医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

医師の転職事情!異業種編

医師が自分の職場に限界を感じているなら他の業種への転職も考えてみましょう。医師の資格、経験を活かせる仕事はたくさんあります。この記事では、医師が異業種に転職する際のメリットやデメリットについて解説していきます。

異業種に行くならどんな仕事がある?

異業種に行くならどんな仕事がある?

医師が異業種に転職して活躍するためには「医療の知識」と「コネクション」を中心に検討しましょう。たとえば、「医療機器メーカー」は非常におすすめです。病院で働いていた経験から医療機器への知識は他の新入社員よりも豊富でしょう。場合によっては、いきなり即戦力の営業職として採用される可能性もあります。販売先である病院でも共通の話題を見つけやすく、セールストークも盛り上げられるでしょう。そのうえ、需要が高い機器も判断できますし、病院時代の人脈を利用して新規顧客も獲得できます。機器メーカー以外にも製薬会社は医師としての経験を活かせる仕事です。
別のジャンルで医療の力を役立てる方法もあります。スポーツチームなどではチーム専属の「スポーツドクター」を雇い、選手のケアをしてもらっているところがあります。選手の成績を陰で支えるやりがいのある職種であり、スポーツに興味がある人にはぴったりです。食事管理など選手の日常に密着し、関係を築きながらサポートするのでチームの一員としての連帯感を味わえます。そのほか、生命保険、がん保険の営業マンも医師の経験が有利に働きます。

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異業種への転職のメリット・デメリット

異業種への転職のメリット・デメリット

医師が異業種に転職するメリットは「労働環境を改善できる」ことです。すべての病院が激務ではないものの、現在の職場で酷使されて疲れ果てている医師は転職が大きな気分転換になるでしょう。忙しい毎日で失われていた活気を取り戻し、仕事に励めるチャンスです。また、医療業界にいたときは「知っていて当然」だった知識も、異業種に転職した時点から「特別」に変わります。営業マンとして病院に売り込みをするとき、「病院の実状を踏まえて営業トークができる」のはライバル企業に差をつけられるポイントです。医師の経験を考慮して厚い待遇で迎えてくれる会社もあるかもしれません。
デメリットとしては「医師として努力してきた経験が無駄になる」危険性です。医師になるためには少なくない学費と時間を注ぐ必要があります。そして、ようやく医師免許を取得しても研修医時代は苦労の連続です。血のにじむ思いをしてきた医師もたくさんいます。そんな努力がまったく活かせない職業に転職すると「経験が水の泡になった」と感じて落ち込む場合もあります。また、医師時代に労働条件がよかった人は転職先でも同等の条件を維持できるとは限りません。

異業種だからこそ慎重に転職を

異業種だからこそ慎重に転職を

医師の転職にはメリットとデメリットがつきまといます。病院から病院への転職でもリスクはつみまとうため、異業種への転職ともなればより慎重になる必要があるでしょう。まず、転職先を決める前に「自分が社会人として誇れる能力」を分析します。「自分にしかできない仕事」を明確にアピールできる人は、条件がマッチする企業からの需要があります。「専門分野」「人間性」「技術力」など、多角的に自分の長所を考えて志望する企業を選びましょう。
転職を焦りすぎないことも大切です。転職活動が長引けば企業から不審に思われますし、経済的にもつらくなってきます。しかし、だからといって思い入れのない業種を選んでしまうとこれまでのキャリアをふいにしてしまいます。転職活動は計画的にスケジュールを立て、可能なら「転職先が見つかってから病院を辞める」のが理想です。
そして、労働条件を簡単に妥協しないのもコツです。一度キャリアダウンすると、再び条件を良くするまでには時間がかかります。医師の知識を必要としてくれる職場で、企業と相思相愛の状態で転職するのが成功の秘訣です。

2018.2.7 掲載
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まとめ

「医療の知識」と「コネクション」を活かせる業種が有利

「専門分野」「人間性」「技術力」など「自分にしかできない仕事」を明確にアピールできるようにしよう

転職活動は計画的なスケジュールを立て、転職先が見つかってから病院を辞めるのが理想