ドクター転職ショートストーリー

小児科医にこだわり(下)

2019年09月01日 コンサルタントH

「もしや前向きに考えて頂けるのではないか」という予感はばっちり当たっていました。

以前は遠方の勤務を退職し戻ってきたばかりで、また遠方の勤務をするのでは退職した意味がないと思い辞退されましたが、ご家族といろいろ相談された結果、前向きに検討頂ける流れになりました。

その家族相談と言うのが、幼い頃にお父さんの勤務でその過疎地域近辺で過ごされて時期があり、今でも年に1回位は訪問している部分と環境も良いのでもう一度その地域で家族一緒に暮らすのも良いのではないかと言う結論となりご連絡を頂きました。

ご紹介した地域は、観光地ではありますがこれと言って大きな産業も少ない地域人口も少なく、小児科を標榜している診療所(クリニック)は1件、小児科専門医をお持ちのDrが2名しかおられなく、尚且つクリニックで勤務されていた常勤医(専門医)がご家族の都合で故郷に帰らなくていけない事になり急募されていました。

いろいろな媒体を使って募集をするも問い合わせすらない状況が続いていたところに、私よりK先生から問い合わせの連絡が入っていることを伝えると理事長は大変喜ばれ、まずは見学だけでもいいので是非お越しいただきたいと返信がございました。

その旨K先生へお伝えすると、依然と打って変わって是非お伺いしたいと返信を頂きましたので、早々に面接を設定しました。面接当日は、2つの診療所を運営されていましたので両方の見学と市内の観光など遠方からお越し頂いたという事で大変心遣いをされていたのは十分感じ取れました。

K先生も院長の心遣いや職員の方も明るい方ばかりで本当に勤務しやすそうなイメージを感じ、その時には勤務する決心をされていたようです。理事長も私に対して良く紹介して頂いた、この地域に常勤医師を招聘するのは並大抵のことでなく、それを実現した私にも大変感謝頂けたことはコンサル冥利に尽き、間接的でありますが地域医療に貢献できたかなと感じました。

それから入職までは、家族一緒に暮らせるよう転居、住居などの手配は法人が全て行ってくれましたのでスムーズに事が進みました。

K先生も小児科医としての常勤先がなかなか決まらなく体調を崩された時期もありましたが
今はそんなことがあったことを忘れるくらいに充実して勤務していますと連絡を頂きました。転職を希望される医師の大半は都市を希望され、医師不足の地域へご紹介できる頻度はかなり少ないですが、その気持ちは常に持ちながら業務にあたることで医療機関、紹介Dr、地域住民に喜んで頂ける職業であることを再認識できたことは私にとっても何よりでした。

K先生、地域住民に愛される医師、診療所として、今後も活躍されることを期待しております。

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