ドクター転職ショートストーリー

5年越しの転職(下)

2013年04月01日 コンサルタントT

A病院で理事長先生とお会いする機会を得ましたので、早速、H先生の匿名での紹介を行いました。理事長先生は、「うちが今、一番欲しいのは一般内科医師だけど、この先生は内科もOKみたいな感じだね。うちには30代後半と40代半ばの消化器内科医師が2人居るけど、消化器外科医師が一人加わると心強いし病院の格も上がるね。一度、面談を設定してみてよ。」とありがたいお言葉を頂きました。

早速、H先生に連絡を入れると、「その病院だったら昔、先代の理事長先生が消化器外科で一度、学会で話をしたことがある。まんざら知らない病院では無いので、一度会ってみるか。」とこちらも良いお返事を頂戴しました。

翌年の1月中旬にH先生とA病院との面談が行われました。H先生は消化器外科、先方理事長先生は一般内科ということで、最初は話が合うか心配でしたが、予想以上にお互いにお話が弾み、和気藹藹で面談が終了しました。翌日、病院理事長先生から直接、私の携帯に「昨日面談させてもらったH先生の件だけど、うちの病院にぴったりの先生だよ。療養型病床でIVHの管理から、PEGの増設までOKだし、膝の関節注射や外来でねんざや外傷の処置など整形外科医が診るようなことまでできるから助かるね。何とかうちに入職させてよ。」と熱い連絡が入りました。

早速、先生の携帯のその旨の連絡を入れましたところ、お返事は今一つ煮え切らない感じでした。
翌日、先方病院の理事長先生に報告をしましたところ、「H先生はずっと医局人事で動かれてきたからあんたらみたいな紹介会社での転職は初めてだろ。医局人事というのは、本人の希望に副えないこともあるが、ある意味安心だからね。紹介会社で転職しても納得のいく結果を得られるということをあんたがし実証しなければいけないよ。」と逆にアドバイスを受けました。

1週間後、H先生とA病院の件でお話をする機会を設けました。その席で先生とお会いしてからこの5年間で私が何人の先生を医療機関に紹介したか、また、紹介した殆どの先生方が少なくとも3年以上満足してご勤務されている状況をお話しました。先生は「君の熱意はよくわかった。僕も来年60歳になるしA病院に行くよ。」と嬉しいお言葉を頂きました。
H先生の入職条件は年収1,900万円、当直代金50,000円/1回は別途支給、役職は副院長職と 前職の年俸1,500万円(当直週1回代金を含む)を大幅に上回る好条件での転職となりました。

医師紹介ビジネスにはご縁とタイミングが不可欠な要素であることと、それに加えて熱意をもって仕事を進めることが重要であることを改めて痛感致しました。

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