいます。このアルバイトでどれだけ働くかで年収をアップさせることが可能です。実際に、大学時代の奨学金の返済がある研修医はアルバイトに励んで返済している場合が少なくありません。

制度上の縛りがなくても注意すべき点とは?

制度上の縛りがなくても注意すべき点とは?

後期研修医のアルバイトには制度上の問題はありませんが、それでも研修医として注意すべきことはあります。それは、上記にもあるように、本業に支障が出る働き方をしてはいけないということです。アルバイトの中には、夜間の宿当直がありますが、夜も働くことで体調を崩したり眠気で研修に身が入らないなどということがあっては本末転倒です。本業である研修医という立場をしっかりとわきまえましょう。
また、副業で得た収入は、年間20万円を超えると確定申告が必要になります。延滞税や加算税の対象とならないよう、申告は忘れずに行いましょう。

研修医の外勤についてよくある質問

医師の働き方改革の適用に伴い、2024年より医師にも「時間外労働の上限規制」が導入されます。
原則として、医師の時間外労働の上限規制は「月100時間未満/年960時間」となります。
一般的に、先進国の中には医師の労働時間に制限を設けるものが多く、特にレジデント(医師研修医)の長時間労働については問題視されています。例えば、アメリカではアクレディテーション・カウンシル・フォー・グラデュエイト・メディカル・エデュケーション(ACGME)によって、レジデントの1週間あたりの最大労働時間は80時間に制限されています。
日本では、厚生労働省が指導している「医師等の過重労働の是正に向けた指針」において、研修医の1ヶ月の労働時間の上限を平均して月160時間とするなど、労働時間の短縮を推進しています。
しかし、これらの制限が十分に守られているかどうか、またその遵守がどの程度監視されているかは場所や施設によります。医療業界全体での適切な労働時間管理と労働環境改善は、依然として重要な課題です。

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常勤医と非常勤医の違いは主に勤務形態と責任範囲にあります。
常勤医: これは一般的にフルタイムの医師を指します。彼らは特定の医療機関に所属し、定期的な勤務時間とスケジュールを持っています。常勤医は患者の診療だけでなく、その医療機関の経営や管理にも関与することがあります。また、教育的な役割を果たし、研修医や看護師の指導を行うこともあります。
非常勤医: これはパートタイムや契約ベースで勤務する医師を指します。非常勤医は特定の日や時間帯にだけ勤務したり、特定のサービスを提供することが一般的です。非常勤医の責任範囲は、契約内容や所属する医療機関のニーズによります。非常勤医は自分の専門領域に集中できる一方で、常勤医ほどの経営や教育的な責任は一般的には求められません。
このような一般的な違いがある一方で、実際の役割や責任は、医師の専門分野、医療機関の規模や種類、そしてその国や地域の特定の制度や規定により異なることに注意が必要です。

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2018.5.30 掲載
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