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- 医療法人 南労会 紀和病院 -
理事長 松浦良和
~和歌山県橋本市~
 
<病院の沿革>
  

有吉佐和子がかつてその魅力をあますところなく描写した紀ノ川。紀和病院の「紀の川テラス」からはその川の碧と四季折々の高野山の色彩を眺められる。南海高野線・JR和歌山線の橋本駅からはタクシーで約10分ほどの距離で、病院専用の送迎バスも出ている。
今回のホスピタルインフォでは、紀和病院の松浦良和理事長にお話を伺った。
「大阪大学卒業後、大阪市港区で診療所をしていたのですが、1984年にこの地を選んで開設しました。大阪に比較的近いというのが良かったですね。最初は専門の内科系疾患を主に扱う140床の急性期病院でした。その後、1998年に療養病棟を新築開設することにより、入院医療のケアミックス化を選択しました。そして、このほど新病棟の完成で199床となり、旧病棟は外来専門としました。また隣に建設中の病棟では、介護、回復期リハビリテーション、緩和ケア、ホスピスなどの医療活動に取り組む予定です。」
今年7月に生まれ変わった紀和病院は、医療法人南労会グループの中の急性期病院としての位置付けである。このほか、訪問診療のみどりクリニック、あじさいクリニック、支援事業として在宅介護支援センター、訪問看護ステーション ウェルビー・あじさい、デイケア・デイサービスやホームヘルプサービスなどで地域ケアにあたっている。

<病院の特徴>
 

新病棟はICUを含む急性期病棟と特殊疾患療養病棟で構成されている。まずロビーに入ると、鮮やかな色合いながら優しい風合いを持つ「さおり織り」をあしらったインテリアが迎えてくれる。全体に「癒し」の心配りがあふれ療養型病院の趣すら感じさせるが、急性期患者のための医療設備は最新である。CTは瞬時に4断面が同時撮影できる世界最高水準のマルチスライスシステム技術を搭載し、MRIも1.5テスラの強力機器で音も静かであるという利点を持つ。
「新病棟建設の理由は、10年から20年先を見据えると、急性期だけの病院は時代遅れになってしまう、しかしそれなりの水準を持った設備が整っている急性期に加え、回復期リハビリテーション、慢性期と広げていけば、一連の流れをトータルにサポートできるということですね。開業医からの紹介率も高く、4割から5割となっています。地域の先生方のニーズにお応えしていくことは重要です。96年に和歌山県初の開放型病床の承認を得まして、地域の半分以上の開業医の方に私どもの登録医となっていただき、会議や学習会を開催しています。また私どもの医療機器を共同利用するシステムを作り、地域連携の充実を図っています。」

 

病室にも様々な工夫が凝らされている。全室自動ドアで、その窓にはロビーを飾っていたさおり織りが使われ癒しとプライバシーの確保に効果を発揮する。トイレのドアは省スペースで開閉できる回転式が採用され、ベッドも昇降型で患者の転落を防ぐ。液晶テレビも設置された。また、木材がふんだんに使われ、病室全体が檜の香りに包まれている。
「消防法の関係もあって自然木を病室に使うことは敬遠されがちですが、私どもでは自然の恩恵を受ける療養環境の実現のために自然の木の温もりを大事にしたかったのです。最近は子どもも1人1部屋ですから、個室は当たり前の時代です。現在は個室率60%ですが、今後を考えると個室の需要は高まるでしょう。患者さんのニーズは差額ベッド代を支払ってでも質の高いものへと変わってきていますからね。」

 
最後に今後の展開を伺った。
「これからは長期療養型施設・特別養護老人ホーム・介護老人保健施設などが圧倒的に不足する時代になります。このニーズにどう対応していくかが問われます。介護保険導入後、施設への抵抗感が薄れてきた感があります。あくまでも在宅重視で、そのためには患者さんのご家族へのサポートを大事にしていきたいですね。各種の連携を考え、電子カルテの導入も進めているところです。ただ、家庭と病院との電子カルテのやり取りはまだまだセキュリティに不安な面がありますので慎重に進めたいです。スローガンである<患者様の生命の輝き(quality of life)を大切にする医療>を実現させていきます。」
 
<基本理念>
 
「人権と尊厳」の尊重
一人一人の尊厳が守られ、輝いて生きることを求め続けます。
「主体性・自己決定権」の尊重
患者様・利用者様の主体性を重視し、自己決定権を尊重します。
「全人的医療」の追求
家庭、職場、地域での生活者であるという視点で医療、介護を行います。
「地域連携の推進」
行政、医師会、住民との連携に努めます。
「情報の開示」
情報を開示し、安心できるサービスを提供します。
「世界の平和と幸福の願い」
地域の繁栄、職員の幸福、地域環境の保護、世界の平和と幸福を願って、心を合わせて活動します。

 

2003.11.1掲載 (C)LinkStaff