ドクター転職ショートストーリー

専攻医の新たな挑戦(下)

2019年02月01日 コンサルタントy

1つ目は、大病院規模の総合病院。人工関節においてトップクラスの症例数を誇る施設で、大学医局への入局が無い希少な医療機関。
2つ目は、整形外科単科病院。特にスポーツ整形においては功績のある施設ですが、新専門医制度では医局への入局が必要な医療機関。
A先生は、スポーツ整形を目指したい(整形外科医を志すきっかけがスポーツだった)ことや、症例数が豊富で手厚いサポートの上、実践的に手技を積める環境・指導体制である後者の病院に大変興味を抱かれました。
しかし、専門医を取得するには入局が必須。専門医について悩みながらも、医療機関の「専門医取得の有無に関わらず、5年間で一人前のプロフェッショナルに育てる」という教育面への自信や、A先生のキャリアパスも気にかけて頂ける人情的な部分に惹かれて、面接・見学に伺う運びとなりました。

面接当日、先生は緊張されていましたが、理事長(院長)・副院長・事務長と話す中で、理事長の寛大なお人柄から、先生も身を任せて本音で話されており、その様子に私自身も安堵したことを記憶しております。
そして論点であった「転科」「専門医」については、着地が「開業」である為、A先生は専門医取得というスペシャリストではなく、整形外科医・総合医というジェネラリストになる方向性を目指すことを決意されました。
つまり、専門医を取得しない為、医局への入局は必要なく、病院独自の研修プログラムで研鑽するという第3の選択肢に至りました。
今後については、整形外科の基礎をしっかりと研鑽し、その後スポーツ医の取得、ゆくゆくは内科方面も検討していき、幅広く診察できる開業医になりたいという意向が固まりました。
面接を終え先生からは「これまでの悩みが全てふっきれました!」と晴れ晴れした表情とともに、決意たるものをお見受けしました。

A先生にとって初めての転職。その選択によって先生の医師人生が大きく変わるといっても過言ではありません。その選択は先生にとって本当にベストなのか常に検証し、またご紹介する理事長の考え・人柄、病院の雰囲気が先生と合っているのかなど、先生の立場に立ち提案させて頂いております。
今回、A先生の人生の岐路に携わる事ができ、大変感謝しております。A先生が活躍される姿を楽しみに、引き続き全力でサポートさせて頂く所存です。

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