お金の問題ではない!でも…
出会いと最初のご要望
今回、ご紹介する40代の整形外科ドクターはやりがいと家庭の事情の間に立たされ決断を迫られたお話です。そのドクターとの出会いは、長く非常勤勤務を当社でご利用いただいている中で常勤先の紹介依頼を頂いたところから始まりました。総合病院でお勤めのこのドクターの要望はクリニック勤務で年収2500万円以上という内容でした。将来的には開業も視野に入れておられ、今からクリニック勤務経験とマネジメントのできる環境を望んでいました。当然、開業するからには多額の資金が必要になることも考え、給与が高額であるご希望も優先順位が高いものでした。ただ高額希望は他に大きな理由も隠されていましたが……
2件のクリニックをご紹介
整形外科の求人は比較的、豊富にあり即座に高額給与求人の2件をドクターに提案しました。積極的に面談に出向き業務内容や開業支援などをお考えかどうかをヒアリングしたいという姿勢であられたので、それぞれのクリニックに面接希望を出すというスムーズな流れで進みました。
1件目●●●●クリニックの面接
1週間のうちそれぞれのクリニックに面接設定をすることができ、まずは1件目の●●●●クリニックにお伺いしました。そこでは高齢の患者を中心にリハビリに力を入れており、分院を次々にオープンしている勢いのあるクリニックでした。一定期間、勤務した後に分院長になった暁には将来的に継承してそのまま開業へと進めるという面白い考え方の理事長でした。当初から開業を視野に入れており、手術よりもリハや保存療法に興味があるとドクターからお聞きしていましたのでピッタリではないかと私は思いました。そのクリニックの給与提示額は年収2200万円というものでした。ドクターもクリニックの考え方などかなり好印象を持ち、すぐに家族と相談してお世話になる方向でお返事したいとのお言葉を頂きました。しかしここから紆余曲折を経て、全く違うクリニックに就職することになるとはこの時点では全く予想していませんでした。
2件目の面接、そして明かされた本当の理由
1件目のクリニック面談が終わった翌日、約束通りドクターから連絡が入りました。「もう1件のクリニックの面接に行ってから決めてもいいですが、もう1件のクリニックの給与はどれくらいでしたっけ?」とのこと。紹介業では良くあること。何件か話を聞いてから決めたいと思うのは医師だけではありません。そこで私は「〇〇〇〇クリニックの給与は2000万円から。と聞いています。」とありのままをお伝えしました。ドクターは「2000万円か。。すみません取りあえず面接に行きます。実はここだけの話、息子の手術費用の支払いがかなり高額で家族とも相談したんですが、やはり2500万円以上を希望したいんです。でも自分がやりたいのはリハや保存療法なんです。」とのお話でした。ご子息の事はむやみに詮索せず、ドクターの要望に沿う形で2件目のクリニックの面接を設定しました。そのクリニックでは新しくオペ室も完備されていて近隣に学校も多いという事でスポーツ整形を前面に押し出した、外来と手術中心のクリニックでした。面接時にそれを聞いたとき、ドクターの興味のある分野ではない事はすぐにわかりましたので難しいと私は判断しましたが、先方から提示された年収はドクターの希望に応える形の、2500万円+歩合という条件でした。こちらも一旦、持ち帰り家族と相談のうえお返事という形で終わりました。私にはどちらのクリニックで決断されるか正直、難しくて予想できませんでした。
決断とその後の気づき
翌日、ドクターから約束の時間に連絡が来ました。「2件目にお伺いした〇〇〇〇クリニックでお世話になりたいと思います。自分が興味のあるのは●●●●クリニックでしたが、家族と相談した結果、今は高額の支払いに対応できる給与の〇〇〇〇クリニックという結論に至りました。自分のやりがいも大事なんですが、それよりもやはり家族を養っていくほうが何倍も大事なので。」医師に限らず仕事で家族を養っていく義務というのは誰しも同じだと思いました。何でもお金ばかりでは良い印象は持ちませんが、それでもお金はあれば便利なものです。条件の良いところで働くのは一般企業、プロスポーツ選手、医師どんな職業でも何らかわりがない事を当たり前ながらあらためて感じた一件でした。