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- 医療法人財団 石心会 狭山病院 -
理事長・院長 石井 暎禧 先生
~埼玉県狭山市~
 
<病院の沿革>

「何かあったら石心会」「狭山病院でだめだったら諦める。」石心会狭山病院は、患者さんのこのような期待に応えるべく、その救急医療体制を充実させてきた。さらに地域の診療所に「狭山病院の積極的活用」を訴えて、開放型病院として病診連携体制を整えている。

この狭山病院が開設されたのは、日本中がバブルに沸いていた1987年である。この未曾有の好況はカネやモノをもたらしただけでなく、大都市に流入するヒトの数も急激に増やした。それは当院の診療圏である埼玉県狭山市や所沢市など、東京近郊の都市も例外ではなかった。しかし、このような状況にもかかわらず、それらの都市には公的医療機関が存在していなかったのである。狭山病院は急性期医療を備えた、288床を有する24時間体制の病院として開院した。

当初から、循環器科、脳外科をメインとし、救急・急性期医療においては地域の中核・基幹病院としての役割を担ってきた。1999年には、日本病院機能評価機構による「一般病院種別B」の認定を受けた。そして現在では、月間約300台の救急車を受け入れ、循環器科のインターベーション治療においては年間700件を超える症例を誇っている。また、2000年から所沢・狭山地域で開始された「地域小児救急医療ネットワーク」においても、中心的存在となっている。

救急医療の充実と同時に、地域医療連携への取り組みについても意欲的である。1996年には、埼玉県の民間病院としては初の開放型病院の認可を受けている。地域医療連携室の設置により開業医に施設、医療機器の使用を開放し、共同診療や公開カンファレンス等の多様な活動に取り組み、機能分担と連携を推進している。当初40名程度からスタートした登録開業医師数も、現在では160名を超えるまでになっている。
2003年には、さやま総合クリニックを開設して、当院の外来診療部分をそれに集中させた。さらにこれを契機として、予約、エントリー等だけでなく会計・経営情報の管理までを行える電子カルテシステムを導入した。このようにして、患者サービスの向上(予約、待ち時間の短縮、会計)にも努めている。また、許可病床を現在の288床から349床へと増やす予定である。
なお、2004年から医師の卒後臨床研修が義務化となる。それを踏まえ、当院は2002年4月に国の臨床研修病院の指定を受けて、人材の育成にも努力している。

 
<病院の特徴>
◆救急医療への積極的取り組み

実は、当院の周辺地域では救急医療から撤退する医療機関が増えてきている。しかし、当院は開院時から「何かあったら石心会」「狭山病院でだめだったら諦める」といった患者さんの信頼に応えるために、より良い救急医療体制を構築するべく努力し続けてきた。そして前述の通り、当院は入院と外来を分離したために、急性期病院に求められる救急医療~入院という機能へ一層特化できるようになった。例としては、救急車の出入り口や処置室への搬入路を、より広くストレートにしたことなどがあげられるだろう。
当然、救急医療はマニュアルで対応できない。その救急医療に深く携わる当院の医師が念頭に置いているのは、「患者を診る」という姿勢である。救急の現場においては、自分が経験したことのない事例や専門外の症例に出会う場合が多い。言うまでもなく、医師には豊富な経験や高度なスキルが求められ、さらに責任が重くのしかかってくる。しかし、それから逃げていたのでは、いつまでも前進できない。極端なことを言えば、一次救急さえも受け入れられなくなるのである。当院の方針としては、彼らだけに重大な責任を問うようなことはしない。つまり、医師だけでなく看護師・コメディカルスタッフ・事務職員等
、全職員が一丸となって救急医療に取り組めるシステムを有しているのである。

◆開放型病院としての強み

また、開放型病院の利点をフル活用するために、積極的な開業支援をしている。これまでに手がけた多くが、当院から10-15分の圏内に散在する。一番遠いものでも30分程度の所沢であるという。なお、当院に勤務している医師は、そのほとんどが常勤である。そのために、開業にあたって大学病院にその支援を期待することはあまりできない。
そこで、当院は大学病院に替わって「狭山病院の積極的活用」を勧めている。要するに、各種仕入れや患者紹介等、一般的な病院経営の方法を当院が伝授しているのである。また、当院ではその開業支援を受けた医師が、非常勤として週に1回程度診察に来る。このシステムの中で、当院の医師も開業医も互いに切磋琢磨できるのである。
また、このシステムが利用できるのは、直接当院から開業支援を受けた医師に限らない。現在では開業医のジュニア達が成長し、やはり医師となっている。彼らもその親と同様に、開業医では所有できないような医療機器等を当院で扱うことができるのである。それと同時に、彼らが当院の有する医療技術を吸収することも可能となっている。このようにして、当院の保有する様々な技術や開放型の病診連携体制が、次世代の医師に受け継がれていくのである。

 
<運営・経営方針>
◆各機関の専門性を強化し運営する
患者にとって、医療と福祉両方の機能を持つ病医院は大変便利かもしれない。しかし人口の多い都心部においては、このような施設は肥大化・硬直化してしまうのである。そこで、各々の病医院等がそれぞれの専門に特化し、地域社会でバラバラになることなく連携する。これこそが石心会の持論である。言い換えれば、「自分達でできることは行い、他に任せられることは任す」ということになる。さらに、それを杓子定規に運用するのではなく、「困るようなことがあれば全てを引き受ける」という気概を感じさせながら、それぞれより専門化に努めるのである。
当然のことであるが、患者さんにとっては外来の方が便利である。また、病院にとってもその方が容易であるといえよう。前述の通り、当院はその外来機能を「さやま総合クリニック」に集中した。その結果として、外来機能と入院機能のそれぞれが持つ様々な問題が明らかになってきたという。以前は、何か問題が起これば、それを「医師は医師で、看護師は看護師で、事務は事務で」解決するという体制であった。しかし、これからは彼ら全ての意見を吸い上げて、皆が一致団結して解決するように努力していくとのことである。
◆研修医育成のとりくみ
最後に、未来の医療を担っていく研修医の育成について尋ねてみた。
「ただ一つの科目を勉強しただけで患者を診ると、結局重大なことを見逃してしまいがちです。もちろん、全てを正確に診断するということはできない。しかし、『何かおかしい』と気付くこと、この感覚を身に付けることが大事です。さらに言えば、この感覚を『他科の先生に意見を求める』という習慣に昇華して欲しい。その点、当院では各科の先生が意見を交わしながら診断するよう努めております。また、それができるだけの症例を持っていると思っています。そして将来、専門医の道に進んで実際に患者さんを診察したときに、躊躇なく他科の先生に相談できる感覚を養って欲しいと思っております。」
<病院の理念>
 
医療の本質は病める人間に対する治療であり、病とのたたかいの主役である患者自身の良き協力者であるという医療の本源的立場に立ち、患者たる地域の住民に密着した病院として、運営し、もって地域の医療内容の向上と福祉のための一助となることを目的とする。(医療法人財団石心会設立趣意書)

~医療法人財団 石心会 狭山病院よりのお知らせ~
当院では、常勤医師、臨床研修医を募集しております。詳細は以下のリンクページよりご確認下さい。


常勤医師: http://www.e-doctor.ne.jp/script/query_2.php?kyu_no_e=No.00352

2003.12.1掲載 (C)LinkStaff