神津 仁 院長

神津 仁 院長
1999年
世田谷区医師会副会長就任
2000年
世田谷区医師会内科医会会長就任
2003年
日本臨床内科医会理事就任
2004年
日本医師会代議員就任
2006年
NPO法人全国在宅医療推進協会理事長就任
2009年
昭和大学客員教授就任
2017年
世田谷区医師会高齢医学医会会長
2018年
世田谷区医師会内科医会名誉会長
1950年
長野県生まれ、幼少より世田谷区在住。
1977年
日本大学医学部卒(学生時代はヨット部主将、運動部主将会議議長、学生会会長)
第一内科入局後、1980年神経学教室へ。
医局長・病棟医長・教育医長を長年勤める。
1988年
米国留学(ハーネマン大学:フェロー、ルイジアナ州立大学:インストラクター)
1991年
特定医療法人 佐々木病院内科部長就任。
1993年
神津内科クリニック開業。
4月号

アマチュア無線技士その後 ~Ⅰ~

 アマチュア無線技士の初心者として、まずは4級アマチュア無線技士の資格を取ることが第一歩になる。3月号でQCQ Planningというe-learningの会社に申し込みをしたことはお話しした。受講費用を振り込むと、教科書と、受講する際に用いるID、Passwordが送られてきた。

 上の写真は、私が実際に使った教科書だ。昔のことで記憶があいまいだが、自動車学校の教科書で「法規」と「構造」について学んだ覚えがある。アマチュア無線も同様で、教科書は「法規」と「無線工学」に分かれている。

 法規は「アマチュア無線の免許は総務大臣によって・・・」など、無線工学は「電気抵抗はΩとあらわす・・・・」「オームの法則とは・・・」などを勉強する。

 これを以下のような学習ペースで消化していくように、と指導されるのだ。

 クリニックの仕事をしながらの受講なので、短期集中とまでは行かないが、毎日昼休みの時間や休日に受講して、およそ25日程度で受講を終了した。

 講義はラップトップパソコンをテーブルに置いて、スライドをアナウンサーが読むのを聞きながら、教科書に目を通し、分からない部分があれば停止ボタンを押して、教科書を読み返したり、言葉の意味をインターネットで調べたりして、メモを取り、また受講を開始するというスタイルなので、時間がかかる。以下の資料は、私が実際に使って、マーカーで印をしたり、欄外にメモをしたりして使った教科書の一ページだ。こんなことをしたのはいつ以来だろうか、学生に戻った気分で、年を忘れる。これも若さの秘訣か。

 最初は慣れないために、20分の講義に40分以上もかかっていた。そのうち時間は短縮したが、元々が全く違うfieldの知識を学習するので、理解し記憶するにはそれ相応の時間がかかる。章立てされたそれぞれのChapterが終わると、小テストがある。選択問題なので、画面上をクリックするのだが、サーバーが混んでいたり、こちらのwi-fiの電波の状態が悪いと、回答したデータが届かないことがあって、再度回答し直す、ということが度々あった。しかし、そのおかげで繰り返し頭の中に叩き込む訓練が出来て、質問と回答の関連付けが上手くできるようになった。徐々に分かってきたのだが、e-learningの解説者が「〇〇は大切ですので覚えおいてください」という部分がテスト問題になり、解答になる。

 全ての受講が終わると、模擬終了試験となり、それに合格すると最後にCBT(Computer Based Testing)センターで資格試験を受験する権利が得られる。CBTはもともと海外発祥のテスト形式だが、1990年代から日本でも導入されるようになった。現在、以下の資格・検定がCBTで行われている。

  • ITパスポート
  • J.S.A.ソムリエ
  • 金融業務能力検定
  • 少額短期保険募集人試験
  • 家電製品資格試験
  • インターネット検定 .com Master
  • ITコーディネータ
  • マーケティング検定
  • 経理・財務スキル検定(FASS検定)
  • こころ検定®
  • アマチュア無線技士養成課程の修了試験
  • アマチュア野球公認審判員
     

 東京では、都下も含めて37か所のCBTセンターがあり、自分の生活圏近くのセンターを予約することが出来る。私は渋谷のCBTセンターを選んだ。

 「センター受験」というから、会議室のような所で何人もの受験生が同時に受験するような所かと想像していたが、その予想は外れた。あるビルの一角の、小さなエレベーターを降りるとすぐに、「渋谷テストセンター」と書かれていた小さな鉄の扉があった。

 そのドアを開けて中へ入ると、受付のバイトと思われる若い私服の女性が、
「これに記入して、その後ろのロッカーに私物はすべて、時計も携帯も仕舞ってください」
と、受付用紙を渡してくれた。もう一人中年の事務服を着た女性がいて、常勤の方なのだろう、事務作業をしていたが、こちらをチラッと見て、またすぐ元に戻って手元の作業を続けていた。
「PC画面の『開始』のボタンをまず押してください。規定時間はありますが、すべて回答し終われば早めに退出して結構です」
と、若い方の女性が説明してくれた。
「ほかのテストを受けている方で、論文を書いている方もいるので、キーを打つ音がうるさかったらこの耳栓を着けてください」
と、黄色い、飛行機で配られるようなソフトな耳栓をくれて、
「では試験室のドアを開けてB8番の席に座ってください」と指示してくれた。

 室内は撮影禁止なので撮れなかったが、Webにあった写真と、仕切りも椅子の並びも全く同一の構造だ。恐らく、他のセンターも同じ仕様なのだろう。何人かいるだろうと予想していた4級アマチュア無線技士の受験者は、私の他には誰もいなかった。他の資格試験のために筆記問題の解答を書いているのか、キーボードに打ち込むカチャカチャという音が聞こえていたが、耳栓をするほどの音量ではなかった。

 それぞれのブースには、PCが置いてあって、テストに集中出来るようにしっかりとしたボードで仕切られている。

 送られてきた教科書に付属していた問題集は、設問の数が数十個あり、いくつか間違えたので、本番はどうかとドキドキしていた。しかし、実際の本試験の設問の数はそれほど多くなく、1問に回答する制限時間がPCの右上にカウントダウンされるのだが、ほとんどそれを気にすることなくスムーズに終え、規定時間を大幅に余らせて終了、退出することが出来た。

 受験の翌日に、e-learningのマイページの「掲示板」に合否が載るというので、何回もログインして確認していたが、ついに合格の知らせが届いた。

 この時はさすがに苦労が報われた喜びを感じて正直いって嬉しかった。
さあ、この次は無線機を買って、無線局を開設することにしよう。

<資料>

1) QCQ planning
https://www.qcq.co.jp/34ama/seminar.html
2) 日本の資格・検定
https://jpsk.jp/articles/cbt.html?p=1

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