HOSPITAL INFO

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ホスピタルインフォ
 
- 医療法人社団 緑成会 横浜総合病院 -
神奈川県横浜市
 
<病院の沿革>

 東急田園都市線あざみの駅からバスで、もみの木台へ。駅名からもわかるとおり、周囲は緑に恵まれた丘陵地帯にあるベッドタウンだ。
この地に横浜総合病院が設立されたのは昭和51年12月のこと。平成元年の移転・リニューアルで、病床数は200床から300床に増床された。ICUは8床、CCUは2床あり、救急に備えてより広く、動きやすくしていく考えだ。
旧所在地は番地で下一桁が違うだけで、直線距離は1キロほど。今は関連施設である介護老人保健施設「横浜シルバープラザ」となっている。また、在宅看護ステーションの設置など、アフターケアも含めた地域密着型総合病院としての機能をますます充実させている。

  「アメリカには、スタッフも設備も充実した、千床以上の大病院と診療所の両極で、私どものような中規模の病院はありません。住まいから遠かったり、お金のない患者さんはその恩恵を受けられないといった欠点もあるのです。誰もが身近で医療を受けられるアクセスの良さは、日本の医療の長所といって良いでしょう」

 


今回お話をうかがったのは、現在理事長職も兼務する吉水信裕院長だ。昭和43年に東邦医大を卒業。東京大学脳神経外科へ入局した。アメリカに留学後、自治医科大学で講師を務め、僻地に医師を送る事業に、立ち上げの初期から携わり、地域医療の充実に力を注いだ。
その後、救急医療の現場に立つために第三北品川病院に勤務。横浜総合病院がリニューアルするのとほぼ同時に招かれ、平成2年から院長を、平成4年からは理事長を兼任している。
 
<病院の特徴>
 地理的条件だけでなく、「いつでも必要な時に」という救急医療体制の充実も、アクセスの良さを測るバロメーターだろう。
「内科・外科・脳外科・産婦人科と、輪番の時には小児科も当直し、常にひとりは近隣の小児科医の紹介を受けるため、オンコール体制をとっています。 救急医療では、過労はミスの元なので、無理のないローテーションを組まなければなりません。相当のマンパワーと、現場の熱意も必要ですね。医大卒業生の数だけを見て、医者は余っていると言う人もいますが、本当に必要なところに足りているかどうか疑問です。医師の数を減らすより、本当に必要な人材を育て、クオリティを上げることを考えたほうが良いと思います」。
そのために、地域の病院にできることはあるのだろうか。教育は大学の専売特許とも思えるのだが―
「大学では、専門分野を深く勉強できますし、そのための施設も揃っています。しかし、大学病院までたどり着けないような重症患者もいるのです。救急の現場に来る患者さんは、症状もその重さも千差万別なので、開業を目指す医師に必要な幅広い経験を積むことができます。しかし、教育と臨床の両立は現場の負担が大きいので、受け入れる側に、ある程度人数の揃っている部門でないと無理ですね。当院の場合は、内科、外科、小児科、脳神経外科では、十分受け入れ可能だと思います」。
 

 必要とされるマンパワーは、医師だけとは限らない。高度医療には、検査機器と技師の存在も不可欠だ。
「救急に備えるため、レントゲンやCTなどは24時間体制です。コ・メディカルの協力は不可欠ですね。通常の外来や、クリニックから依頼された検査の結果も、その日のうちに出すようにしていますし、クリニックでまかないきれない機械などは、可能な限り揃えて利用してもらっています。地域密着で小回りが利くのが、このくらいの規模の病院の良いところですから」。

 
<運営・経営方針>


 
実際、診療時間のほか、検査を利用できる時間をホームページに掲載している病院は珍しい。
「高価な機械を揃えても、使わなければ意味がありません。機械の性能はどんどん良くなっていますから、更新するためにも徹底的に使わないと。当院では、オーダリングシステムで、空いている時間がすぐわかるようにしています」。

 このオーダリングシステムは、経営効率のために導入したわけではない。
「コンピュータ化しても保険点数を取れるわけではないので、言わば病院の持ち出しです。外来処方から始めて、点滴や薬品のダブルチェック用などに広げました。人間は、間違うものです。しかし、医療ミスは許されない。人間の目で、書類で、コンピュータでと、二重三重にチェックするしかないのです」。

 しかし、すぐに使えるパッケージ製品はなかった。メーカーと話し合いながら開発し、徐々に利用範囲を広げたのだ。
「電子カルテも、回診のときも持ち運びと入力が楽にできる端末でないと、手間を増やすだけになってしまいます。オーダリングシステムの実用化も、バーコードリーダーが小さく、使いやすくなったのが大きい。それと、アンケート用紙のように所定の項目を埋めるだけではカルテとは言えません。課題は多いのですが、リスクマネジメントのためにも導入したいですね」と、電子カルテ導入にも意欲的だ。

 


 地域密着型の病院としては、当然病診連携も重視する。しかし、一次から三次まで、タテの完全分業とは考えていないようだ。
「クリニックからの紹介でいらした患者さんは、必要な検査と治療が終われば当然クリニックにお戻します。しかし、「横浜総合病院が一番近い医療施設だ」とおっしゃる患者さんもいるし、最初からここへ来院される患者さんもいる。つまり、当院がかかりつけ医になるのが一番という場合もあります。ここで十分な治療ができるなら、病躯に鞭打って遠くまで通われる必要はないでしょう。大学病院での治療が必要な場合や、患者さんが希望された場合などには当然他の医療機関に紹介しますが、ある程度完結した医療を目指したいですね」。

 救急医療のほか、不採算部門として敬遠されがちな小児科にも力を入れ、常勤医師3名尾を配置しているのも、地域に必要な医療をとの志の表れだろう。連携をとる開業医を含め、地元での信頼は厚く、横浜総合病院に寄せられる期待は大きい。

 
私たち病院の理念
・当院では、24時間患者受け入れをモットーとする救急体制をとっています。
・患者と良く話し、納得できる治療方針を示します。
・私たちは専門職として常に看護の本質を追求し、科学的・創造的かつ主体的に学習します。
・当院の職員として誇りを持ち、心身の自己管理と保持増進に努め、自己の能力の開発に努力し、「資質を高める」「責任を担う」を理念 に掲げ、頑張っております。

2002.9.1掲載 (C)LinkStaff