ドクター転職ショートストーリー

つらい経験を新たな挑戦にいかす(上)

2020年2月15日 コンサルタントY

今回、ご紹介する50代の眼科ドクターは、つらい経験を逆にセールスポイントにして新しい分野に挑戦するお話です。

そのドクターとの出会いは、私からの1件の求人案内から始まりました。【経験不問の癌治療クリニック管理医師】という求人内容でした。かなり以前から当社に登録してくれている医師でしたが、なぜか常勤の勤務はここ6~7年は無く、アルバイト勤務の履歴のみでした。

お問い合わせを頂いた、お礼もかねて早速お電話でお話しすることに。

しばらくの間、常勤勤務歴が無かったにも関わらずどうしてお問い合わせを頂けたのか聞いてみました。「実は、この6~7年は年老いた母親の病気の介護をしていて、もっぱらバイト生活でした。この度、母親がターミナルケアに入り時間の問題となってしまいましたので、常勤で勤務ができるようになりました。確実に3ヵ月後には入職できますよ。」この返答に私から返す言葉はすぐには思いつくことができませんでした。

長い期間、まともに話ができない状態の親を介護すると、最期を迎えるときには意外と、あっさりしているものなのだろうか。と考えさせらました。ただ、私の仕事は医師の転職をお手伝いすることが使命なので、余計なことは考えず進めることだけだと切り替えて早速、面接設定に入りました。

面接日が決まり、運営会社の社長とお会いする前に医師と初めての面談を行いました。底抜けに明るい。時には冗談を交えながら、こちらが話しているときには真剣に耳を傾ける。とても話していて心地いい方でした。その時、私の中で面接に臨む不安な気持ちは全く無くなっていました。

この後の面接で、どうしてこの医師が【癌治療クリニック】に問い合わせをされたのかが、わかるのでした。

次へ続く

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