医師の仕事・働き方・キャリアプランについて

脳外科医の適性はこれ!役割や年収も解析

人の脳はまだまだ医学的に解明されていない領域がたくさんあります。そんな脳を専門的に扱う脳外科医は、外科の中でもより高度な技術とスキルが求められる仕事といえるでしょう。ここではそんな脳外科医の適性についてまとめてみました。

体の機能を司る脳のスペシャリストの役割とは?

体の機能を司る脳のスペシャリストの役割とは?

脳は体の機能を司る重要な領域です。脳外科医はそんな脳に関する疾患を治療する診療科となります。具体的な症状としては、脳出血や脳梗塞、脳腫瘍などが挙げられます。また交通外傷などにより頭部に異常が見られた場合は、救命チームに加わり治療を行うケースもあります。
脳外科医の特徴としては、治療が長期にわたることが挙げられます。人の脳はまだ解明されていない部分も多く、診断を慎重に行う必要があるのです。脳スキャンや血液検査などを経て、最適な治療を実施していきます。もちろんくも膜下出血など急を要する症状が発生した場合は、即座に治療を行います。そういった場合も後遺症が残らないか、継続的にケアしていくのです。
特に脳にメスを入れたあとは、わずかな変化も見逃せません。身体の痺れや眼球運動の異常など、少しでも気になる点があればすぐに対処する必要が出てきます。よって脳外科医は、瞬時の判断力と深い洞察力が求められる仕事といえるでしょう。

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どんな人が脳外科医向いている?適性を解説!

脳外科は医師の中でも非常に専門性の高い診療科となっています。また責任も重圧も大きな職務です。よって医師としての信念があり、ストレスにも強い人が脳外科医には向いています。
脳外科医の仕事は高度な治療と繊細なケアが求められます。一人一人の患者の症状を的確につかみ、長期的に診ていく必要があるため、非常に神経を使う仕事内容です。しかしずっと神経を張り詰めていては疲れてしまうため、適度に気を緩めることができる柔軟性も必要となります。特に仕事とプライベートにメリハリをつけることは大切です。自分の患者に責任を持っている医師ほどプライベートを犠牲にしがちですが、そういった生活を続けると、いつか緊張の糸がプツンと切れてしまうかもしれません。
よって業務時間は目の前の患者と真摯に向き合い、プライベートはその分リラックスして過ごせるよう心がけることが、脳外科医には大切なのです。

脳外科医の年収は他の医者よりも高いの?その推移とは?

脳外科医の年収は他の医者よりも高い傾向にあります。特に脳外科医では実績が重視され、それが年収に直結します。つまり難しい症例の経験があったり、手術の数が多かったりするほど高年収となるのです。よって40代以上の経験豊富なベテラン医師ともなると、2000万以上の年収となることも珍しくありません。
逆に新人のうちは他の診察科と同等の年収となっています。1000万円前後の年収からスタートし、その後年齢が上がるにつれて他の医師より高収入になっていく点が、脳外科医の年収の特徴といえるでしょう。

脳外科医のQOLと患者のQOLのバランスとは?

「QOL」とは生活の質を向上させるための取り組みを表します。患者にとってのQOLとは、病気をする前のような普通の生活を送ることを意味します。完治が見込める病気やケガなどについては、一定期間の治療を終えればQOLを向上させることは可能です。しかし脳の治療では重い後遺症が残ってしまうケースも少なくありません。そういった場合に、いかに患者のケアができるかが重要となるのです。
後遺症によって運動能力が著しく低下した場合は、リハビリ指導を通じて生活を取り戻すための援助を行います。そのとき脳外科医は患者に症状を説明し、今後の治療方針を示すことになるでしょう。最適な治療方針は患者によって変わってくるため、それを考えることは脳外科医の仕事です。もちろん患者一人一人に寄り添い指導方針を立てることは大切ですが、看護師や臨床心理士などと協力して進めていくことが大切です。そうすることが脳外科医自身のQOLを尊重することにもつながるのです。

2018.5.16 掲載
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まとめ

瞬時の判断力と深い洞察力が求められ、責任も大きいためストレスにも強い人が向いている

仕事とプライベートにメリハリをつけ、充分リラックスできるよう努める

脳外科医では実績の重要度が高く、経験年数や手術の数が多いほど高年収となる