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患者様が安心できる医療と看護・介護リハビリテーションの提供を
医療法人財団 明理会 埼玉セントラル病院

病院の特色

1.回復期リハビリテーション病棟

 埼玉セントラル病院の特徴の一つに回復期リハビリテーション病棟の存在がある。脳血管疾患等リハビリテーション料、運動器リハビリテーション料ともに、(I)の施設基準を取得している。(II)の基準を持つ病院は少なくないし、保険点数などの条件面に惹かれて、回復期リハビリテーション病棟を開設する病院もあるが、重症の患者さんを治療できる医師がいる病院でないと、生き残りが難しくなっている。その点、埼玉セントラル病院の場合は新美院長以外にもう一人の医師が総合内科専門医であるため、治療レベルが高く、準急性期的な診療を実現している。

 「70代、80代の患者さんが多く、脳梗塞の再発や血圧、心臓といったところが中心です。診療科の領域としては脳神経外科が7割、整形外科が3割ですね。私どもには整形外科医が常勤しています。これらの疾患は高い医療レベルが求められます。私どもでは重症の患者さんに強みがあり、ほかで断れた患者さんも、手術が必要なければ積極的にお受けしています。リハビリは当然の前提であり、そこにどれだけの医療を加味できるかが大事です。ほかの一般病院で治しきれないところを私どもで治療し、完結するのが目標です。今後はどの医療機関もそうならざるをえないところを私どもでは早くから行っているということですね。」

 回復期リハビリテーション病棟では、年間365日、リハビリを行い、患者さんの早い復帰をサポートしている。理学療法室、作業療法室、言語療法室のあるリハビリテーションセンターでは機能回復、寝たきりを防ぐための設備が整えられ、広いリハビリルームでは様々な訓練やレクリエーションを行っている。

 ただし、埼玉セントラル病院では外来患者数は少なく、外来は主軸ではない。あくまでも入院がメインとなっている。

 「全病床数の450は動かせない数字ですが、その中で回復期リハビリテーション病棟の病床数を増やしていければと思っています。」

 

2.医療型療養病棟

 療養病床には医療型療養病床と介護型療養病床の2種類があり、医療型療養病床は慢性期の状態で入院医療を必要とする患者さんに対するサービスを提供する病床で、医療保険が適用される。2006年の医療制度改革で、医療費の抑制を目的に2012年度末までに介護型療養病床を全廃して医療型療養病床に一本化し、療養病床数自体を大幅に減らす方針が打ち出された。それとともに、 2006年度診療報酬改定を受け、慢性期入院医療の包括評価が施行された。医療の必要性による区分などが導入され、医療の必要性の高い患者さんに関わる医療については評価を引き上げ、必要性の低い患者さんへの医療については引き下げられた。
 埼玉セントラル病院では高い医療レベルを活かし、医療型の療養病棟として154床を有している。

 「高齢社会の進展で医療区分が上がってきましたので、頻回の吸引が在宅では難しい方や褥創ができる方、老老介護の方などが対象です。厚生労働省の狙いは在宅での看取りなのでしょうが、現実には8割の方が病院で亡くなっているのですから、当院としても力を入れている病棟です。今後はがんの緩和ケアにも取り組む予定です。ホスピスまではいかないものの、持続皮下注射などを行っていきたいです。」

 

3.精神療養病棟

 精神療養病棟は、主として長期的な治療や療養が必要な精神障害の患者さんが入院する病棟である。埼玉セントラル病院は緑の多い、恵まれた自然の中にあり、癒しの環境としては最適である。精神療養病棟では急性期症状から回復し、症状が安定した患者さんや長期入院による治療や療養が必要な患者さんが早く社会復帰したり、自立できるよう、日常生活の指導や精神科作業療法などのプログラムを積極的に取り入れている。

 「統合失調症、うつ病、双曲性障害などの精神疾患の患者さんが多いです。私どもには専従の精神科作業療法士が常に1名以上おりますので、専門的なリハビリである精神科作業療法を行い、患者さんの社会復帰を目指しています。この病棟は近隣にはありませんので、ほぼ満床の状態が続いています。」

 

4.認知症病棟

 認知症症状での様々な精神的、身体的症状により、自宅や老人保健施設、特別養護老人ホームなどでの療養が困難な患者さんを受け入れ、治療する病棟である。埼玉セントラル病院では薬物療法だけでなく、医師、看護師、精神科作業療法士などによるチーム医療によって、治療やリハビリテーションを行っている。

 「一般的な認知症やアルツハイマー型認知症の方がいらっしゃいます。奇声を上げたり、暴れてしまう患者さんであっても、加齢とともに動けなくなり、在宅では大変な状況になってしまいます。長寿社会なのに、核家族も増加していますので、受け皿に乏しいんですね。厚生労働省の理想は在宅かもしれませんが、なかなか理想通りにはいきません。しかしながら、私どもは在宅医療部門が弱いので、拡充したいと思っています。病院としてこれだけの規模もありますし、地域の亜急性期病院としての中核を担っていきたいです。ハードは十分ですので、可能性はあります。」

2012.12.01掲載 (C)LinkStaff

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