ドクター転職ショートストーリー

専門医取得へ再チャレンジ(上)

2016年4月15日 コンサルタントH

ある日、N先生より2年ぶりにお電話を頂きました。
N先生は、私が新人の頃に転職のお手伝いをした32歳の女性で、今回のご相談の内容としては循環器専門医の取得について考えておられ、現勤務先では取得できないので子育てをしながら専門医を取得できる病院があれば紹介してほしいというものでした。

N先生との始まりは、以前よりご登録を頂いておりましたが1年ほど進捗がなかった為、近況伺いのメールを入れたのがきっかけでした。
当時は、産後6ヶ月位で子育てに専念されていました。先生自身もお子様は大事ですが、あまり臨床から離れすぎると復帰がますます難しくなるのではないかと言う不安な気持ちを持たれている所に私からのメールがあり、実は復帰を考えているので子育てと両立できる勤務先があれば紹介してほしいと返信を頂き話が進んで行きました。
私は新人で先生からお聞きした希望通り、又はそれに限りなく近い病院を提案しなくてはいけないという思いで、ご自宅よりマイカー通勤で25分、院内保育もあり時短勤務で残業なしの病院がありましたので、すぐ提案して先生にもご納得頂き入職に至りました。

ただ今回連絡を頂いた内容は専門医の取得を考えておられ、前回同様に育児をしながら専門医を取得出来る病院を紹介してほしいと言う内容でした。そこで思った事は以前紹介した病院は先生からの要望をもとに提案したもので間違っていなかったと思いますが、ただ若手の先生なら誰しも考える専門医取得に関しての気遣いがあれば違った選択肢を提案できたのではないかと自責の念に駆られ、先生に対して大変申し訳なく思う気持ちでいっぱいになりました。

そしてN先生とご面談のお時間を頂いて自分の気持ちを先生にお伝えしてお詫びをしました。その事に対して先生は、あの時は専門医取得を視野に入れていないわけではなかったが、そういった病院となると急性期病院が多く、いきなり急性期病院に戻っていれば続けられていたかどうかわからなかった。助走期間として今の病院で勤務出来た事は本当に良かったとのお言葉を頂いた時は、感謝以上の感動を覚え、少し涙が出そうになりました。

N先生の旦那様は開業医の息子さんで実家を継がれる事はお聞きしており、ゆくゆくは旦那様と一緒に診療所で勤務されるので今回は最後の転職になるとのことでしたので、先生に対する最後のお手伝いと考え、納得のいく転職をして頂けるように誠心誠意尽くそうと強く思いました。
早速、ご希望をお伺いして案件を探す事になりました。

次へ続く

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