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Science & Humanity(科学する心と人間愛)
国家公務員共済組合連合会 新別府病院

 大分県別府市は言わずと知れた国内最大の温泉地であり、観光名所も数多く有する。その源泉数は国内総源泉数の約10分の1を占め、湧出量も日本最大を誇る。観光客は毎年1,000万人を超え、湯の街別府は豊かな緑と海に恵まれた大分県内第二の都市である。
 新別府病院はJR別府駅、大分自動車道別府インターチェンジのどちらからも車で約7、8分と交通アクセスにも恵まれた地にある。
 1955年12月、病床数200床の結核専用病床として開設された新別府病院は1964年には救急指定病院として運営を開始し、1980年に204床の一般病床へと移行した。その後は脳神経外科、循環器科、心臓血管外科、放射線科、麻酔科などの開設を行い、1997年には災害拠点病院の指定を受ける。翌年の1998年には現在の形となる増改修を行い、5病棟と新管理棟を新設し、病床数も254床に拡大する。2002年に診療棟、健康医学センターの増築を行い、現在の269床を有する県内屈指の救急指定病院になる。
 今年開設した16床の救命救急センターや、県内でも珍しいVRADなどを備えた先進医療、DPC対応、7対1看護を開始して、県北の急性期医療を担う存在である。これらの取組みは現病院長である中村夏樹先生の地域と医療に対する熱意がもたらしたものだろう。その中村夏樹病院長に今後の展望も含めて、語っていただいた。

◆中村 夏樹 病院長プロフィール

1948年、熊本県に生まれる。1978年に熊本大学医学部を卒業し、第三内科(消化器・高血圧・内分泌・腎臓)に入局する。2年目の研修を水俣市立病院で行った。そこで自身の受け持ち患者が突然心停止に至るという不幸を経験した事がきっかけで、1980年医局に戻り腎臓・循環器グループにはいる。1981年10月から1年間熊本大学医学部救急集中治療部へ出向する。1984年2月に熊本大学に循環器内科が新設されたのを機に循環器内科へ移局する。1987年4月新別府病院循環器科CCU医長として赴任し循環器科の立上げを行う。2006年4月に病院長に就任する。

 <病院の沿革>

 新別府病院は1955年12月に、病床数200床の結核療養病院として大分県別府市に設立された。9年後には救急指定病院となり、地域に密着した中核病院としての礎を築く。1980年には結核病床を廃止し、204床の一般病床へと移行する。脳神経外科、循環器科、放射線科などの診療科新設を経て、1987年3月、二次救急病院郡輪番指定を受ける。同年、現病院長である中村夏樹先生が着任し、救急患者の24時間受け入れ体制を開始。更に心臓血管外科、呼吸器外科、麻酔科などの診療科目を新設し、より地域の医療に貢献できる救急病院へと展開していく。

 「卒後4年目に熊本大学救急集中治療部に出向した経験が臨床医の原点だと今でも思っています。こちらに来た経緯は前院長が脳神経外科と循環器科などの救急に力を入れたいとのことで、私は循環器科のメンバーとして着任しました。最初は2、3年で軌道に乗れば、熊本に帰ろうかなというつもりだったんです。しかし、色々とやり始めたら、自分の首を絞めてしまったというのが本当のところで、責任を果たそうと毎日を過ごすうちに、院長に就任してしまいました(笑)。こちらに来てから23年ですから、まさか一生の仕事を出身地以外の土地でするなんて、人生は分かりませんね。ただし、自分がいる限りは後ろ指を指されたくないというのがありましたので、それなりのことをやってきたつもりです。」

 その後、1997年3月に災害拠点病院指定となり、1998年に診療棟を増改修して、5病棟と新管理棟を新設した。2002年6月には診療棟、健康医学センターの増築工事が完了し、一般病床数269床の現在の形を成す。そして2009年に16床を有する救命救急センターを開設し、県内に4カ所ある三次救急医療施設の一角を担う病院となった。

 「私がこちらに来たときに、ICUと救命センター、そしてCCUネットワークを作ることが展望としてありました。ICUは作ってもらえたし、院長に就任してからは救命救急センターも開設することができました。若い先生方に『救急医療は本当は楽しく、面白いんだ』と理解してもらえるような施設にしたいと思っています。」

 現在、新別府病院は病床数269床、ICU6床、HCU10床を持ち、より地域の医療に貢献できる病院になるべく、中村病院長のもとで更なる進化を目指している。

 <病院の特徴>

 新別府病院は17を数える診療科目とICU6床、HCU10床の救急医療を柱とし、地域住民が必要とする医療を提供すると同時に専門的分野の高度化も目指している。
 特に中村病院長が力を注いできた循環器領域では、冠動脈インターベンション中心に心臓血管外科開心手術とともに地域の循環器センター的機能を担っている。脳血管障害では脳神経外科と神経内科の協力のもと、24時間体制で対応している。2次、3次救急救命医療体制を構築しているのみならず、ICUやCCUも機能している。
 整形外科領域では県下有数の人工関節置換術を行っており、県内のみではなく、県外からの患者さんも多く来院する。
 がん対策では、消化器内視鏡グループと外科、呼吸器科と胸部外科を中心に、放射線科と病理科の協力のもと、がんの早期発見と治療を行っている。特にインターベンションや内視鏡や腹腔鏡も用いた診療には最先端技術を投入している。
 糖尿病は内分泌代謝内科専門医が在籍し、チームグループで教育入院や集団指導を実施し、高齢化とともに患者数の増加が予測される泌尿器科や眼科にも専門医が対応している。

 「こんな時代ですから、ウチの病院でないとできないという治療はあまりありません。私どもでも循環器科、脳神経外科、整形外科、消化器科などでは一般的で新しい治療をやっています。その中で、私どもの特色として挙げるとしたら、C型肝炎と肝ガンですね。」

 C型肝炎の最新の治療法である「VRAD」の指定機関は県内でも新別府病院を含めて3施設しかない。このように地域住民が必要とする医療を率先して取り入れ、地域住民に必要とされる病院を目指している。新別府病院の本来の特徴はパンフレットに記載されている、「Science&Humanity~科学する心と人間愛~」の理念のもとに、「どなたでも どんなときでも お気軽に…」受診できることであろう。

 「医療機関として果たすべき役割は、生活習慣病、QOLを損なう骨や関節疾患、心血管疾患の予防と治療はもとより、市民生活のライフラインとも言われる救急医療への対応だと強く思っています。」

 <今後の展開>

 救命救急センターをより機能的に運営するため、救急の専従医師の増員を考えています。また、整形外科部長が人工関節を専門にしていますので、できれば来年くらいには人工関節センターを開設したいですね。前院長からの方向性でもありますが、ほかにも診療部門のセンター化を進めていきたいと思っています。ただし、センター化にあたっては対象疾患にくまなく対応できることが大事ですので、スタッフの充実が必要です。一方、職員が安心して働ける環境を整えるために院内に保育所を設置する予定です。
 地域の患者さんや開業医の先生方あっての当院ですから、そういった方々からの評判が良くないと当然、成り立ちませんので、接遇などにはいつも心を砕いています。「職員の接遇が悪いと、地域からの信頼がもらえなくなる」と、医師をはじめとする全ての職員には話をしています。診療技術が悪くて、患者さんが減るのは当然ですし、仕方ありませんが「新別府病院の皆さんは、本当に対応がすばらしい。」と言って頂ける病院を目指します。

 <病院の理念>

<基本方針>
1.  循環器疾患、脳血管障害の急性期対応病院としてセンター的機能充実を目指す。
2.  3次救命救急医療を目標とする。
3.  消化器癌、肺癌中心に癌の早期発見、治療に整備努力する。
4.  高齢化により増加が予想される骨、関節疾患、泌尿器疾患、眼疾患、リハビリ疾患に適切に対応する。
5.  生活習慣病に留意し、予防にも専心する。

<網領>
1.  われわれは、患者さまのために限りない愛情と責任をもって、最善の努力を払います。
2.  われわれは、患者さまの個人の記録と権利を大切にし、ひとの倫理を守り、
   安全管理の徹底を図ります。
3.  われわれは、たゆみなき研修に励み、医学の進歩と医道の高揚に努めるとともに、
   後進の教育に力をつくします。
4.  われわれは、地域住民の健康増進や医療のために、他の医療機関と積極的に協力します。
5.  われわれは、つねに、病院の管理運営の健全化に努めます。

 <病院概要>

名 称

国家公務員共済組合連合会 新別府病院

所 在

〒874-0833
大分県別府市鶴見3898番地

TEL

0977-22-0391

FAX

0977-26-4170

病床数

269床

診療科

内科、神経内科、呼吸器科、消化器科、循環器科、内分泌代謝内科、外科、肛門科、整形外科、リウマチ科、脳神経外科、呼吸器外科、心臓血管外科、泌尿器科、眼科、リハビリテーション科、放射線科、麻酔科、病理科

医療機器

内視鏡、腹腔鏡、関節鏡、内視鏡下手術、血管連続撮影、CT、ヘリカルCT、3D-CT、SPECT、MRI、骨塩定量、RI、ガンマカメラ、マンモ、エコー、3Dエコー、カラードップラー、X線テレビ、デジタルラジオグラフィー、自動血液ガス分析、自動血球計数、自動生化学分析、ホルター心電計、呼吸機能検査、トレッドミル、眼底カメラ、人工呼吸器、除細動器、高気圧酸素療法、人工心肺、IABP、PTCA、透析、マイクロサージャリー

認定施設

三次救命救急指定
救急専門医指定施設
基幹型(管理型)臨床研修病院
日本医療機能評価機構認定施設
協力型臨床研修病院
災害拠点病院(地域災害医療センター)
救急指定病院・二次病院輪番制病院
日本内科学会認定医制度教育病院
日本循環器学会認定循環器専門医研修施設
日本心血管インターベンション学会認定研修施設
日本呼吸器内視鏡学会認定医制度認定施設
日本呼吸器学会認定施設
日本消化器内視鏡学会指導施設
日本神経学会認定医制度教育関連施設
日本外科学会外科専門医制度関連施設
日本胸部外科学会認定医認定制度関連施設
日本呼吸外科学会指導医制度関連施設
日本整形外科学会認定制度研修施設
日本脳神経外科学会専門医認定制度指定訓練場所
日本泌尿器科学会泌尿器科専門医教育施設
日本眼科学会専門医制度研修施設
日本医学放射線学会放射線科専門医修練協力機関
日本大腸肛門病学会専門医修練施設

 <アクセス補足>
地図

JR日豊本線 別府駅西口からタクシーで約10分。
JR日豊本線 別府駅西口から亀の井バス、市役所経由(2・5・7・41・43番)で約15分、
JR日豊本線 別府駅東口から亀の井バス、流川経由鉄輪線(15・16・16A・17番)で約25分、いずれも「原(はる)・新別府病院前」下車すぐ。

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2009.09.01 掲載 (C)LinkStaff

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