医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

形成外科医の需要とは?やり甲斐と年収推移も知ろう!

一般の人からは形成外科も整形外科も同じようなものと誤解されがちですが、赤ちゃんから高齢者までのさまざまな部位を治療する、なくてはならないものです。収入が高いといわれている外科医ですが、その中で形成外科医はどのくらいもらえるのでしょうか。

形成外科医の内容とは?需要はあるの?

形成外科医の内容とは?需要はあるの?

形成外科は整形外科や美容外科などと混同されがちですが、異なる領域です。整形外科は関節や骨などにからむ疾病を専門とする医科です。体の内部が対象という点で、体の表面を対象とする形成外科とは異なっています。そして美容外科などは形成外科に近くはありますが、病的な観点からでなく美容的な観点から行うという点で違いがあります。
このように、形成外科は体の欠損や変形といった外見上の不具合について、さまざまな手法や技術を使って対象部位をより適した状態にするという診療科です。対象とするのは頭のてっぺんから足の先までいたるところとなります。眼科や耳鼻科のようにある一部分だけの器官を診るのではなく、全身が対象となる医科は少数派です。それだけに幅広い知識と経験が求められます。
具体的な例で言うと、ケロイド状の皮膚、熱傷、口唇口蓋裂を代表とする先天的な疾患、乳がんによる乳房切除後の再建などの治療があります。対象となる患者の年齢層も幅広く、傷を負った幼児から褥創に苦しむ高齢者までが形成外科の門を叩きます。

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形成外科医になる方法と適性とは?

形成外科医になる方法と適性とは?

形成外科の領域は大変幅広く、一般的な外傷、熱傷にはじまり、顔面神経麻痺、褥瘡・難治性潰瘍、リンパ浮腫なども対象です。そして唇裂・口蓋裂や手・足、その他の先天異常など、さらには頭蓋顎顔面外科、母斑・血管腫・血管奇形、頭頚部再建、乳房再建、美容外科までが対象となります。
いずれにしても体全体が対象となるため、すべてにわたっての知識と経験が必要になります。また、外科的な処置を行わなくてはならないので、地道な手技の習得の積み上げも欠かせません。どちらかといえば、器用さよりも自分の腕を過信せず、日々自己研鑽に励むことのできる人が向いています。

他科と比べてどうなの?形成外科医の年収推移

他科と比べてどうなの?形成外科医の年収推移

形成外科があるのは大学病院や総合病院がメインとなっています。開業する割合は特別に多いという訳ではありません。開業となった場合には「形成外科」「形成外科・皮膚科」「美容外科」と標ぼうすることが多くなっています。皮膚科は形成外科を訪れる患者の悩みと共通する部分が多いため併設されることが多くなっています。
さて、気になる年収ですが、勤務医の形成外科医の平均年収はおよそ1500万円となっています。これは、外科の平均年収が約1200万円であることと比べても高額です。求人においても提示されている年収にバラつきがなく、ほぼどこに勤めても高収入を得られることが期待できます。より高い収入を求めるのであれば、さらなる専門的な技術、外科的なスキルが必要です。それには勤続年数や実績が不可欠ですので、上手く症例経験を積んでいくことができれば年齢とともに収入アップも望めます。

形成外科のやり甲斐と注意点を知ろう!

形成外科のやり甲斐と注意点を知ろう!

形成外科ではその特性上、施す治療も多くなります。そして訪れる患者は外見にコンプレックスを抱え、元の状態に戻るのかと大きな不安にさいなまれています。そうした患者の目に見える体の表面の機能や形態の治療をすることで、精神的な面でも救うことができるのです。コンプレックスを消し去ることで生活の質も向上させることにつながるため、医師としてやりがいがあるでしょう。ただその反面、外見についての悩みやコンプレックスに対して、患者は非常にデリケートになっているため親身になった慎重な対応が求められます。
働き方も他の医科と比べて激務ということもありません。手術がある場合でも緊急のものはほとんどないため、私生活も自分の都合がつけやすいといえます。

2018.5.30 掲載
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まとめ

体全体が対象となるため、すべてにわたっての知識と経験が必要になる

開業の割合は多くないが、開業時は「形成外科」「形成外科・皮膚科」「美容外科」と標ぼうすることが多い

施す治療も多くなるが、緊急の手術などもほとんどないため、私生活も維持しやすい

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