佐野俊二「未来への砦」
佐野俊二「未来への砦」
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小児心臓外科のゴッドハンド 佐野俊二

岡山大学病院副院長、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科・心臓血管外科教授。
極めて難しいとされる左心底形成症候群の手術の成功率を3割から9割にまで高めた。佐野が心臓に0.1mmの穴を開けるという手術法を独自に開発したのだ。
佐野が率いる小児心臓外科チームのもとへは全国から子どもたちが訪れ、年間300件以上、多い日には5件の手術をこなす。佐野はどんな難しい手術でも決して断らないと言い切る。

佐野は日本での臨床研修を終えた1985年、ニュージーランドに渡る。オークランドにあるオークランド大学グリーンレーン病院のSir Brianのもとで研修を受けた。Sir Brianは長年の著名な功績により、イギリスのエリザベス女王から騎士(Knight)の称号をもらっている世界で唯一の心臓外科医である。その後はオーストラリアにある王立小児病院に移り、Sir Brianの弟子であるDr.Meeのもとで学んだ。
帰国後は41歳という若さで、岡山大学心臓血管外科の教授に就任する。

佐野が開発した手術法は世界から「SANO手術」と呼ばれ、高い評価を受けている。
逃げない、あきらめない、ごまかさない、それを実践するのが医師の努めだと言う佐野の姿を描く。

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佐野俊二
岡山大学病院副院長
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科・心臓血管外科教授

プロフィール

1952年
広島県芦品郡駅家町(現在の福山市)生まれ
1970年
広島県立福山誠之館高等学校卒業
1977年
岡山大学医学部卒業
岡山大学医学部第二外科入局
広島市民病院心臓血管外科研修医
1978年
兵庫県立尼崎病院心臓血管外科医員
1982年
岡山大学大学院医学研究科修了
兵庫県立尼崎病院心臓血管外科副医長
1984年
岡山大学医学部第二外科医員
1985年
ニュージーランド Green Lane Hospital (オークランド大学メディカルスクールの小児専門病院)でSenior Fellow
1987年
Melbourne University Medical School (Australia)の小児専門病院Royal Children's Hospital でSenior Fellow
1988年
Melbourne University Medical School (Australia)の小児専門病院 Royal Children's Hospital で Consultant Cardiac Surgeon
1990年
岡山大学医学部第二外科助手
1991年
岡山大学医学部心臓血管外科助手
1993年
岡山大学医学部心臓血管外科教授
1997年-1998年
九州大学医学部非常勤講師/富山医科薬科大学非常勤講師
2001年
岡山大学大学院医歯学総合研究科心臓血管外科教授
2002年
岡山大学医学部附属病院副病院長
昭和大学横浜市北部病院循環器センター循環器科客員教授
2004年-2005年
京都大学医学部講師
2005年
岡山大学大学院医歯薬学総合研究科心臓血管外科教授