クリニックの窓

山本 祐介院長

豊洲やまもと眼科

No, 4

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東京都江東区豊洲はもともと石川島播磨重工業などの工場の街であったが、1988年の東京メトロ有楽町線の全線開通をきっかけに住宅街へと変貌を遂げ、現在はタワーマンションが林立するほか、アーバンドックららぽーと豊洲などの大規模商業施設の開設も進み、注目されるエリアとなっている。

豊洲やまもと眼科はその有楽町線豊洲駅から徒歩2分、東京臨海新交通臨海線ゆりかもめの豊洲駅から徒歩3分のスーパービバホーム豊洲店の2階に2015年に開業したクリニックである。山本祐介院長は長く慶應義塾大学病院に勤務し、眼科専門医としてのキャリアを築いてきた。開業後も質の高い機器を揃え、手術が必要な患者さんには提携する医療施設で自ら執刀にあたっている。

今月は豊洲やまもと眼科の山本祐介院長にお話を伺った。

山本 祐介 院長プロフィール

山本 祐介 院長

1975年に神奈川県横浜市で生まれる。2000年に慶應義塾大学を卒業後、慶應義塾大学医学部眼科学教室に入局する。2004年に慶應義塾大学医学部眼科学教室助教に就任する。2006年に東京歯科大学市川総合病院助教に就任する。2010年に鶴見大学歯学部附属病院に非常勤講師として勤務する。2014年にお花茶屋眼科に副院長として勤務し、手術を担当する。2015年11月に東京都江東区に豊洲やまもと眼科を開業する。

日本眼科学会専門医、角膜移植患者の会顧問、鶴見大学歯学部附属病院非常勤講師、オルソケラトロジー認定医、ICL認定医、屈折手術講習受講修了、ボトックス講習・実技セミナー受講修了、CTR講習会受講修了、視覚障害者用補装具適合判定医師など。

日本眼科学会のほか、日本眼科医会、日本眼科手術学会、日本屈折矯正手術学会、日本涙液涙道学会、日本眼アレルギー学会にも所属する。

開業に至るまで

医師を目指された経緯をお聞かせください。

小さい頃は身体が弱く、医師が身近な存在でした。また、中学高校はカトリック系の一貫校に通いましたので、聖書の教えを受ける機会があったんですね。その中で「持てるものは力を発揮せよ」という教えに感銘を受け、医師になろうと考えました。父は工学部出身で、ものづくりの仕事をしていたので、私もいいなあと憧れていた時期があったのですが、父から早々と「お前はものづくりには向いていない」と言われ、「それなら止めますか」と思ったという経緯もあります(笑)。

大学時代はどのような学生でしたか。

剣道部に入っていましたが、途中で辞めました。しかし、公衆衛生学研究会というサークル活動には打ち込みました。このサークルで、毎年、北海道の無医村でボランティア活動を行っていたのが思い出に残っています。

大学時代はどんなご趣味をお持ちでしたか。

特別な趣味はなく、普通の学生で、普通に勉強し、普通に遊んでいました(笑)。

専門を眼科に決めたのはどんな理由からですか。

剣道部の先輩に誘われたのがきっかけで、興味を持ちました。眼科は自分で診断をつけ、自分で手術して治せるのが面白いと感じましたね。5年生のときに決めました。

その中で角膜移植を専攻されたのはどうしてですか。

私自身の興味からです。大学病院で長く取り組みましたが、慶應の関連病院の中で角膜移植に力を入れている東京歯科大学市川総合病院にも勤務しました。東京歯科大学市川総合病院は慶應系列の病院ではありますが、角膜移植を学びたい医師が色々なところから来ており、勉強になりました。

鶴見大学歯学部附属病院にも勤務されているのですね。

こちらは医局とは関係なく、眼科の教授が大学の先輩というご縁で角膜移植の診察をしに行っていました。その当時の患者さんで私どもに来られる方は今も来院されており、角膜移植の手術後の経過を診察させていただいています。

お花茶屋眼科で副院長も経験されています。

開業しようと思っていたのですが、クリニックへの勤務経験がなかったので、開業後に備えた勉強のために勤務させていただきました。大きな法人の中の一つのクリニックですから、外来だけでなく、手術も担当していました。割と自由にさせていただけたのが良かったです。クリニック勤務を通じて、保険のことや患者さんへの接し方などを学びました。クリニックは大学病院とは違い、慢性疾患の患者さんが多くいらっしゃいます。軽い疾患でもお悩みの方が多いのだということを知りましたね。

勤務医時代を振り返って、いかがですか。

忙しかったです(笑)。当直して、手術して、外来してという感じでした。自分の予定を組みにくいのですが、代わりの人がいるのは良かったです。開業後は自分の予定を組むのは容易になりましたが、代わりの人がいないのが辛いですね。特に土曜日は混みますから、ほかの人に任せるわけにはいきませんし、連休が取れないので、国内での移動も難しいです。

開業の契機・理由

開業された経緯をお聞かせください。

開業志向が強かったわけではありませんが、勤務医は自由が利きにくいですし、自分が考えたようにやりたいと思ったのがきっかけです。大学病院に勤務していた終盤に決めました。

開業地はどのように探されたのですか。

特にこだわりはなく、松戸市、市川市、江戸川区あたりの物件も見ていたのですが、全ての条件をクリアしたものがなかったんです。最終的にこちらに決めたのは条件が整っていたこともありますが、私自身が豊洲に住んでいたことも大きかったですね。どんなところかは分かっていましたし、安心感がありました。こちらは以前は本屋さんが入っていたんです。この店舗の2階全体のリニューアルを行うことになり、お話をいただきました。

開業地の第一印象はいかがでしたか。

豊洲駅からすぐですし、スーパービバホームにいらっしゃるお客様は多いので、好印象でした。眼科の競合が少なく、私どもを含めて2軒しかありません。もう一つの眼科さんが混んでいることも知っていましたので、問題ないと思いました。私どもの向かいは今はうどん屋さんですが、以前は壁だったんです。そこで開業前は眼科ができるというお知らせだけ出して、認知していただけるようにしました。

開業にあたり、マーケティングをなさいましたか。

診療圏調査をしましたが、高齢人口が少ないので、良い結果は出ませんでした。しかし、開業後は口コミで広まっていったようで、離れたところからも高齢の患者さんにいらしていただいています。

開業にあたって、ご苦労された点はどんなことですか。

開業前に苦労したことはあまりありませんが、開業後はスタッフが定着するのに苦労しました。特に事務スタッフの一人が結婚で退職したあとは安定させるのが大変でした。

医師会には入りましたか。

入っていません。

開業当初はどのようなスタッフ構成でしたか。

私のほかは常勤の視能訓練士が1人、常勤の事務スタッフが4人でした。

医療設備については、いかがでしょうか。

トノレフIII、手術用顕微鏡、角膜内皮撮影、光干渉断層計、細隙灯顕微鏡、スペースセービングチャート、瞳孔間距離計、レンズメーター、自動視野計、電子カルテなどを揃えました。検査台は開業後に1台増やしましたが、あとはほとんど変わっていません。

設計や内装のこだわりについて、お聞かせください。

ベビーカーや車椅子がそのまま入れるように、スペースを広くとっています。全体的に余裕がある設計ですね。天井が高いので、開放感があります。窓がないので、天井は空の絵にしてあります。

クリニックについて

診療内容をお聞かせください。

一般眼科と小児眼科を標榜しています。診療内容としては弱視治療、近視予防、ワック、オルソケラトロジー、眼精疲労、ドライアイ、花粉症、結膜炎、白内障、緑内障、ぶどう膜炎、飛蚊症、加齢性黄斑変性症などですね。また、眼鏡やコンタクトレンズの処方も行っています。

どういった方針のもとで、診療なさっているのですか。

私たちの使命である「Mission」、私たちの目標である「Vision」、私たちの行動指針である「Value」を理念としています。「Mission」は眼科医療を通じて、地域の皆さんの生活を守り、豊かにすること、「Vision」はライフスタイルを考えた眼科治療、「Value」はクリニック全体の医療知識向上とそれに基づく技術の提供です。

患者さんの層はいかがですか。

全体的に若い方が多いです。豊洲はオフィス街でもありますので、会社員の方々が勤務中や会社帰りに来られますし、子どもの患者さんも3割近くを占めています。一方で、高齢の患者さんは2割ぐらいですね。

どのような検診を行っていらっしゃいますか。

二次検査が中心です。糖尿病や高血圧の眼科検診も行っています。

病診連携については、いかがですか。

疾患によって、その分野の専門家に紹介させていただいています。紹介先としては昭和大学江東豊洲病院、聖路加国際病院、慶應義塾大学病院、東京大学医学部附属病院、東京医科歯科大学医学部附属病院、東京慈恵会医科大学附属病院が多いです。また、場合によっては開業医の先生の診療所をご紹介させていただくこともあります。

経営理念をお教えください。

赤字にならないようにということでしょうか(笑)。ただ、スタッフ思いの組織でありたいと思っています。私どもでは終了時間を定めていません。8時間に満たなくても、仕事がなければ帰っていいというルールになっています。何もせずに職場にいるのは意味がありません。スタッフもよく分かっており、空き時間にレセプトをしたりしていますので、レセプトのための残業もないですね。

スタッフ教育はどのようにされていますか。

開業当初は朝礼や終礼を行っていましたが、最近はスタッフが定着していることもあり、気づいたことをその場で伝えるぐらいです。ただ、視能訓練士同士は話し合いの場を持っています。

増患対策について、どのようなことをなさっていますか。

ホームページのほか、スーパーの外壁と豊洲駅に看板を出しています。豊洲駅で無料で配布している地図にも出稿しています。また、江東区役所の豊洲特別出張所のデジタルサイネージ広告も行っています。私どもはスーパー内ですので、レジ待ちをしている皆さんの視界に入る場所にあるのが恵まれていますね。前のうどん屋さんから私どものテレビが見えるようで、子どもの患者さんから「うどん屋さんから見えるテレビのところね」と言われたこともあります(笑)。

開業に向けてのアドバイス

立地は大事です。立地が良くなくて苦労している人もいますので、場所をきちんと選びましょう。ただ、場所が良くても認知されにくい場所だとスタートの時点で苦労するようです。認知されやすい場所を見極めてください。

日常生活について

タイムスケジュール

  • 勤務医時代
  • 現在

クリニックについて

概要

クリニック名豊洲やまもと眼科
院長山本 祐介
住所〒135-0061
東京都江東区豊洲3-4-8
スーパービバホーム豊洲店2階
医療設備トノレフIII、手術用顕微鏡、角膜内皮撮影、光干渉断層計、細隙灯顕微鏡、スペースセービングチャート、瞳孔間距離計、レンズメーター、自動視野計、電子カルテなど。
スタッフ12人(院長、非常勤医師1人、常勤視能訓練士2人、非常勤視能訓練士4人、常勤事務4人)
物件形態ビル診
延べ面積約33坪
敷地面積約33坪
開業資金約7000万円
外来患者/日の変遷開業当初50人→3カ月後60人→6カ月後70人→現在90人
公式サイトhttps://www.toyosu-eye.com/

クリニック平面図

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