ドクター転職ショートストーリー

再び(下)

2012年5月1日 コンサルタントY

1週間後、医療法人I会の理事との面談を行った。履歴書の内容に沿ってM先生がこれまでのご経験等を話され、それを聞いた理事が口を開いた。「T病院は院長を除いて数名の常勤医が居ますが、M先生程のキャリアを持った方に是非お越し頂き、院長のサポート役として勤務して頂きたい」と話された。T病院の院長先生は70歳代で、常勤医の年齢は30歳代後半から50歳代前半。しかも院長先生はM先生と同じ大学のご出身であり、理事としては申し分のないご様子だった。

勤務内容についても、非常勤医と連携を取りながら病棟を管理して頂き、万が一の時もT病院から車で15分の場所に急性期I病院が有る為、迅速に対応することが可能で、それを聞いてM先生は安心されたご様子だった。

「非常勤医の中には60歳代の先生も来られていますが、M先生のご経験を伺っても、院内のバランスを考えても、申し分ないですね。院長にお会いしてみませんか」との理事の投げかけに「私でよろしければ、宜しくお願いします」とM先生も即答され理事との面談は終了した。

そして2週間後、院長先生との面接を迎えた。M先生が来られる前に、事務長と打ち合わせを済ませ正面玄関に向かうと、すでにM先生が到着されていた。M先生へ挨拶と簡単な打ち合わせを済ませた後、事務長に院長室まで案内して頂き、院長先生との面接が始まった。まず院長先生からT病院の現状や今後の方針についての説明があり、M先生もこれまでの経験をお話された。終始穏やかな雰囲気で面接が進み、M先生も大変満足された表情だった。その後施設見学を済ませ、院長室に戻るとすぐ院長先生が「役職」について切り出された。

院長先生がM先生と話をされて、この人であればと判断されれば、その時点で役職を用意する事を伝える打ち合わせをされていたのだった。役職は、T病院初の副院長職。M先生もびっくりされていた様子だったが、まだ実際に勤務した訳ではない為、試用期間の3ヶ月が経過した段階で判断して頂きたい旨をお伝えした。提示条件は週5日勤務で年俸1,500万円の当直なし。この条件にはM先生も大変満足された。施設見学後、M先生も安心された様子で「4月から宜しくお願いします」と頭を下げられ面接は終了した。

その後、医療法人I会の理事長にお会いし、雇用契約書を交わされ、無事入職された。

改めてM先生に感想を伺うと「またお世話になりましたね。こんなに素晴らしい病院を紹介して頂いて有難うございます。とても素晴らしい先生方ばかりで、非常勤の先生とも馬が合い大変満足しています。肩書に負けないよう頑張ります」と意気込んでおられた。

私どもコンサルタントは一期一会を大切に、業務に取り組んでおり、先生方に誠心誠意対応することで、信頼関係が深まっていくものだと思う。
今後も先生方に満足して頂けるよう、コンサルタント業に励んでいきたい。

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