人生の転換期――転居と転科を決意して

2026年2月10日 心臓血管外科医M

イードクターとの出会い

イードクターとの出会い
イードクターから不定期で届く常勤求人の一斉メールに、条件の良い案件が載っていたのがきっかけでした。もともとイードクターには非常勤やスポットの勤務でもお世話になっていたので、返信するハードルは低かったですね。担当のコンサルタントの方とは一度お会いしていて、こちらの事情を丁寧に聞いてくださる方だったので、最初から本音で相談することができました。実は、転職を意識し始めたのはその少し前からです。大学院での研究生活が終わりに近づくにつれ、「次のキャリアをどうするか」という問いが日増しに大きくなっていました。心臓血管外科という専門を極める道もありましたが、手術件数が限られる地方ではその道を突き詰めるのは容易ではありません。漠然とした不安を抱えながらも、具体的に動き出せずにいた時期に届いたあの一通のメールが、すべての始まりでした。

転居・転科・退局が重なった転職

転居・転科・退局が重なった転職
当時、大学院の博士課程が修了間近で、修了後は妻の実家がある東北エリアへの転居を予定していました。転居先では一軒家を購入する計画があり、住宅ローンの返済を考えると、できるだけ高額の条件で働きたいというのが率直な気持ちでした。一方で、専門の心臓血管外科にこだわりはありませんでした。せっかくの転機なので、自由診療や訪問診療など、これまでとは違う分野にも挑戦してみたいという思いがありました。妻からも「高額なら単身赴任でも構わない」と言ってもらえていたので、選択肢は広く持てました。ただ、30代でまだキャリアの先が長い中、目先の給与だけで決めていいのかという不安は常にありました。医局にも在籍していたので退局の段取りもありましたし、転職時期も半年後か1年後か定まっていない状況でした。教授や先輩方との関係もあり、退局のタイミングや伝え方ひとつで今後の人間関係にも影響が出かねません。転居・転科・退局という三つの大きな変化が同時に押し寄せてくる中で、一人で抱え込むには荷が重すぎると感じていました。

コンサルタントと二人三脚で将来設計

コンサルタントと二人三脚で将来設計
コンサルタントの方には、こうした複雑な事情を包み隠さずお話ししました。すると、単に求人を紹介するだけでなく、医師としての将来のライフプランまで一緒に考えてくれたんです。「自由診療はすぐに高収入を得やすいが、長期的にどうするか」「訪問診療はオンコールの負担をどう考えるか」――こうした点を率直にディスカッションできたのは大きかったですね。退局の進め方についても、「医局との関係を壊さないように段階を踏んで伝えるのがベストです」と具体的なアドバイスをもらいました。転職時期が確定しない間も、高額求人が出るたびに情報を届けてもらい、具体的な勤務内容や条件を確認していくことで、転職後のイメージを少しずつ固めていきました。また、自由診療や訪問診療のアルバイトも紹介してもらい、実際に経験することで「自分に合うかどうか」の判断材料を増やしていけました。特に訪問診療のアルバイトでは、患者さんのご自宅に伺って診療するという、病院勤務とはまったく異なる医療の形を体験できました。在宅で療養する高齢者やそのご家族と直接向き合う時間は、心臓血管外科時代にはなかった充実感がありました。

出した結論は「まず自由診療、その先に訪問診療」

出した結論は「まず自由診療、その先に訪問診療」
いろいろ検討した結果、最終的にやりたいのは訪問診療だという結論に至りました。ただ、転居先の土地勘がまったくなく、治安や通勤事情もわからない状態で訪問診療の勤務先を決めるのはリスクがあると感じました。訪問診療は移動が多いため、道路事情や患者さんの分布状況が勤務効率に直結します。そこで、まずは1年ほど自由診療で勤務しながら土地勘をつけ、その後に訪問診療へ移るという二段階のプランを立てました。コンサルタントの方が最新の求人と、以前から気になっていた案件をまとめてピックアップしてくれたおかげで、面接もスムーズに進みました。アルバイトで自由診療の経験を積んでいたことも面接ではプラスに働いたと思います。面接の場では、院長から「先生は外科のバックグラウンドがあるので処置にも強いでしょうし、当院としても心強い」と言っていただきました。結果として、週4日勤務ながら管理医師も兼任する形で、かなり好条件で入職が決まりました。また、保険診療のスキルを落とさないよう、非常勤で訪問診療や内科の勤務も並行して続けています。

振り返って

振り返って
今回の転職は、転居・転科・退局と複数の大きな変化が重なり、正直かなり不安でした。特に心臓血管外科という専門を手放すことへの迷いは、最後まで完全には消えませんでした。しかし、コンサルタントの方と何度も話し合う中で、「専門を変えることはキャリアの後退ではなく、新しい可能性への挑戦だ」と思えるようになりました。転職までに時間があったことを活かして、じっくり求人の選別やアルバイト体験、将来設計を進められたことで、納得のいく転職ができたと思っています。実際に自由診療の現場で働き始めてみると、心臓血管外科で培った手技の正確さや、緊急時の判断力が意外なほど活きる場面がありました。分野は違っても、医師としての土台は変わらないのだと実感しています。東北での生活にも少しずつ慣れてきました。次はいよいよ本格的に訪問診療の勤務先を探すつもりです。そのときも、またイードクターにお願いしようと思っています。妻も「この土地で腰を据えて暮らしていこう」と言ってくれていますし、新しい家での生活も軌道に乗ってきました。あの一通のメールから始まった転職活動が、ここまで人生を変えてくれるとは思ってもいませんでした。