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社会医療法人 雪の聖母会 聖マリア病院

プロフィール

社会医療法人 雪の聖母会 聖マリア病院
 聖マリア病院は1953年開設以来、「カトリックの愛の精神」に基づいた保健医療活動を行ってきた。現在は診療科目35科、総病床数1,354床(一般病床1,188床、療養病床100床、精神病床60床、感染症病床6床)で、地域の保健、医療、福祉の充実に努めている。これからも「地域医療の包括性及び継続性」を確立していきたいと考えており、きめ細やかな地域連携を推進し、少子・高齢社会を医療から支えることを目指している。
 今回は島弘志病院長にお話を伺ってきた。


島 弘志 院長プロフィール

1956年福岡県久留米市に生れる。山口大学医学部を卒業後、心臓外科医を目指し、久留米大学医学部外科学教室(第2外科)に入局する。1985年に聖マリア病院へ勤務する。消化器外科・乳腺外科を経験し、2006年に地域支援担当副院長に就任する。同年、救命救急センターを立ち上げるべくセンター長に就任する。2009年に病院長に就任し、現在に至る。専門は外科で医学博士の学位を持ち、日本外科学会指導医、日本救急医学会専門医資格を有する。




病院の沿革

≪第1期 創設期の時代(1953~1963年)≫

 1948年に井手医院を開設し、その後、1952年に「医療法人雪ノ聖母会」を設立する。翌年には聖マリア病院を開設した。
 結核主体の長期療養から福岡県未熟児養育機関の指定を受け、未熟児医療に着手し、合併症を持つ精神科患者のために精神科病棟も新設。その後、経済の急速な高度成長を背景に交通事故が頻発するようになり、整形外科の診療を開始するなど、徐々に診療主体を救急医療へ転換していく。





≪第2期 24時間365日の救急医療中心の総合病院として展開(1964年~1967年)≫

 当時は救急車のたらい回し事件が頻発し、そんな状況を何とか変えなければという強い気持ちから生まれた。1964年に福岡県救急病院として指定を受け、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科診療も開始し、総合病院としての体制を整えていった。


≪第3期 センター化の時代(1968~1984年)≫

 1968年にはICU(集中治療室)20床、未熟児センター60床、さらに救急医療センターを付設した合計145床の本館病棟が完成する。ここから聖マリア病院の急性期主体の体制が本格的に稼働していく。
 新しくスタートさせた診療科を中心にセンター方式をとり、救急医療への展開を図った。特に「新生児センター」は、今では世界最大の規模を誇るまでに成長する。ベッド数は126床(30床はNICU)、1978年には新生児専門の救急車も配備し、1980年には産科救急も完備したうえで、「聖マリア病院母子総合医療センター」として統括された。今では母子保健と新生児医療に関するWHO研究協力機関、またユニセフによる「赤ちゃんに優しい病院(BFH)』として厚い信頼を寄せられている。センター化の過程で、高度医療の充実にも着実に取り組んでいった。

 1980年には、増加する脳神経系及び循環器系疾患などの疾病構造の変化に対応するために救急医療センター新館に心臓血管外科、脳神経外科などの高度医療部門を開設した。1984年には、多発する交通外傷に対応するため、脳神経系の機能アップを目的とした脳神経広域救急医療センターを作り、脳神経系の充実を図った。


≪第4期 保健医療の包括化・国際医療協力・高度医療の推進と中央部門の統合化の時代(1985年~1990年)≫

 院内の保健医療の包括化を進めるために国際保健センターを設立する。従来、一般外来内で行っていた健康診断と入院の個室を併用していた人間ドック部門を完全に分離し、自動化健診を導入した。21世紀に向けた医療の在り方が、問われ始めた時代でもある。
 また、発展途上国の保健、医療、環境水準の向上に寄与出来ればとの思いから国際医療協力活動に取り組み始めた。具体的には海外からの研修生の受入、JICA(国際協力事業団)からの要請に伴う本院職員の途上国プロジェクトへの派遣等を実施。海外からの研修生受入の拠点として国際研修センター、マリアンハウスも完成した。
 高度医療への取り組みとしては、放射線治療を開始し、診療機能の高度化に取り組んだ。さらに各センターの機能を残しつつ、センター化で分散していた中央手術部、総合画像診断センター、集中治療室、医療材料室などの中央部門を統合し、新しくできた本館の8診に集中させた。


≪第5期 「保健・医療・福祉」への積極的取り組みの時代(1991年以降)≫

 21世紀の保健、医療、福祉社会に対応し、「患者様とその御家族に焦点を当てた治療(Patient and Family Focused Care)」を計画し、推進している。1993年には聖マリア訪問看護ステーション、久留米市聖マリア在宅介護支援センターを開設し、1995年に老人保健施設「聖母の家」を開設する。1997年にホスピスを有する「聖母病棟」を開設する。1999年12月には救急医療センターが竣工する。2000年に聖マリアケアプランサービス、聖マリアホームヘルプサービスを開設し、慢性疾患児家族宿泊施設「マリアンハウスⅢ」が落成する。2003年に久留米市の委託を受けて、病児保育事業、「マリアン・キッズ・ハウス」を開始する。2006年に二類感染病床2床(現在は6床)を新設し、久留米広域小児救急センターを開設するほか、福岡県より救命救急センターに指定される。2007年12月、福岡県より地域医療支援病院に認定される。2009年4月1日に「社会医療法人 雪の聖母会 聖マリア病院」へ法人名を変更する。
 聖マリア病院ではこの大きな流れを通して、「保健・医療・福祉の包括性」と「医療の継続性」の確立を目指している。

2010.03.01.掲載 (C)LinkStaff

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