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千葉県立東金病院

病院の特色

1.都道府県立初の女性専用外来を開設

 平井病院長は2000年から、健康づくり運動「千葉健康プラン21」(健康ちば21)を進める策定専門委員会の委員長として、千葉県の様々な疫学データの収集や分析に関わってきた。その中で浮き彫りにされた問題として、動脈硬化性疾患による死亡原因の割合が男性よりも女性において高いこと、働き盛りの女性の死亡原因は乳がんが圧倒的に多く、また千葉県内の女性乳がん死亡率は全国でも4番目に高いこと、若年女性のカルシウム摂取量が著しく低下していること、更年期女性のケアが十分でないことの4点が挙げられた。

 そこで、内科医を中心に初診から一貫した治療を進めながら、女性の心と身体のトータルケアを目指す女性専門外来を2001年に開設した。これは都道府県立の病院としては全国で初めての取り組みであったという。当初、非常勤医師1名でスタートしたが、患者数の増加に伴い、医師を増員し、さらに2002年から常勤の女性専任医を配置した。なお、東金病院からスタートした女性専門外来はその後、県内30の医療機関に広がった。

 

2.地域完結型医療への転換

 千葉県内の医療の課題の一つは地域全体の医療レベルの向上である。そこで、診療所、急性期病院、慢性期病院の役割分担を明確にして、連携を強化する必要を感じた平井病院長は地域全体を一つの病院として捉え、病診連携、病病連携の強化に努めている。そして実行されたのが広域電子カルテ網である「わかしお医療ネットワーク」である。
 わかしお医療ネットワークの大きな目的は、生活習慣病における医療機関格差の解消と医療圏を面として捉える面診療の底上げ、新たな医療連携体制の確立、在宅データの活用による糖尿病診療の充実、遺伝子解析に基づくテーラーメイド医療の確立である。

 わかしお医療ネットワークは医療連携のモデルケースとして全国的に注目されているが、成果の一つに地域における糖尿病診療のレベルアップが挙げられる。具体的には、「糖尿病診療の実践的ガイドライン」のオンライン配信、山武SDM研究会の継続的開催である。また、病院、診療所、薬局間でのオンライン服用指導システムによる双方向の情報交換を図った結果、糖尿病専門医の経験の共有に繋がり、診療所でのインスリン自己注射患者管理が可能となった。

 「さらに、重症糖尿病の合併症発症や進展の防止が可能となったことで、患者さんのQOLが向上し、医療経済も改善しましたね。そのほか、血糖降下剤服用状況の向上も認められ、服薬アドヒアランスの向上が見られました。」

2011.2.1.掲載 (C)LinkStaff

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