ドクター転職ショートストーリー

若きイケメン医師の選択(上)

2016年12月15日 コンサルタントY

今回、ご紹介する麻酔科ドクターは入社間もない私が初めて担当した、30歳代の若きイケメン医師のお話です。

A先生との出会いは、当社が運営するサイトからの問い合わせメールが最初でした。
早速、お問い合わせのお礼も兼ねてA先生にお電話し、後日ご面談の機会を頂きました。
面談当日、どんな方なのか胸を躍らせて待っている私の前にその先生は颯爽と現れました。長身でさっぱりした顔つき、年齢よりは10歳以上も若く見える先生でした。

仕事の話をする前にA先生の生い立ちや趣味といった雑談を交えて話をしていくと私と同年代で家庭環境も似ていることがわかり、ほんの少し心を開いて頂けたように思いました。その日は、あまりズカズカとプライベートの話しを深く聞くことは避け、ご希望の勤務エリアやお給料、当直対応の可否などをヒアリングし終了となりました。先生を見送り、後姿を見ながら、個人的な共通点も多く、希望条件もさほど難しくない為、すんなり決まると確信をもっておりました。その高をくくった考えで苦戦を強いられ、迷走することも知らずに。

翌日から早速、求人探しに取り掛かり、7件の案件を次々に提案しました。A先生からの返答は「この病院の当直は忙しすぎると噂があるのでやめておきます。」「できれば常勤医師が不在で自身が麻酔科のTOPになれる病院が希望です。」との回答。7件の求人は、わずか1日足らずで全て希望に沿えず散っていきました。その後も提案する求人はことごとくお断りを受け、挙句の果てには「他社で条件が合う求人があったので、その結果が出たらこちらから連絡します。」と言われてしまう始末に。「終わった」と落胆しつつも、「せめて求人情報だけでもメールで送らせてください。」と弱々しく返答するしかなかったのです。

その後も提案をし続けるも返信すらない状態が続いていたある日、A先生の希望エリアではありませんでしたが、B病院から急募の麻酔科求人を頂きました。私は「この求人で勝負するしかない!!」と思い今までにない渾身のメールを送信しました。麻酔の症例数にとどまらず、ホームページや求人票からは見て取れない病院や理事長の方針・考え方、診療体制など、私が転職する立場だったら知りたいと思う項目全てをメールに記載しました。

すると、今まで無反応だったA先生から「見学に行ってみたいと思います。」と返事が返ってきました。

私は喜ぶ気持ちを抑え早速、面接の設定をし、当日を迎えました。

面接時の雰囲気は、A先生も積極的に質問し、B病院も今後の方針やA先生が入職された際の展開の話をされ、非常に雰囲気の良い内容でした。面接を無事に終えた後、A先生にご感想を伺うと、「この病院に勤務したいと思います。」というお言葉を頂きました。
私は、喜びを抑えながらすぐにB病院にドクター入職の意思を伝える為連絡をしましたが、病院担当者から思いもよらない返答が来たのです。

次へ続く

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