医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

人気の眼科医の年収とは?需要や将来性はどうなの?

眼科は医師の仕事の中でも特に人気のある分野です。これから医師を目指す人や転科を考えている人で眼科を検討している人も多いでしょう。眼科を視野に入れる時には年収や将来性、眼科医になる方法などが気になるはずです。ここではそれらのポイントをまとめます。

眼科医の需要!レーシックやコンタクトも必要?

眼科医の需要!レーシックやコンタクトも必要?

眼科医は今後も需要のある職業です。ロボットの進化によって肉体労働が減って頭脳労働が増えているため、PC作業などによる視力低下・眼病などは今後も増加するとみられます。また、急速に普及しているVRについては「長時間視聴すると斜視になる」などの報告もあります。このように眼に対する影響がわからない新技術が今後も増えていくとみられ、そのたびに眼科の需要は回復すると想定できます。
現時点ですでに需要が高いのはレーシックです。広まった初期のように「レーシックの施術ができるだけで年収数千万円」などの破格の待遇は期待できません。しかし、それだけ市場が安定し施術の安全性も上がったという証拠でもあります。また、昔ほどの高待遇でなくても年収1500万円から2000万円前後の収入はレーシックの勤務医として十分期待できる金額です。
コンタクトレンズの処方も変わらず需要があります。薬事法の改正によって処方の条件が厳しくなったため、昔ほど「割のいいアルバイト」とはいえなくなりました。しかし、カラーコンタクトレンズは昔よりも広まっておりこの方面での需要は増えています。自ら「カラコン販売店」を経営して成功する眼科医や、販売店・企業の手伝いをして高い収入を得ている眼科医もいます。

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眼科医はどんな人が向いている?なる方法とは?

眼科医はどんな人が向いている?なる方法とは?

眼科医が向いている人は「医療の研究を熱心にしたい人」です。眼科医には緊急の手術がほとんどなく当直もありません。ほぼ毎日決まった時間に勤務し休日も予定通り取ることができます。医師の中では特に安定した生活をしやすいジャンルなのです。しかし、安定した生活ができて年収も高いとなれば志望者も増えます。その中でも眼科医として抜きん出るには眼科や医療全般に関して誰よりも深く研究しなくてはいけません。その研究を喜んでできる人が眼科医に向いています。
眼科医になる方法はまず「医大を卒業すること」です。卒業後2年はすべての科を回る初期臨床研修を受け、その後に4年間の眼科臨床研修を受けます。医大を最短で卒業すると24歳で合計6年の研修が加わるため、研修医でない眼科専門医となれるのは最短で30歳となります。
2年の初期臨床研修が終わった後の進路は主に2つです。1つは医大に残ること、もう1つは市中病院に勤務することです。医大に残ると臨床だけでなく教育・研究もこなします。最終的には教授を目指す進路です。市中病院では業務のほとんどが臨床で、患者の診察・治療をこなします。早くたくさんの患者を診察したいという人は、市中病院に勤務した方がいいでしょう。

眼科医の年収推移と年収アップの方法!

眼科医の年収推移と年収アップの方法!

眼科医の平均年収は年齢によって推移します。20代後半で約900万円、30代前半で約1000万円、30代後半で約1100万円という具合に徐々に平均年収が増えていきます。ピークを迎えるのは50代前半で約1500万円となります。60代前半では約1100万円に減少します。
年収をアップさせるためには、勤務医の場合は「レーシックを手がける医院に転職する」ことがあげられます。レーシックは眼科の手術の中で特に専門性が高くリスクも大きいため、安心して施術を任せられる医師に対してはクリニックも高額の報酬を出すのです。代わりに手術が失敗した時には医師も責任を取る必要があります。
開業医になるのも年収アップにつながります。眼科医だけでなく他の分野の医師でも同じですが、開業して医院の経営が軌道に乗れば手取りは大幅に増えます。勤務医では高待遇のレーシックの医師でも年収2000万円前後が上限となりますから、年収2000万円以上を稼ぎたいなら開業医になるのがほぼ唯一の選択肢です。特に開業医でレーシックもできるとなると年収3000万円を超えることも可能とされています。しかし、この場合は勤務医としてレーシックを行う以上に失敗した時のリスクも多くなります。

眼科医の将来性やワークライフバランス

眼科医の将来性やワークライフバランス

眼科医はかなり将来性のある職業です。特に再生医療の分野ではいちはやく臨床への応用が進んでおり、他の部位よりも「人工多能性幹細胞で人間のパーツを再生する」ことが現実味を帯びています。もしこれが可能になれば、レーシックを上回る爆発的な需要が生まれる可能性が高いでしょう。
ワークライフバランスについても、眼科医はこれまで同様安定していると見られます。眼科に急患がほぼないことは今後も変わらないからです。これから医師になる人や転科を考えている人でワークライフバランスを重視する人は、眼科医への転職を検討してみてはいかがでしょうか。

眼科医についてよくある質問

眼科医の年収は、勤務形態(公立病院、私立病院、開業医)、地域、経験、専門性などによって大きく変わるため、一概には言えません。しかし、一般的な目安として、日本の眼科医の平均年収はおおよそ1,000万円から1,500万円程度とされています(2021年時点のデータ)。
開業医の場合、クリニックの規模や地域、患者数、提供するサービスの種類などにより、さらに収入が増えることもあります。その一方で、開業医は自己投資や運営コストも考慮しなければならないため、純利益は必ずしも高収入を反映しているわけではありません。
また、これらの数値はあくまで平均的なものであり、個々の眼科医の収入はこれらの数値とは異なる可能性があります。そのため、具体的な収入については、個々の状況や医療機関によるところが大きいです。
また、最新の情報や具体的な数値については、医療関係の公的組織や医師会などに問い合わせることをおすすめします。

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日本で眼科医になるためには以下のステップを経る必要があります:
医科大学(6年間):まず、医科大学に入学し、6年間の基本的な医学教育を受けます。これにより医師免許が授与されます。
初期臨床研修(2年間):新たに医師免許を取得した医師は、全ての医師が通過しなければならない2年間の初期臨床研修を受けます。これは、病院での実際の医療現場で働き、各科の基本的な診療スキルを習得する期間です。
眼科専門研修(4年間):初期臨床研修を終えた後、眼科専門医になるための研修を行います。この研修は4年間で、眼科の専門的なスキルと知識を習得します。
合計で、医学部入学から眼科専門医になるまでに最低で12年間が必要となります。
また、これらはあくまで最低限必要な期間であり、眼科専門医になった後もさらなる専門的なスキルを習得するためにフェローシッププログラムを受けることもあります。このフェローシッププログラムは数年間を要することもあります。

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眼科医の将来性は一般的に良好と考えられています。以下に、その理由をいくつか挙げてみます:
高齢化社会と視力問題:世界的に見ても、特に日本では人口が高齢化しています。年齢とともに発生する視力問題(白内障、加齢黄斑変性、緑内障など)が増えるため、眼科医の需要は今後も高まると考えられます。
技術進歩による治療の進化:医療技術の進歩は、視覚障害の治療法を飛躍的に向上させています。レーザー手術や人工網膜、遺伝子治療など、先進的な治療法が眼科領域での診療の幅を広げています。
生活習慣の変化による視力問題の増加:スマートフォンやパソコンなどのデジタルデバイスの利用時間が増えていることは、近視やデジタル眼疲労といった新たな視力問題を引き起こしています。このような問題への対応も、眼科医の役割となっています。
ワークライフバランス:眼科は緊急性の低い科とされ、比較的規則正しい勤務時間で働くことが可能です。これは、ワークライフバランスを重視する医師にとって魅力的な要素です。
以上の要素により、眼科医の専門性と技術は今後も引き続き求められると考えられます。ただし、具体的な将来性は、その人が働く地域や医療環境、さらにはその人自身の専門スキルや興味によるところも大きいです。

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2018.5.23 掲載
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まとめ

眼科は決まった時間に勤務し休日も予定通り取ることができ、安定した生活をしやすい

レーシックの施術ができる、自らカラコン販売店を経営できるなど、需要の高いスキルが身につく

勤務医の場合、眼科医の平均年収は年齢によって推移し、ピークは50代前半となる