HOSPITAL INFO

バックナンバーはコチラ

- 富田町病院 -
小西弘泰院長
 
<病院の沿革>

 大阪市と京都市のほぼ中間に位置する大阪府高槻市。富田町病院は、JR摂津富田駅、阪急富田駅から歩いて10分程度の住宅街にある。ピンク色の建物が優しい雰囲気を醸し出し印象的だ。
富田町病院は、この地域では一番古い歴史を持つ病院である。また、その歴史は設立当初より今日まで常に「地域」とともにあったと言っても過言ではない。
1952年、前身の富田町診療所が設立された。一般内科と小児科の無床の診療所であったが、のち15床に増床した。当時はまだ「国民皆保険制度」の成立前で(成立は1961年)、地域にも医療機関が少なく、病気になっても医療を受けることが難しい時代であり、「親切で差別のない医療を安価に提供する」ことをモットーとして開業した。救急医療体制も今よりずっと不備ではあったが、往診や夜間、休日の時間外診療も献身的に行い、地域住民の信頼を得ていった。現在でも創立時の基本精神は、病院、関連施設のスタッフひとりひとりに息づいている。

そして、1981年、「富田町病院 健康を守る会」が発足した。この会の存在なくしては富田町病院の沿革は語れない。「みんなで守ろう、みんなの健康、みんなで創ろう、みんなの病院」を合言葉に、地域住民が主体となった医療運動が始まり、それは病院建設
運動に発展していった。その運動で、約2億円もの病院開設債権が集められた。これは「住民が創った病院」としてマスメディアでも大きく報道されたので、ご存知の方も多いだろう。新病院の開設は1982年7月。現在の場所である。53床に増床し、耳鼻科、精神科、放射線科、理学診療科を増設し、内科も消化器内科、呼吸器内科、神経内科に分割しそれぞれ専門の医師を採用した。
2001年には、病院の建て増しを行い、一般病棟45床、療養病棟24床と現行の状況となる。職員数は常勤医師7人、関連施設を含めると約220人である。
<病院の特徴>
先述のモットーからもお分かりの通り、富田町病院は常に「地域」に目を向けており、最大の特徴は「在宅療養を支える」ことにある。往診、訪問看護、ヘルパーステーションもそのために作ったと院長は言い切る。病院内に在宅療養部という組織が存在するのも珍しいのではないだろうか?在宅療養部には、訪問看護専門の看護師が常勤し、往診は医師全員が分担して約250人の患者の治療にあたっている。院長自ら往診に行くことも多い。この程度の規模の病院では「往診」という治療のスタイルは廃れてきたが、富田町病院では往診の重要性を認めており、週一回、医師、本院の婦長、在宅療養部の婦長、事務職員にソーシャルワーカーを加えた調整会議を行っている。この会議により、患者の病状と家族の状況についての情報が共有化され、最も適切な医療方針が決定される。在宅療養と入院の適切な組み合わせにより平均在院日数は22日になっている。高齢者にとっては生活そのものが療養であり、患者、家族を中心として、医師、看護師、介護士が三位一体とならなければならない。また、外科的な高度医療が必要な患者は、兄弟病院とも言える高槻市のうえだ下田部病院に搬送し、病病連携を行っている。病診連携については、同一法人の木村クリニックがあり、精神科、老人デイケアを受け持っている。


さらに大きな特徴として、「健康を守る会」の活動がある。ここには地域の約1500所帯が所属している。この中のボランティア部は約120人のメンバーで構成されている。
みんなの合言葉は「地域は我が家、この街で生きたい」。病院とボランティアと患者が一緒になって病気の予防や生活の改善に取り組む。具体的には入浴介助、デイケア介助、配食、シーツ交換、散髪など16種類にのぼる。患者も医師や看護師には言いづらいこともボランティアのメンバーには気軽に言えたり、またメンバー自身も生きがいを持って働ける場があることに喜びを見出している。このほど、大阪府知事から表彰を受けたことも励みになった。院長は「ボランティアの人たちの気持ちにこたえられる病院にしていかなければならない」と言う。
院長の名札の下には「NO WAR ON IRAQ」のプレートが下がっていた。戦争はすべての生命をおびやかす最大の悪であり、有事法制についても病院全体として反対している。また、院長は高槻市議会議員でもある。1999年に介護保険制度の導入に反対して立候補、見事、初当選を果たし、現在2期目である。議員活動も地域住民の医療と福祉を受ける権利を守る闘いの延長上であると語る院長の顔はとても若々しい。

 
<運営・経営方針>


<病院の信条>
1. 患者さんの声に謙虚に耳を傾け、常に誠意をもって患者さんに接し、責任をもって診療にあたります。
2.不断に学習を怠らず、診療水準の向上につとめます。
3.患者さんを中心として、患者・職員が一体となった医療をめざします。
4.健康を守る会とともに、医療・福祉制度の充実に努力します。

<医療に対する基本的な考え方>
1. 人の生命はかけがいのないものであり、健康に天寿を全うすることは全ての人がもっている基本的人権である。医療はその権利を守るためにある。「いのち第一、福祉は権利」
2. 疾病・健康破壊は、決して個人の責任ではない。疾病の予防、治療、健康の増進は国・社会の責任でおこなわれるべきである。「疾病の自己責任論(健康増進法第2条)」は間違っている。
3. 患者さんとその家族は闘病の主体であり、ともに疾病と闘う仲間である。この人たちとともに考え、ともに闘い、ともに医療をつくっていく。


<同一法人関連施設>
木村クリニック・デイケア富田
とんだデイホーム
牧田町ケアセンター
とんだヘルパーステーション
とんだ在宅介護支援センター
とんだ訪問看護ステーション
とんだケアプランセンター
<その他 関連施設>
医療法人健和会 うえだ下田部病院
医療法人健和会 老人保健施設「ふれあい」
(有)ヘルスケア高槻

 
<病院からのメッセージ>

私どもの趣旨にご賛同下さる医師を募集しています。
求人票へ

 

2003.6.1掲載 (C)LinkStaff