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- 社会福祉法人 京都社会事業財団 京都桂病院 -
京都府京都市
 
<病院の沿革>


外観阪急京都線の桂駅西口から病院専用バスに乗ること15分。緑に囲まれた46,300m2の広大な敷地面積を擁する京都桂病院に到着した。22の診療科目、総ベッド数666床。1日の外来患者数は1,000人を超え、西京区、右京区、向日市、長岡京市、亀岡市を診療圏とする正に地域の基幹病院である。

「今でこそ拓けていますが、かつては竹やぶの中にある辺鄙な所でした」と、当時を回想する松原義人院長に今回お話を伺った。


京都桂病院の歴史は、昭和12年に開設された財団法人療道会結核療養所松尾病院(34床)から始まる。その後、結核療養所京都厚生園と合併(202床)し、昭和39年に結核病院から一般疾病の治療にも取り組むため、一般病棟も新設して京都桂病院と改称した(一般・56床、結核・369床)。結核病院から総合病院へと変わるきっかけともなった。

現在の許可ベッドは一般病床(525床)、結核病床(141床)だが実働ベッドは537床。「現在の結核病床は12床のみの稼動」とのことで、すでに結核病院の面影はない。


関連施設としては、高齢者総合福祉施設京都厚生園、総合福祉施設京都市桂川園、児童養護施設つばさ園、京都桂看護専門学校を持ち、さらに今年6月に新診療棟が完成予定だ。
 
<病院の特徴>

病院入口京都桂病院を最も特徴づけているのが、呼吸器・消化器・心臓血管からなる3センターの存在である。昭和50年に開設された呼吸器センターは四半世紀以上の歴史を重ね、着実に実績を積んできた。「伝統と歴史があるので、診療圏も広いようです」と言う松原院長も、呼吸器を専門とする35年以上のベテランだ。現在でも週2日を診療にあてているという。

「直径1cm以下の肺がんでしたら、まず100%助かります。2cm以下でも90%の5年生存率の実績があります。ヘリカルCTの導入で数mm以下のがんも発見できるようになりましたが、まだまだ自覚症状があっての受診も多く、それでは遅い。検診をどれぐらいの人が受けられるかが問題です」。がん患者死亡者数で肺がんがトップとなったこともあり、最も力を入れている部門の一つだという。肺がん専門ドックも併設されている。

院内平成5年開設の消化器センターは、複数医師による評価を行い、外科的治療から再発後の放射線・化学療法、ターミナルケアまでをトータルに受け持っている。

心臓血管センターは平成9年の開設以来、"循環器疾患全てに対応する"ことを理念に、心臓専門医を含めた医療スタッフによる24時間体制の救急診療にあたっている。年間、心カテ検査1,000例以上、PTCA400例以上の実績により、海外からの研修医受け入れも行っているという。

これら各センターでは内科、外科の専門医がチームを組み、「一つの病気をトータルで診ていく」ことを方針として、集学的治療を日々行っている。

新診療棟新診療棟の完成により、一層の診療内容の充実と共に、相互の密接な連携が期待される。現在、外科系総合棟と呼吸器センターとに分散している手術室は中央手術部門として統合される。これにより効率的な運用が見込まれる。また職員の労働環境も大きく改善されることで、個々の能力がさらに発揮されることは間違いない。
 
<運営方針・経営理念>

院内松尾病院開設からすでに65年が経った。「時代のニーズに合わせて増改築を重ねていったが、比例して動線も悪くなった」という京都桂病院。確かにパンフレットの各棟配置図を見ても、立地の高低差もあって運用面での非効率さは否めない。

そのための新診療棟建設だが、その基本構想として、
(1)急性期を対象とした総合的な診療機能の充実。
(2)亜急性期・慢性期を対象とした診療システムの整備。
(3)患者アメニティの向上のための環境整備。
を挙げている。

これらの実現のために新診療棟の建築と既存棟の再整備が必要と考えられた。建設現場も見学させていただいたが、その高さが4階までなのは、「京都はその土地柄、景観を守るための高さ制限もあって、当地域では最高15mまでと決められている」からだという。

情報開示も積極的で、ホームページの定期的な更新も、「病院の医師やスタッフが、どのような診療をしているかを、患者さんに知っていただくため」との方針からだ。メールによる相談も月10件以上あるとのこと。「やはり実際に診てみないと診断はできませんが、皆さん関心を持たれているようです」

またホームページ開設前から、毎月1回『桂・ニュース』として、患者向けに各科担当者からの情報や外来診療科別担当医表を掲載し発行している。すでに創刊から70号を超え、季刊誌『かつら』と共に、ホームページ上での閲覧もでき、バックナンバーもある。

松原義人院長来年8月に迫った第4次医療法改正だが、一般病床525床のうち、どの程度を急性期病棟にするか、まだ結論は出ていない。「急性期を中心に続けていくことに変わりはないが、リハビリテーションが今後重要になるのは明らかです。今まではそのスペースがなかった。そのためマンパワーも振り分けられなかったという悪循環だった。新診療棟完成後も古い建物の一部は残るので、リハ室などにあてたい」との考えを話してくれた松原院長。「ハードの整備が済めば、核となる医師の確保が急務となる」と、まだまだ気は抜けない。

臨床研修医指定病院でもあり、毎年5~6名の研修医を受け入れているが、「医療技術だけでなく対患者さん、対コ・メディカルなどコミュニケーション力があるか、接遇はどうかを重要視して、指導をします。トラブルの原因の多くがそこに関係するものですからね」。さらに「患者さんに一番良いことを考えている」と結んだ。

新診療棟開設に向けて、建設工事が急ピッチで行われている。その槌音は京都桂病院の新たな歴史の始まりを告げるように響いている。
 
私たち病院の理念
私たちは、患者さんの人権を尊重し、地域に必要な基幹的中心的な医療を担当すると共に、さらに高次の医療に対応できるように努力します。

2002.3.1掲載 (C)LinkStaff