ドクター転職ショートストーリー

あるべき自分像のために

2006年02月15日 コンサルタントM

 A先生は大学医局に所属する、30代後半の病院勤務医である。B県の国立大学医学部を卒業後、県内の病院で消化器内科医として勤務を続けていた。多忙ではあるものの、将来に何ら不安を持つことなく仕事を続けてきた。ところが地方の公立病院にも緊縮財政の波が押し寄せ、診療科目を減らす方針が打ち出されたのである。これをきっかけに自分の将来像を考えた先生は、転職を決断したのであった。
病院を紹介するにあたり、消化器内科医としてのスキルを生かせる事と、確固とした経営理念を持つ医療機関である事が絶対条件となった。病院探しを進め、先生にいくつか対象案件を打診した結果、2つの総合病院と面接する事となった。いずれも急性期の総合病院であり、症例数・給与の両面で先生の要望と合致していた。
 将来のため最良の決断をしていただくには、病院の本質に迫る話し合いが不可欠である。

私は病院の現状・問題点を先生に細かく伝え、面接では病院側の改善策に話の重点を置いた。
そしてA先生は、神奈川県のF病院に入職を決めた。決め手となったのは院長先生の言葉である。「10年後のあるべき姿を見すえ、病院経営にあたっています」自分と同じ未来志向に、先生は強く共感した。改革に対する前向きなスタンスも魅力的だった。 「すばらしい病院を紹介してくれて、ありがとう」面接を終えたA先生の爽やかな笑顔が、今も印象に残っている。
収入面でも現状年俸の1,200万円から1,700万円にアップした。診療報酬改定という大きな渦の中、10年先を見すえた転職のお手伝いができ、私自身も大きな充実感を感じている。先生の今後の活躍にエールを送りたい。

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