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- 医療法人 尽誠会 山近記念総合病院-
神奈川県小田原市
 
<病院の沿革>

 山近記念総合病院は、電車ならJR東海道線・御殿場線の国府津駅から歩いて十分。車だと西湘バイパス国府津ICを降りてすぐ、国道一号線に面して建っている。南には小さな林があり、その向こうは湘南の海だ。

小田原は、同じくらいの規模の病院が多い土地柄だと言われているがと杉田輝地理事長にうかがうと、
「確かに、酒匂川の西、旧市街のほうはそのとおりなのですが、当院のある国府津がわには少ないのです」 とのこと。地域の中核病院として期待されるのは当然としても、評判を聞きつけた患者が東京からもやって来るのは、実績と実力の賜物だろう。

前身である山近外科胃腸科医院が、8床の有床診療所として開設されたのは、昭和31年のことだ。その後、山近病院と名を改め、医療法人の認可を得たのが昭和37年。昭和46年には中央棟を、58年には西棟を増設し117床となった。現在理事長を務める杉田氏が来られたのも、そのころである。 「消化器の治療に関しては、当初から評価をいただいていました。それを他の分野にも広げて行きたい。地方の小さい病院でも、大学に近い医療を提供したい」 との考えから、病院機能を充実。平成8年、総合病院名称使用承認を受け、山近記念総合病院(152床)となった。平成12年には日本医療機能評価機構の病院機能評価認定を取得している。

 
 
<病院の特徴>
増えたのは病床だけではない。研修施設としての役割も増えた。順不同で箇条書きにすると、

1 日本外科学会認定医制度修練施設認定施設
2 日本消化器外科学会専門医修練施設認定施設
3 日本乳癌学会研修施設認定施設
4 日本眼科学会専門医制度研修施設認定施設
5 日本超音波学医学会専門医制度認定施設

である。当然、それに見合った検査機器などの設備と、優秀なスタッフを集めなければならない。また、常に最新の医療をとり入れ、研鑚しつづける必要がある。
「子宮動脈塞栓術(UAE)、レーザーによる近視矯正手術と白内障手術、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)など、早くからとり入れ、積極的に行っています。 最近では循環器系にとりくみまして、狭心症の手当てなど、かなり充実してきました」
教えることは学ぶこと。スタッフの自覚とプライドが目覚め、良い医療を貪欲なまでに求める姿勢が生まれたのだろう。 たとえば、ヨーロッパでUAEが発表されたのが、約6年前。山近記念総合病院でとり入れたのが5年前だ。子宮筋腫や腺筋症に悩む女性の間で、その効果が話題になり始めたころには、すでに確たる実績を積んでいた。昨年のUAE施術件数は96を数える。現在、外来は一日平均620名。手術回数は月平均105例を数え、 「東京からも患者さんが訪ねてくる」 だけの理由があるのだ。


 もうひとつの特徴は、検査体制にある。来院したその日に検査をし、結果も知らせる迅速さもさることながら、 「当院では、最初に見たドクターが検査もして、その日のうちに、患者さんと結果について話すところまでやります」

患者側からすれば、待たない、たらい回しにされないというメリットがある。病院としては、引継ぎに伴うミスを防ぐ効果が望める。

「大学から派遣される外科のドクターでも、二年のうちに、臨床と検査の両方が身につきます。診る患者さん、症例も多いので充分な経験をつめるのです。おかげで、パラメディカルを含めた職員は、大変に忙しい。超音波とか、内視鏡検査などは、午前中だけで30件くらいになります。 夜も、二次救急医療輪番病院として、24時間体制を敷くのはもちろん、希望されるかかりつけの患者さんについては、お断りしないようにしています。ですから、当直にあたられる先生は、かなりハードですね。外からお願いしている先生もいますので、常勤の医師ですと、月に二回くらい。多い先生で三回くらいです。当然、検査も必要になりますし、パラメディカルの協力が無いとできないことですね」


現在、平均在院日数は16日。
「患者さんが多い上に回転が速いので、この点でも看護師の負担は大きくなります。喜んでばかりもいられません。 また、医師にしても、話を聞く時間をたっぷりとることが難しくなります。それだけに、しっかりと話を聞く力が重要ですね。医師との面接でも、一番重視するのはその点です。 ぎゃくに、きちんと話が聞ける人で、技術はだめだという人には、会ったことがありません。それだけまじめで、理解力がある証拠だと思っています」

 
<運営・経営方針>


 人柄を重視する姿勢は、スタッフ全体に貫かれている。
「コミュニケーションが不足すれば、良い医療は実践できません。職員同士がきちんと挨拶ができるようでないと。私自身も、きちんと挨拶をし、声をかけるようにしています。これは、当たり前に見えて、一番重要なことですね。職員同士が元気に挨拶しているのは気持ち良いですねと、患者さんにも言われます。見ていらっしゃるんですね」

 平成10年に老人保健施設と在宅介護支援センターを、その翌年には訪問看護ステーションを開設した。地域医療に果たすべき役割も、ますます大きくなるが、現在の敷地内で施設等を拡充するのは、そろそろ限界かもしれない。
「ご覧の通り、増築に増築を重ねて大きくなった病院なので、建物の一部は昔の基準のままです。廊下の幅やベッドあたりの面積など、これからの基準に合わない部分があるのです。この点が、これからの課題ですね。一部改築を検討しています」

 インタビューを終えたとき、
「さまざまな医療機関を見てこられた目から見て、この病院の印象はいかがですか?」
と、逆に質問を受けた。こちらが戸惑うほどの、穏やかながら真剣な表情である。 インタビューを受けながらも、逆に質問し、何かを学ぼうとする姿勢。何気ない一言ながら、この病院の医療が、ますます充実するであろうをことを確信させるに足りる一言であった。

 
 
私たち病院の理念
・科学的で適正な医療を提供するために、それぞれの分野で最高の技量と能力を得る努力をし、それを医療の場で実践します。
・これらの実践にあたり、常に患者さんの権利を尊重し、説明と同意に基づいた医療を基本とします。
・親切・笑顔・挨拶をモットーに、気配りの行き届いた心温まる病院作りに努力します。

2002.10.1掲載 (C)LinkStaff