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- 医療法人 ブレストピア ブレストピアなんば病院 -
宮崎県宮崎市
 
<病院の沿革>

 宮崎市の人口は約30万人。国際観光リゾート都市の冠を掲げている。その一方で、国産み神話から天孫光臨、そして神武天皇まで、古事記のハイライトともいえる物語の舞台にもなった都市でもある。今回伺った「ブレストピアなんば病院」のテーマは花。リゾート地にふさわしく優しさ、あたたかさ、力強さを示唆している。昨今、患者置き去りの医療が声高に叫ばれている中、最新鋭の医療機器を駆使しながらも、古に戻った医療を心掛けている病院でもある。

この病院の前身は、平成3年6月8日に19床のブレストピアなんば外科医院として、乳腺疾患専門で開院している。開設者である理事長・院長の難波 清先生は、「外科の中でも乳腺疾患は世界的に見てもレベルが低く、この分野をライフワークにすればやりがいもある」との理由で開業したという。当時からどの国の診断システムよりも優れたものを確立していた。

 その後、平成8年6月1日にブレストピアなんば病院(34床)とブレストピア婦人科クリニックを新築移転し、さらにブレストピアクリニック延岡も併せ持ち現在に至っている。今日のように乳癌の症例数では実に県内の約6割をこの病院が占めるまでになったが、開院当初は1日4.5人の患者数でしかなかった。「専門店が他のものを並べてはだめだ。一貫した信念が患者の増加に結びついた」と院長は語る。
 
<病院の特徴>

 平成13年4月1日、「乳癌死亡・乳房喪失ゼロ」を掲げ、宮崎県各地からの要望もあり世界で最も高精度の乳癌検診を目指して、 マンモグラフィーと乳房超音波装置を搭載し、コンピュータ支援診断を併用した検診車を世界で初めて導入した。これに先立つこと4年程前、専任の営業担当を配した検診推進室を設け、早くから予防に取り組んでいる。ブレストピアなんば病院のモットーは、超早期乳癌診断システム。当然、精度の高い診断が要求される。そのために、開院時から病理検査室を開設し、以前理事長が在籍した癌研究所乳腺病理部のサポートのもと、精度の高い病理診断に裏打ちされた超早期乳癌の診断を行なってきた。さらに、徹底したチーム医療の実践のため、医療従事者全員出席のもとカンファレンスを行っている。月曜日に外来検討会、水曜日に術前検討会、金曜日に病棟検討会と専門知識をぶつけあった喧々諤々の議論が戦わされる。医療過誤の未然防止もさることながら、個々人のレベルアップにもつながっているという。人・技術・設備を一体化した診断システムこそこの病院の最大の特徴でもある。

 診断後のフォローについては、予約管理システムを導入。「患者さんのリスク管理を我々が担っている。患者さんからも喜ばれ、安心にもつながっている」。継続診療を完璧に行うことで増患にも結びつき、全国でも屈指の専門病院としての発展を支えた。

その他にも、主治医制を採らず担当医制を採っているのも他の病院と異なる。その理由として院長は「過ちを育てない医療を提供したいのと主治医がいないと患者さんが来院する意味を感じなくなるため」という。

 また、常勤医の職位にも独特のものがある。2年程前より「コアドクター」「ノンコアドクター」との名称で明確に区別している。その前者は病院に就職をしているフルタイムのドクターで病院にとってふさわしい人。後者はローテーターのドクターかもしくは就職していてもまだその域に達していない人をそのように呼んでいる。ノンコアドクターが少しでもコアドクターに近づくよう目標設定された仕組みだ。
 
<経営理念>

 「地域を代表する医療機関に育てようと銀行や行政等からの支持もあり、検診の営業に行けばものすごく反応が良いです。患者さんはどんどん増えています」と語る。周囲からの応援もあるが、決して患者さんを中心に据えた診療は忘れない。そのことが次のスローガンに現れている。

"患者さんの安心と満足を中心に、医療を提供し続けたい。乳腺疾患に悩む人々を一人でも多く救いたい。そのためにブレストピアを宮崎から日本、そして世界へと広げたい"このように願う気持ちがあればこそ、今日の発展につながっていると思う。

開院後10年が過ぎ全員で総括を行った。それを踏まえた今後の抱負として院長は、「少なくとも県内での婦人科医、外科医との連携を強化し、患者さんにとってもそれぞれのドクターにとっても全員が勝ち組みになるようなことを考えていきたい。そのためには、当院の画像センターを活用し、皆で画像診断の意義を勉強しながらネットワーク作りに励みたい」と語る。

 今後の課題としては、乳腺疾患のみの専門医療を提供している現状に対し、どう打開していくかだ。そのところを院長は、「当院で出来ない医療を他の診療所で出来る医療がある。患者さんがもっと幸せになるためには、乳腺疾患のフォローを我々が支援することにより、患者さんは安心して近くの診療所で受診が出来る。それを行うことでこの地域で育ててくれた恩返しにもなる」という。それをWeb上で上手く連携が出来るような仕組みも考えているという。

乳癌患者が益々増える中、今後の活躍を大いに期待したい。
 
私たち病院のテーマ

●我が国で初めての本格的乳腺疾患専門病院としての一層の充実
●完全なオープン・システムによる画像診断センターの充実
●乳癌と女性ホルモンをテーマにした婦人科クリニックの充実

2001.10.1掲載 (C)LinkStaff