ドクター転職ショートストーリー

31歳の転機・・・放射線科から内科へ(下)

2004年12月01日 コンサルタントI

弊社に登録している医療機関リストを片手に電話すること3日目。ようやくJ先生のご実家からそれ程遠くない、ある医療機関からご依頼を受けた。そこは150床ほどの中規模病院で、地域での評判が非常に良く、経営も安定しており、待合室は人で溢れていた。また外来担当表を見ても、医師が不足していないのは一目瞭然であった。そこで私が「なぜ、この先生に興味を持たれたのですか?」と質問すると、事務長は「院長はこういう若い先生を教えて、育てるのが好きなのだよ」とのこと。
院長先生はその温厚なお人柄と素晴らしいご人格で、また医師としての卓越した技量から、これまでたくさんの医師を現場で指導し、一人前にしてきたという。まさに「縁」とばかりに、話は順調に進んだ。その後、条件の調整を終えて面接に進み、病院側もJ先生の明るいお人柄と、転科に対する並々ならぬ熱意を買い、見事採用となった。

報酬は、それまでの700万円から1200万円へとアップした。J先生がはじめて内科を専門にすることを考えると、破格の待遇といえるだろう。これは「病床のお父さんと、沖縄に暮らすご家族」という重責を担いながら、医師として働くJ先生への、病院側の気遣いであった。
ご登録から採用決定までおよそ3ヵ月半。東京、沖縄、そして茨城と広範囲に渡るコンサルティングとなった。現在、J先生は元気にご勤務されている。沖縄のご家族とも、遠距離を感じないほど仲良くされているという。明るいキャラクターのJ先生は、周囲をも明るくし、非常に人に好かれるお人柄である。その明るさで、さまざまな困難を乗り切ってくれることを願うばかりである。

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