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最先端の技術と確かな技術で、愛し愛される病院に
医療法人財団 明理会 春日部中央総合病院

病院の特色

1.循環器科、心臓血管外科、心臓病センター

 春日部中央総合病院の大きな強みである診療科であり、ICUに加えて、心臓病センターとして病棟を機能させている。設備機器に関しても、現在は心臓カテーテル検査装置が2台のほか、2012年11月には埼玉県で初めてであるエキシマレーザー血管形成装置の導入を行った。
 心臓血管外科の手術も開始し、365日24時間の緊急手術体制が構築できたため、近隣の急性期病院からの患者さんの受け皿になっている。
 循環器科では、特に狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患のカテーテル診断や治療が中心である。2003年度には春日部地区で初めてロータブレーターの使用も許可され、透析患者さんなどの石灰化の強い病変に対しても高い治療効果を得ることが可能となった。また、閉塞性動脈硬化症やシャント狭窄、腎血管性高血圧のカテーテル治療も手がけている。
 エキシマレーザー冠動脈形成術は2012年に新規で保険償還されたもので、この治療を行うための施設基準も新たに設けられた最新治療である。欧米では既に数万例の症例に適用され、複雑病変に対する有効性が報告されている。春日部中央総合病院では心疾患、末梢動脈疾患の患者さんに対して、従来のバルーンカテーテルやステントでの治療が困難な場合にエキシマレーザーを活用することで、治療の選択肢を広げている。
 心臓血管外科では、狭心症、弁膜症、大動脈瘤など成人を対象とした心臓血管外科疾患を中心に手術を行う。虚血性心疾患に対してはオフポンプバイパスを標準術式とする。2007年は虚血性心疾患手術42例中41例をオフポンプで行い、再手術の1例を心拍動下で人工心肺を補助に用いて手術を行った。また、弁膜症の手術は2007年に41例となっているほか、僧房弁手術は22例中19例に弁形成術を行った。不整脈に対するMAZE手術も積極的に取り組んでいる。大動脈解離に対する手術やステントグラフト手術、閉塞性下肢動脈硬化症などの末梢血管疾患、下肢の静脈瘤、透析のためのシャント造設術なども数多い。


2.消化器科、内視鏡センター

 胃、大腸を中心とする消化管疾患、肝胆膵疾患を対象として、消化器疾患全般の診察を行う。現在は板橋中央総合病院の協力も得ながら、肝臓がんに対する肝動脈塞栓術およびラジオ波焼灼術も定期的に行っている。C型慢性肝炎に対するインターフェロン療法、B型慢性肝炎に対する抗ウィルス療法も肝臓専門医の指導のもとで取り組んでいる。
 内視鏡センターでは消化器科医師、消化器外科医師、呼吸器科医師、および上記非常勤医が内視鏡診療を行っている。
 内視鏡センターには、2台の電子内視鏡システム(2台ともにハイビジョン内視鏡対応オリンパスLUCERA)と上部用10本、下部用6本、胆膵用2本、気管支用内視鏡を常備している。
 チーム医療の重要さが増す現代の医療では内視鏡分野においても例外ではないため、内視鏡検査に携わる検査技師、看護師なども消化器内視鏡技師認定資格を取得することを最低限の目的とし、講習会などへの参加も奨励している。


3.外科

 松田病院長が牽引してきた診療科である。消化器外科は胃、大腸の良性、悪性疾患をはじめ、食道、肝、膵の悪性腫瘍のように大侵襲手術を要する疾患に対しても、数多くの症例がある。腹腔鏡手術については、胆石のみならず、胃、大腸疾患に対しても適応があれば積極的に取り入れ、患者さんの疼痛の軽減、入院期間の短縮に努めている。早期胃がん、早期大腸がん、胆管結石については、適応によるが、開腹手術ではなく、内視鏡治療を行う。
 一方、呼吸器外科では手術が必要な疾患に対しても可能な限り胸腔鏡を併用し、術後合併症、疼痛の軽減、入院期間の短縮を目指している。


4.整形外科

 八巻信行副病院長のほか、2人の常勤医師が在籍する。脊椎疾患、人工関節手術を中心に、全ての整形外科疾患の診療を行い、24時間体制で救急患者さんの受け入れに対応する。地域の中核病院として、地域からの信頼も厚く、紹介の患者さんも多い。手術件数は月間50件程度と数多い。
 脊椎外科、膝や股関節などの関節外科などに精通した医師が揃い、椎弓切除や脊椎固定、人工関節手術、関節鏡などを実施しているほか、救急病院として24時間体制で四肢外傷などの救急患者さんの受け入れに注力している。
 リハビリテーション科も充実しているため、安心して術後のリハビリを任せられる環境となっている。


5.脳神経外科

 脳卒中を中心とする脳神経に関する急性期疾患に対する治療や重症多発外傷を除く、頭部外傷全般の手術治療を行うほか、脳腫瘍も扱っている。脳卒中連携パスの導入により、脳卒中急性期治療の計画管理病院として機能し、先進的な活動を行っている。
 t-PA治療を導入して以降は急性期脳卒中に力を入れている。さらに、新しいチタンクリップを導入したことで、クリッピング手術が増えている。
 外科的治療に加え、早期発見(脳ドック)や予防的治療も行っている。


6.皮膚科

 体、手足、顔など、全身の皮膚の表層(角層)から皮下脂肪層までの広い範囲のかゆみ、痛み、発赤、腫脹、びらん・潰瘍、腫瘤を主な診療対象にしている。爪の症状、口腔粘膜や外陰部粘膜の症状、脱毛の診療も行っている。
 外来診療はほぼ毎日、午前と午後の診療を行うが、常勤医師に加え、獨協医科大学越谷病院や東京大学医学部附属病院からの非常勤医師も在籍する。重症などで管理が困難な症例は獨協医科大学越谷病院に紹介を行うほか、近隣の医療機関との連携も密である。
 形成外科は非常勤医師のみであるが、埼玉医科大学病院や帝京大学医学部附属病院の形成外科医局の協力のもとで診療や治療のほか、手術も行う。春日部中央総合病院循環器科の医師との協力で、下肢のASO(閉塞性動脈硬化症)治療にあたっていることも特徴である。
 また、週に1日、フットケア外来を行い、近隣の医療機関で職員向けの講習会も開催している。


7.泌尿器科

 腎、尿管、膀胱の尿路と男性性器における疾患のうち、特に肥大症や腫瘍などの前立腺疾患、腎・尿管結石および、腫瘍や尿失禁などの尿道、膀胱疾患に力を入れている。
 前立腺肥大症では症状に応じた内服治療や内視鏡手術のほか、ラジオ波高温度療法を行っている。前立腺腫瘍は早期発見と根治的手術を中心に、内分泌、化学療法を組み合わせ、最新の質の高い治療を心がけている。
 腎結石、尿管結石では救急対応を迅速に行う。結石のサイズや位置によっては最も非侵襲的な体外衝撃波砕石術を行い、破砕不良な場合も一連の治療として内視鏡手術でバックアップする。
 腎腫瘍、副腎腫瘍に対しては超音波スクリーニングによる早期発見に努め、根治的手術と免疫療法を行う。膀胱炎、尿道炎、前立腺炎などの尿路感染症に対しては薬物治療だけでなく、理学療法や生活指導を行い、再発予防に注力する。
 最近では内視鏡下小切開手術(ミニマム創手術)の件数が増加している。


8.血液浄化センター(腎臓内科、血管外科)

 血液浄化センターには現在、透析ベッドが15床あり、外来、入院患者さんを対象に、午前、午後、場合によっては夜間の血液透析を行っている。また、造設、閉塞、狭窄などのシャントトラブルに対し、内シャント血栓除去、内シャント造設、血栓除去プラス再造設、血栓除去プラス人工血管移植などを心臓病センターと協力し、実施する。血液透析以外にも、血漿交換、LDL吸着療法、エンドトキシン吸着を用いた、各種の血液浄化療法が対応可能である。
 外来診療は1診体制であるが、1日平均外来患者数は32人、1日平均入院患者数は20人を数える。日本透析医学会専門医教育関連施設でもある。


2013.06.01掲載 (C)LinkStaff

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