ドクター転職ショートストーリー

まわり道?

2004年01月05日 コンサルタントD

私が担当した消化器内科医D先生38歳。薬学部を一度卒業してから某地方国立大学医学部に入学したため、卒業時には32歳。その後某大学病院に勤務。週2回の当直と毎日15時間の勤務、その他民間病院での非常勤アルバイトを含め年収約1,100万円。他の同年齢のドクターに比べて、給料が安いのはしかたなかったが、それでも満足していた。しかし、同期生のほとんどが年下と言う事もあり、心のどこかで焦る気持ちがあった。とにかく早く同年齢のドクターに技術面だけでも追いつこうと、がむしゃらに働いてきた。そんな中医局内で慕っていた先生が教授の道を挫折した。そのため、自身もいつ何処に転勤になるか分からないという不安感を持つようになった。また、そもそも非常に閉鎖的な人間関係である医局というものに常々疑問を持っていたため、いつかは身に付けた内視鏡の技術を活かして転職をしようと考えていたとの事だった。

 今後も内視鏡の技術を向上させたいということもあり、地域医療に密着した急性期の中小規模病院を希望されていたので、120床で常勤内科医が4名いる一般病院を紹介した。医師免許取得後6年目という事で、病院側から提示される給与は年齢にしては低いものだった。しかし、救急医療に対するD先生の前向きな姿勢をアピールしたところ、病院側でもD先生の内視鏡の技術向上への熱意を受け当直料別週5.5日勤務で年俸1,320万円を提示した。先生もこれまでしてきた事が評価されたかたちとなり、ご満足頂いた結果となった。

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